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日記

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#草木染め

裏路地の冒険

ある日の黄昏時
数日前に迷い込んだ路地裏を歩くワクワクを再現しようと思ってカメラを持って再び歩く。
だけどもうあの時のワクワクは消えてしまっている。

路地裏の探検は大きな道に繋がるまでの期間限定なもので、道がつながった瞬間に冒険は終わる。

でも大丈夫だ。

また次の路地を探そう。
夕飯の匂いにつれられて。
自転車の通る音につれられて。
野良猫につれられて。
僕はまた旅にでる。

地図も持たず。

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推しがいる暮らし

推しがいる暮らし

野の花を積む人
川を指差して喋る老人
路肩に肩を並べて一冊の本を読む小学生たち

どこからか線香と蓬を焼くにおいが混ざって香る。

隣に住むおばちゃんが朝炊いたお赤飯をくれた。お孫さんの誕生日だそうだ。

仕事前に家から出てきたおばちゃんに「いってきます」と言ったら「へっ」と笑って手を振ってくれた。

光のさすまにまに、暮らしは輝く。

北海道に住む推しのためにたんぽぽ染めのTシャツを作りました。

2021/05/14 愛しき面倒なものたちへ

2021/05/14 愛しき面倒なものたちへ

ボタンひとつで物事が成り立つのならそれはそれでいい気もするし、便利なことは確実だ。それでも寒い日にはマッチを擦りストーブに火をつけ、暑い日は窓を開けて車を走らせている。

結果はすぐ欲しいから、ボタンひとつで完成したらそれはそれで楽なのだけれども、一つ一つの作品に手間をかけて、ああでもない、こうでもない、満足いかない、上手くいった気がすると色々なレイヤーを重ねては物を作っている。その隙間に何かが宿

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2021/02/21 花ではなく木

2021/02/21 花ではなく木

花ではなく、木。
そう意識を向けて暮らしていたら、職場のおじさんが桜の枝をくれた。

花はあくまで副産物。
主体は木。

自分が花ではなく木であること。
身体に枝がめぐる。心の中心に幹がとおる。

花を咲かせることは大切だけれども、それはあくまで一部でしかなく、咲く花もあれば咲かない花もある。

そんなことを思いながら桜染をすると、力強い色がでた。Tシャツや靴下、布地に染めて、さてなにを作ろうか。

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