見出し画像

1人目マーケティング担当者になったらやること

こんにちは、先山です。

最近「マーケティング担当者になったら何をすれば良いの?」と聞かれることが多々ありました。マーケティングは、営業やCS(カスタマーサポート)など他のビジネス職と比較すると、企業や部署によっても求めていることが違い、何をやるのか非常に曖昧な仕事だなと個人的に感じています。

例えば、IT企業だとWEB広告を運用するチームのことを指したり、toB向けのサービスを扱う企業だと展示会出展するチームのことを指していたりします。

しかし、それらはあくまで手段の1つであり、本来は「無数にある手段(選択肢)の中から、今何に取り組むべきか」から考え、実行することがマーケティング担当者の役割だと個人的には考えています。
(もちろんWEB広告も展示会もめちゃくちゃ重要なマーケティング施策の1つではあると思っていますので、そこは誤解なきようにmm)

本noteでは、「そもそも、その企業 / 部署にとってのマーケティング担当者の役割が定まっていない(手段が決まっておらず、何に取り組むかから考える)」という状態の中で、1人目のマーケティングになった際に取り組むべきことを、自分の今までの経験からまとめました。

1人目のマーケティング担当者ではなくとも、新しくマーケティング担当になった時、転職や部署異動で新しい商材のマーケティングを始める際には使える考え方かなと思いますので、「マーケティング担当者になったけど、何からやればいいのか分からない・・・」という方にとって少しでも参考になれば幸いです。

約1万文字の長文になってしまいましたが、スライド1枚でまとめると下記の通りです。「noteを読む気にならん」という人は、下記の画像だけ見ていってください(笑)

※本noteに記載の内容は、執筆時点でのあくまで私個人の考えなので、1つの考え方として捉えていただけますと幸いです

マーケティングとは

そもそも、マーケティングとは何なのでしょう?
いくつか定義を見ていきましょう。

日本マーケティング協会は下記のように定義しています。

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。

日本マーケティング協会

また、マーケティング発祥の地、アメリカ・マーケティング協会(AMA)は下記のように定義しています。

マーケティングとは、顧客、クライアント、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造、伝達、提供、交換するための活動、一連の制度、およびプロセスである。

原文
Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.

アメリカ・マーケティング協会(AMA)

また、著書「マネジメント」で有名な経営学者であるドラッカーは下記のように述べています。

マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすることなのだ。

マネジメント|P.F. ドラッカー

マーケティングには様々な定義がありますが、私自身は一言で言うと、「売れる(届ける)仕組みづくり」だと、本記事の執筆時点では考えています。

そのため、ここではマーケティングを「売れる(届ける)仕組みづくり」と定義し、話を進めていきます(皆さんの考えるマーケティングの定義も聞いてみたい)。

マーケティング担当者の役割

マーケティング担当者の役割とは、「売れる(届ける)仕組みを作るために、無数にある選択肢の中から、今何に取り組むのか(どこにリソースを割くのか)見極め、社内外の人を巻き込み施策を実行に移し、事業を成長させること」だと考えています。

マーケティング担当者にとって重要な力は2つあると考えています。

1つ目が、「無数にある選択肢の中から、今何に取り組むのか(どこにリソースを割くのか)見極める力」です。

冒頭で述べたように、特に1人目マーケティング担当者の場合は、「そもそも、その企業 / 部署にとってのマーケティング担当者の役割が定まっていない」ことが多いかと思います。

WEB広告、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、メルマガ、CM、展示会出展、セミナー、キャンペーンなど無数にある手段の中から、会社全体の現状、あるべき姿(方向性)などから、事業成長のために今やるべきことを見極めるのが重要(一言で言うと「戦略性」が重要)です。

2つ目が、「社内外を巻き込みチームを作り、施策を推進する力」です。戦略だけ考えても実行されなければ、数字は動かず意味はありません。しかし、様々な施策を行うにあたって、実行まで全てを1人で行うのは不可能です。

そのため、マーケティング担当者にとって重要なのは、社内外のリソースを活用し、各種施策を実行する体制を構築し、全体を俯瞰して見ながら進行する力(一言で言うと「ディレクション力」)が重要です。

