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ワークショップを終えて

こだわりの強さ故に人と生きることが難しい。
自分自身の弱さ故に1人で生きることも難しい。

「強さと弱さ」「孤立と共存」
そんな狭間での揺らぎがこれまであり、そしてこれからも続いていくのだろう。

そんな狭間に差す光の筋が「ものづくり」なのだと思う。
ものづくりを通して僕は人と繋がり、ものづくりを支えに1人でも歩いていくことができる。

去年度末から準備をしてきたワークショップ。
初めて取り組んだ出展型のワークショップ。
何もかもが未知で、不安と期待と自由と可能性が渦巻いていた。
フリーで生きていく覚悟を決めた僕に「もう草木染めができなくなるから」と高価な鍋や道具を譲ってくれたお婆さんがいた。それはなんだか寂しくもあったが譲り受けたその道具がなければ僕のワークショップは難航していたのだろう。
何事も1人で済ませてしまおうとする僕に「手伝うよ、手伝わせてよ」と言ってくれた友人がいた。ワークショップを終えてみれば彼女がいなかったら僕の船は見事に転覆していたのだろう。
「こういうもの作れないかな」と提案してくれた友人の母や
私はもう使わないからと道具や素材を送ってくれた人
何かにつけて僕が作ったものをもらってくれる友人の子どもたち
相談を聞いてくれたワークショップの先輩
声をかけてくれたり、SNSにコメントをくれたり、応援してくれる友達
そして何より僕のワークショップのスタートを作ってくれたもりっこや奏の森の人
そんな人たちに支えられて僕のワークショップは始まる前から成功していたのだと思う。

ワークショップ自体は始まってみれば、あっという間で、暇な時間がないくらいに忙しく、ひたすらひたすらに染め方や組紐の作り方を説明して、一緒に作っていた。
500円を握りしめてきてくれた小さい子や
夢中になって紐を組み、帰り際に「ほらできた!」と見せてくれた子
娘の代わりに組紐を組むお父さん
「そよごなら家に生えてるから家でもできるな」と言いながら染めをしてくれた親子
何回もやりにきて自分用友達用お父さん用と3本も組紐を作ってくれた子
キリのないほどに印象深いことがたくさんあり、本当に出店して良かったと疲労感や充足感が詰まりに詰まった1日だった。

改めて自分の作品を売るよりも、こうやってみんなが気軽にものづくりができる環境を作ることこそが僕がものづくりを続ける理由なのだと改めて思う。
そして出張ワークショップの先にはものづくりを通してみんながつながる居場所づくりがあるのだと確信する。

結局は人に支えられ
ものづくりに支えられて
植物のエネルギーに支えられて生きている。

すべてがすべてに感謝でしかない。
そうなのだと、今なら素直に言える。

これからもどこでもものづくりの道具を引っ提げて参上します。お気軽にご連絡ください。

ただひたすらに植物のエネルギーと愛を背負って。

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