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「コレハタナイト」〜人生100年時代の働き方を考える交流会〜第1回

人生100年時代!?長寿化に伴って働く期間も長くなれば、人生のいろいろなステージで働き方も変わるーそんな時代の空気の中で、「パラキャリ」、「フリーランス」、「リモートワーク」など、多様な働き方に関わるキーワードが注目を集めています。
多様な働き方について知りたい人が増えているなら、そのニーズに応え「これからの働き方=コレハタ」に関する情報発信&一歩踏み出したい人達の繋がりづくりをしよう!と、コワーキングスペースOBPアカデミアが始めたのが本イベントです。
2019年6月26日に第1回を開催。これから毎月1回の継続開催で、毎回さまざまなゲストを迎え、参加者とともにコレからの働き方を考えていきます!

■「自己探求ツール「エコシステムマップ」で自己資産を発見

雇用がより流動化すると考えられるコレから。
今まで以上に個人の持つスキルや人脈といった無形資産の重要性が高まるよね!ということで、記念すべき第1回は個人が持つ無形資産を棚卸し可視化。可視化された無形資産を参加者同士、シェアする交流会を開催しました。無形資産を可視化するツールは「エコシステムマップ」。
考案者である上野敏寛さんによる「エコシステムマップ」説明の後、「THE GUILD OBP」の浅川幸宜さんによるショートスピーチを挟んで「エコシステムマップ」の作成・活用事例を紹介していただいた後、参加者それぞれがマップを作成し、交流しました!

■第一部 「エコシステムマップ」の紹介

三部構成のイベントの第一部は上野さんによるエコシステムマップの紹介。上野さんは政策学博士で京都大学経営管理大学院の研究員を勤めておられます。本来は自然界の生態系を意味する「エコシステム」という言葉が、近時、ビジネス上の繋がりを持った企業の関係性や起業に関係する人・機関が繋がり合う様を表す言葉として使われていることをご説明いただきました。
上野さんは、自分がどんなスキルを持ち、誰と繋がっており、どんな活動をしているかなど、いわゆる自分を取り巻く生態系(エコシステム)がどうなっているか可視化するツールとして「エコシステムマップ」を作成されたとのこと。繋がりや活動には、仕事のみの関係だけでなく、学生時代の繋がりや、趣味のコミュニティなども含まれるそうです。

■第二部 ショートスピーチ 「フリーランス集団・ギルドの形成」

第二部は「働き方のグラデーションと”協働”の時代の働き方」というタイトルで、THE GUILD OBPの浅川さんによるショートスピーチ。
浅川さんは大手企業からライターなどの副業やイベント講師などパラレルキャリアの時期を経て、2年前にITエンジニアとして独立されたとのこと。自分にはないスキルを持ったフリーランスとの出会いや共に仕事をする経験をしていく中で、フリーランス同士で協力しながら働くためのギルド(同業組合)を形成されました。

「1人だけで仕事をしても、できることには限界がある。だからこそ仲間や周りと組むことで、仕事にさまざまな付加価値が生まれ、クライアントとよりよいビジネスパートナーとしての関係を築くことができる」
とお話しくださいました。

浅川さんは「平成までは就職した会社の期待に応えることのみが重要視され、生きがいややりがいといった部分は仕事以外で叶える人が多かった。これからの時代は、会社員やフリーランス、複業(パラレルキャリア)など多様な働き方、希望する仕事を個人が決められる。だから、生きがいと仕事を別にするのではなく、生きがいややりがいを感じられることを仕事にすることもできるのではないか」とお話しされ、ショートスピーチを締めくくられました。

■第三部 エコシステムマップの活用事例紹介

第三部は、上野さんのほか、コレハタ事務局の佐近朱美さんが登壇。佐近さんは普段の仕事でもエコシステムマップを活用しており、自身の関係性とスキルの二種類のマップを作成しているそうです。
佐近さんがご自身のエコシステムマップを示し、このマップを見せることで今日、出会った人とも「コレハタ事務局の佐近さん」で終わらず、別の要素で繋がれるかもしれないと思ってもらえる、とお話しされると、なるほど!という頷きが会場に拡がりました。
そして佐近さんのお話を受けた上野さんの解説。

「個人の時代だからこそ関係が大切、SNSの発達で繋がれるようにはなったけれど、SNSの繋がりはただ単に繋がっているだけ。なぜ繋がっているかという動機の部分に意味があるので、双方の接点に気づき、意味づけし、関わりを生む人の存在が必要」

特にビジネスでは繋がるだけでなく、一歩踏み込んだ関係性を築く必要があり、エコシステムマップを用いることで、お互いにどのようなリソースがあり、アイデアが出てくるかが可視化できるとのことでした。
第三部、上野さんの締めくくりは「意思を持つ人間は自分の意志で自分が持つ関係性、環境を変えていけるけれど、すぐに変えるのは難しい、でも小さい仲間内であれば変化は起こせる、だから、組織や制度を変えるにしても狭い空間から変えるスモールチャレンジが有効」
小さな一歩が大きな変化になるという、令和元年、第1回コレハタナイトに相応しい未来志向のメッセージは、マップを作って交流しよう!というテンションを高めてくれました!

■ワークショップ エコシステムマップを体験&交流
ワークショップでは、参加者の皆さんそれぞれがご自身のエコシステムマップを作成し、マップを使って自己紹介。

参加者は、円を放射状に区切り、自分の所属するコミュニティや、関わっている人たちの名前を書き込んでマップを作成します。マップ作成過程で、働いている会社、住んでいる地域や趣味のコミュニティなど、自身をとりまく関係性を棚卸し、可視化していきます。出来上がったマップは、色がついているものや、ぎっしりと書き込まれたものなどさまざま。そんないろんなマップを見せながら自己紹介をしていくと共通の知り合いがいたことが判明するなど、思いがけない共通の話題も見つかって、会場は大盛り上がり!