WEB広告、SEOなどの専門知識もないよりはあった方が良いですが、それ以上に重要なのはディレクション能力だと考えています。個人的には学生時代に文化祭の準備を取り仕切っていた人(進行管理していた人)とかが向いていると思います。

ちょっと話はそれますが、自分が今から話すマーケティング担当者とは、プロダクト側で言うと「プロダクトマネージャー(PdM)にあたる役割だな」と本noteを執筆しながら考えていました。

マーケティング側で「プロダクトマネージャー(PdM)」にあたる用語って、PdMほど確立されてない気がしているのですが、「マーケティングマネージャー」になるんですかね。

さて、話を元に戻します。
下記にマーケティング担当者の仕事の全体像を1枚のスライドにまとめました

ここからは、上記スライド画像に合わせて順番に説明していきます。

現状把握

まず最初に行うのが現状把握です。なぜ、最初に現状把握を行うのかというと、課題を明確にするためです。

課題とは「現状とあるべき姿の差」であり、現状(自分たちがどういった状況に置かれているのか)が分からなければ、課題を設定することはできません。この解くべき課題を定め、戦略を立てるためにも重要なのが現状把握です。

「マーケティングの実務の現場でよく起きている」と個人的に感じているのは、「いきなり施策のアイデア出しから始めて、なんとなく良さそうなことをやる」ということです。

「現状把握をきちんと行なっているか」当たり前のように見えて、意外とできていない人が多いので、焦っていきなり施策の実行に移らずに、まずは現状把握をきちんと行うと良いかなと思います。

現状把握で行うのはいわゆる3C分析です。3C分析とは、Customer(市場、顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの観点から情報を調査・整理して、自社が勝つための成功要因(KSF:Key Success Factors(成功要因))を導き出すフレームワークです。

①市場・顧客理解

まず最初に、「市場・顧客の理解」を行います。「市場・顧客の理解」を最初に行う理由としては、「市場・顧客の理解」が浅いと、競合の取り組み、自社の現状が理解しにくいためです。

具体的には、下記中心に情報収集、整理を行なっていきます。

Customer(市場、顧客)


  • 市場規模:対象の市場の人数・金額

  • 市場動向:過去・現在・将来の市場の動き

  • 市場シェア:市場における競合、自社の立ち位置

  • 市場環境:PEST分析

  • 顧客の属性:顧客の性別・年齢などデモグラ情報

  • 顧客ニーズ:何に課題 / 価値を感じているのか

  • 顧客の消費行動:認知・購入・継続の流れ



②競合理解

次に「競合の理解」を行います。「市場・顧客の理解」を踏まえ、競合がどのようにアプローチしているのか整理していきます。

全ての競合を洗い出し調査するのはに途方もなく時間がかかってしまうため、まずは「市場シェア上位3社など」ある程度絞り込みをして深掘りを行いつつ、「その他の競合に関しては、大きなトピックがあれば拾っておく」という粒度で進めるのが良いかなと思います。

大前提、「現状把握」は最初に1回やって終わりではなく、深めていくものなので、ある程度自身で制約を決めて取り組んでいきましょう。

Competitor(競合)


  • 競合企業の洗い出し:市場シェア上位3社など

  • 競合企業の戦略:各社の取っている戦略

  • 競合のマーケティング4P:具体的な施策

  • 競合企業の成功要因:考えられる成功要因


※本来、同じ市場にいる直接競合だけではなく、価値ベースでの競合も意識してリサーチを行うと良いですが、本noteでは割愛します


③自社理解

最後に自社について整理していきます。ここでは、単純に情報を整理するだけではなく、「①市場・顧客理解」「②競合理解」を踏まえ、自社が勝つための成功要因(KSF:Key Success Factors(成功要因))を抽出することを意識していきましょう。

Company(自社)


