お尻が二つになった日
温泉に浸かりながらぼーっと世界を見ていた。
前方に湯船につかる人が3人。左方では体を洗う人が4人、右からは温泉が湧いている。
湯船の周りをちょろちょろと子どもが走り回っている。
僕が大衆浴場を好きなのは、老いも若きも多少の誤差はあれど同じ身体構造をしていると実感できるからで、同じ身体構造をしつつも、その身体に刻まれた経年劣化が彼らの人生の奥深さを無言で語ってくれるからで。まぁそんな小難しいことは置いておいても、それぞれがパーソナルなエリアをさらけ出しながらも全くの他人で、必