自身のスキルや経験の棚卸をすることはあっても、周りとの関係性まで含めた棚卸をする機会はなかなかないもの。私もエコシステムマップを作ってみて、自分が思っている以上にさまざまな人に囲まれていることに気が付きました!
現在自営業1年目となる参加者の男性も「自分の立ち位置を知る上で、周りとの関係性を棚卸しようとしたことはあった。ただやり方がわからず漠然としたものだったので、今回整理する機会が持つことができよかった」とお話しされ、今回のイベントを楽しまれたご様子でした♪

次回第2回は7月31日(水)。
「コレハタナイト」〜人生100年時代の働き方を考える交流会〜 【時間・場所に縛られない働き方の最前線】
K.S.ロジャース株式会社代表取締役の民輪一博氏、コデアル株式会社の山本茜氏をゲストに迎え、リモートワークのリアルに迫ります!自由な働き方を実現したら人材募集に応募が殺到!どれほど殺到したのか、聞いてみたいと思いませんか?
コレハタの夜はまだ始まったばかり。
少しでも興味がある方はぜひお気軽にご参加くださいませ!

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登壇者プロフィール

■上野 敏寛 博士(政策学)
京都大学経営管理大学院京都ものづくりバレー構想の研究と推進(JOHNAN)寄附講座研究員。龍谷大学地域公共人材・政策開発リサーチセンター研究員等。大学入学後、地域経済発展や地域産業振興に寄与しようと、産官学連携による地域活性化イベントやビジネスプランコンテストを主催、中小企業の新規事業開発の支援などに携わる。地域経済学における比較地域制度アプローチに基づいた独自の地域産業システム研究によって、人々の関係性を基礎においた地域産業振興やまちづくりの研究と実践に取り組んでいる。

THE GUILD OBP(登壇者:浅川幸宜)
普段から「OBPアカデミア」を活動拠点として活動しているWeb系のフリーランスを中心に結成しました。これまでの経歴、専門分野が異なるメンバーが力を合わせることで、個人の持つスキルやスケール以上の価値提供ができ、クライアントさまの良きパートナーとして新しいビジネスを共に「共創」できると考えております。私たち自身がこれからの時代に求められる「専門家としての新しい働き方」に挑戦します。

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コレハタ第1回に参加者としてお越しいただいた新しい生き方・働き方をテーマに活動をされている企業や団体のみなさま

1.プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会
独立して活動するプロフェッショナルや、 企業に属しながらキャリアを複線で築くパラレルワーカーの有志が主体となって設立された、 フリーランスによる、フリーランスのための、非営利団体です。

2.認定NPO法人 サービスグラント
2005年1月の活動開始以来、社会人がビジネススキルを生かして社会貢献に取り組むボランティア活動「プロボノ」によるNPO支援を専門的に取り組んでいます。
さまざまな企業に所属するビジネスパーソンや、フリーランスのクリエイターなど登録人数は約5,000名(このうち関西での登録人数は1000名超)。多様な経験やスキルをお持ちの方同士でチームを組んでNPOの課題解決に挑みます。
昨今では働き方改革や越境学習、他流試合の実践の場として、企業の人材育成の面からも着目を集めています。

3.NPO法人二枚目の名刺
「2枚目の名刺」を持つきっかけは、たった1つ。「こんな社会になったらいいな」という、一人ひとりの想いです。
あなたがあなたらしく、自分を社会に活かすために持つ名刺
それが「2枚目の名刺」です。
だから、持ち方も、やり方も、やることだって、人それぞれ。一つとして同じ形はありません。
私たちNPO法人二枚目の名刺は、想いの一つひとつを応援し、実現させ、いつか「2枚目の名刺」を持つことが当たり前となる社会を目指しています。

4.GrowRoots
キャリア教育・就活イベント・社会人×学生交流会・学生登壇型ピッチ大会・著名人講演会などのコンテンツを年中通じて行っている学生主体の団体です。
実際に企画立案、マーケティングから営業、当日の運営までの企画全てを団体内で完結させます。
2018年6月頃から活動をはじめ、現在は5名で活動中。
これまでに8回主催イベントを開催し、学生動員数300名、企業動員数20社を超える。
学生~社会人までを巻き込んだ、人で「関西の環境」に変革を起こす団体です。

5.任意団体「Blind Up.」
悩み生きる働き手が「何度でも再挑戦できる社会」を作るために共に模索し合えるコミュニティとプロジェクトを作っています。「模索と実践」を繰り返せるプログラム「伴走カレッジ」を提供しています。また自分の活かし方を可視化する「マイトリセツ手帳」制作・開発中。2019年7月1日からクラウドファンディングスタート。

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OBPアカデミアについて
大阪ビジネスパーク活性化を目的に誕生したコワーキングスペースです。
合計155坪の空間に約1400冊の蔵書を誇るライブラリー、カフェラウンジ、さらに4つの会議室を持っています。
自宅と職場以外のもう1つの居場所「サードプレイス」がコンセプト。
仕事、交流、勉強、くつろぎ、読書などの様々な目的で利用されており、来館者は年間約5万人に上ります。
またセミナー・イベントの実施回数は全国屈指で、年間1000回以上の「学びの場づくり」を会員様・専門講師と共に実現しています。
スペース運営を通し、生き方や働き方の提案、新たな学びとの出会い、人や組織間の新たな繋がり、ビジネスコラボレーションなどを生み出すサポートを行なっています。
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撮影   THE GUILD OBP 宮内 めぐみ
ライター 大阪ものかき隊 あかぎ あおこ 

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