  • 自社の概要:会社に関する基本情報

  • MVV:自社のミッション、ビジョン、バリュー

  • 自社の事業内容:展開している事業

  • 自社の事業状況:定量面の把握

  • 自社の事業の強み、弱み:定性面の把握

  • 自社の持つリソース:人・物・金・情報

  • KSF:成功要因は何か



課題設定&戦略策定

「現状把握」の次に行うのは、「目的の言語化」「課題設定」「戦略の策定」です。

このパートでは、「目的・課題・戦略」の3つを言語化することを目的としています。

言語化は非常に重要で、言語化することで自身の立ち返る場所になり、チームで取り組む際には共通認識を持つことに繋がります。

めんどくさがらずに必ず言語化する習慣を身につけましょう。

④目的の言語化

目的とは「最終的に成し遂げたい事柄」のことです。この目的によって、取るべき行動は大きく変わってきます。

例えば、目的の一例として下記3つがあるとします。

  • 売上を最大化する

  • 利益を最大化する

  • 顧客数を最大化する

これら3つの目的でそれぞれ取るべき戦略、行動は変わってきます。また、同じ売上の話でも、「100人に買っていただくことを目指すのか」、「100万人に買っていただくことを目指すのか」で取るべき戦略、やるべきことは大きく変わります。

ここでは、現状把握の次に「目的の言語化」を置いているのですが、目的によってリサーチすべき内容も変わってきます。

そのため、そもそも現状把握を始める前に一度、必ず目的を整理しておきましょう。そして、現状把握が終わり、取るべき戦略を検討する段階で、現状把握を踏まえ再度「目的を言語化」するという形をとることで、間違った戦略を取ってしまう可能性を軽減します。

また、基本的には全社戦略があると思うので、全社戦略を踏まえ、整合性の取れる形でマーケティングにおける目的を言語化しましょう。

目的の設定で言語化すること


目的:最終的に成し遂げたい事柄は何か



⑤課題設定

次に行うのが課題設定です。

課題設定では、目的を達成するためのイシューは何なのかを言語化します。イシューとは「解くべき課題」のことです。

このイシュー(解くべき課題)の設定が間違っていると、いくら頑張って課題に取り組んだとしても、取り組むべき課題自体がズレているので、大きな成果を出すことが難しくなってしまいます。

私は小中高とサッカーをしていたのですが、中学の頃のサッカー部の顧問の先生によく言われていたのが「頑張るのは当たり前。何をどう頑張るのか考えなさい。」とよく言われていました。

今振り返ってみると、「イシュー(解くべき課題)をきちんと設定した上で頑張れ。」ということだったのだなと思います。

これを原体験とし、サッカーでも勉強でも仕事でも常に「何を頑張るのか」ということを意識して、物事に取り組む姿勢が身についたように思います。

目的、イシュー(解くべき課題)が不明確な状態での仕事はただの作業であり、私自身ただの作業になってしまうと、何のためにやっているのか分からず、全くモチベーションが湧かなくなってしまいます。

そのため、1つ1つの仕事に意味を持たせ、自分自身が納得感を持ち、1日1日を積み重ねていけるよう、目的、課題(イシュー)の設定を必ず行うようにしています。

言語化した目的を踏まえて、「イシュー(解くべき課題)は何なのか」、戦略立案前に考えるよう徹底しましょう。

課題設定で言語化すること


イシュー:解くべき課題は何なのか


イシューについて詳しく勉強したい方は、ぜひ安宅さんの本をどうぞ。


⑥戦略の策定

さて、目的と課題(イシュー)の言語化ができたら、ようやく戦略を策定します。

戦略とは「特定の目的を達成するための方向性」です。マーケティングにおいては、より具体的には「誰に(顧客)」「何を(提供価値)」を定め、資源(リソース)配分を選択することだと考えています。

戦略が特定の目的を達成するための方向性なので、そもそも目的が言語化されていない状態で考えたものは戦略とは言えません。

具体的な施策の検討に入る前に、下記3点を言語化しておきましょう。

戦略策定で言語化すること


  • 誰に:対象とする顧客は誰か

  • 何を:その人達が求め、提供すべき価値は何か

  • 資源配分:上記をどのような人・物・金で実現するか



目標&計画策定

「目的・課題・戦略」の3つが言語化できたら、次に取り組むのが「目標&計画の策定」です。

「目標&計画」それぞれを、「目的・課題・戦略」の3つからおろし考えていきましょう。


⑦目標の設計

「目的・課題・戦略」の3つが言語化できたら、目的を達成するための指標、KGI、KPIを定義します。

KGIとは「最終目標を定量化した指標」であり、KPIとは「KGIを達成するために因数分解(ブレークダウン)した指標」です。つまり、KPIを達成することで、最終的にKGIを達成するという相互関係となります。

