ずっと会いたかった先生とついに対面した話③
北村韓屋村エリア
次に向かったのは北村韓屋村にある伝統茶カフェ。
歩いている途中に小さなギャラリーを発見。中に入ってみることに。
アート活動をしている方が期間限定で開いているそうで、作品に込めた想いなどを一つ一つ教えてくださった。
綺麗なものを見ると心が洗われる。
いつもなら蛍光灯の下パソコンに向かい、せっせと会社員をしている時間に、韓国でまったりとアートに浸っているとは。
なんともいえない幸せである。
ギャラリーをしばらく楽しんだ後は、お目当てのカフェへ。
美味しいお茶を飲みながら綺麗な景色を目の前に、先生と色々な話をした。
生まれ育った環境、学生時代、社会人生活、結婚生活、勉強、これからのこと…
当然人生観は違うけれど、違うからこそ学びが多くて、話せば話すほど楽しい。
一番印象的だった話は、先生に
「ゆうほ氏は今悩んでることあるの?」
と聞かれたことだ。
随分と久しぶりに自分の悩みに向き合い、言葉にした。
大人になるまでは、目の前の課題をただひたすら一つ一つクリアすることだけに集中して、とにかくがむしゃらに生きてきた人生だったから、自分が何が好きかとか、何がしたいかとか分からなかった。
でも、大学生になって大好きな韓国語に出会って、いつか韓国語を使って働くことが自分の人生の目標になった。
必死に叶えたけど、すぐ手放してしまった。
昔に比べて今は生活も安定したし、何不自由なくて大満足だけど、
大きな目標を持って、それに向かって努力して生きるのがすごく好きなのは変わらなくて。
大きな目標を失って、新しい目標を探しているけど見つからない。
強いていえばそれが悩みかもしれない。
本当に幸せな悩みだけど。
…言葉にしてみて初めて気づく。
私って実はこんなこと思っていたんだなって。
お茶を飲みながらしばらくおしゃべりを楽しんで、私たちは次の場所へ向かった。
教保文庫 光化門店
今後の読書討論会で読む課題図書を購入するため、教保文庫へ。
お目当ての本を探しつつ、お互いに気になった本を見つけては紹介しあった。
特に盛り上がったのはMBTIの本。ぎっしりと韓国語で書かれている本を、何の抵抗もなく読めているのは、何とも嬉しいことだ。
韓国語の教材コーナーでは、先生が私のレベルに合う本を一緒に選んでくれた。
気になる本を手に取っては、先生がその本から問題を出して、私が答えて、難易度や感想を伝えるという、この上なく楽しい即興クイズ大会(?)をひとしきり楽しみ、購入するテキストを2冊決定。
たくさんある教材の中から、先生に手伝ってもらって一緒に選んだ本。
日本では売っていない、特別でとっておきの本。
なんと、その2冊は先生がプレゼントしてくださったのだ!!!
今後の授業で一緒に勉強しよう!とのこと。楽しみ楽しみ。
課題図書3冊、合わせて5冊。
今回の渡韓で一番お気に入りのお土産だ。
感謝気持ちを直接伝える
あっという間に夜になり、とうとうお別れする時間に。
先生に会えた感動と、楽しい時間をこれでもかというほど噛み締めていたせいで、
今回の旅の目的が、まだ果たせていなかった。
【先生に、感謝気持ちを直接伝える】
先生の目を見て、自分が今まで勉強してきた韓国語を使って、自分の言葉で伝えよう。
「韓国語はもちろん、それ以外のこともたくさん教えてくださって、いつも本当に楽しいし、先生のおかげで自分に自信を持てるようになりました。
韓国語の楽しさを教えてくれた先生には、感謝の気持ちでいっぱいです。
今日、直接お会いできて嬉しかったです。
ありがとうございました。」
すごくありきたりな言葉だけれど、こんなにあらたまって言ったのは、そういえば初めてかもしれない。
「まっすぐなゆうほ氏を見ていると、私も全力で応援したくなる。
ゆうほ氏に出会えて、私の方こそ幸せ。」
手を握りながら、そう言ってくれた先生。
胸がいっぱいになって泣いてしまった。
「アイゴー!今日が最後じゃないんだから!笑
次韓国来たときは、私の故郷に一緒に遊びに行こう!」
最後の最後まであたたかく、優しい先生であった。
帰国して
楽しかった旅行も終わり、いつも通りの日常へ。
金曜日、朝6:30から2週間ぶりのレッスン。
久しぶり?のようで、ついこの間ぶり?の画面越しの先生。
目の前にいるけれど、心の距離は近づいたけれど、
間違いなくここは日本ではあちらは韓国。
近くて遠い。遠くて近い。何だか変な感じだ。
心地よい旅の余韻と不思議な違和感のなか、いつも通り軽くフリートークをし、宿題のフィードバックからスタート。
また会うその日まで、私は今日も今日とて語学に磨きをかける。
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