例えば、目的が「売上の最大化(昨対比:130%成長の1億円を目指す)」と仮定します。この時の最終目標は売上1億円なので、KGIは売上1億円となります。

売上は因数分解すると「顧客数×顧客単価」となります。そのため、例えば「KPI①:顧客数1万人」、「KPI②顧客単価1万円」と設定することができます。

顧客数をより因数分解して、新規顧客 / 既存顧客、Web / appのような粒度までブレークダウンしても良いかもしれません。何をKPIと置くかは、取るべき戦略を踏まえ検討しましょう。

また、定量化できない部分に関しては、必要に応じて定性的な目標を合わせて設計しましょう。あくまで定量目標がメインなので、定性目標は補助的なものとしておきましょう。

KGIとKPIの具体例


目的:売上の最大化(昨対比:130%成長の1億円を目指す)
KGI:売上:1億円
KPI①:顧客数:10,000人
KPI②:顧客単価:10,000円
定性目標:売上拡大方法を言語化できている



⑧マーケティング計画(戦術)の策定

さて、ここまできてはじめて、マーケティング計画(戦術)、つまりは具体的な手段の検討に入ります。戦術とは「戦略を実現するための具体的な方法」です。

マーケティング計画(戦術)を作成する際は、マーケティングの4Pのフレームワークを活用し、整理をしていきます。整理の方法は色々あると思いますが、自分は何だかんだ4Pのフレームワークがシンプルかつ網羅的に考えられて良いなと執筆時点では考えています。

マーケティングの4Pとは、マーケティング施策を立案する際に活用されるフレームワークで、以下の4つの頭文字を取ったものです。


  • Product :商品・サービス

  • Price   :価格

  • Promotion:販促

  •  Place  :流通


これらの4つの視点から、何に取り組むのかを整理していきましょう。

企業のマーケティング担当者の場合、Product / Price / Placeの部分はおそらくマーケティングの部署の中では完結しないことが多く、検討の中心は「どうPromotionするか」という部分が中心になることが多いかなと思います。

とはいえ、Product / Price / Placeの部分にもきちんと目を向ける意識は持っておくと視座が上がり良いかと思います。

WEB広告もSEOも非常に重要なPromotion手段の1つですが、あくまで目的達成のための手段の1つです。冒頭で述べたようにマーケティング担当者がやるべきは、無数にある選択肢の中から、今何に取り組むのか(どこにリソースを割くのか)見極めることです。

Promotion領域だけでも、WEB広告、SEO、SNSマーケティング、メルマガ、CM、展示会出展、セミナー、キャンペーンなど手段は山のようにあります。

ここまでで整理してきた、「目的・課題・戦略」を踏まえ、無数にある選択肢の中から、今取るべき手段を見極めていきましょう。


推進体制の構築

「目標とマーケティング計画」が固まったら、次にやるべきは施策を推進するための体制構築です。

⑨体制の構築

次に考えるべきは、マーケティング計画(戦術)を推進するための体制を構築することです。

マーケティングの手段は多岐にわたるため、リソース的にもスキル的にも1人で推進することは不可能です。そのため、固めたマーケティング計画に合わせて社内外のリソースを活用して、実行できる体制を構築します。

最初は新規採用できるだけの予算がない場合も多いと思うので、結果全部自分でやるという形が多いかなと思います。ただいつまでも1人でやっていたら大きな成果を残すことはできません。

そこで、最初は「即効性×インパクト」の観点で、なる早でそこそこインパクトが出せそうな施策に集中し、まずは結果を出します。結果を出すことで、マーケティング側に回ってくるリソース(人・金)も増えてくるので、人を増やしながら取り組めることを増やしていきます。

マーケティングの手段が多岐に渡る以上、1つ1つの専門知識はそれぞれの専門家に任せれば良いと思います。マーケティング担当者に求められるのは、社内外の人を巻き込み施策を推進できる体制を構築し、全体を俯瞰してみた上で、きちんと各種施策が整合性を担保しながら推進されるようにディレクションすることだと考えます。

とはいえ、それぞれの専門領域に対し、全く知識がないとそもそもディレクションできないので、薄く幅広い知識を持っておくのが重要だと思います。

体制の一例


全体ディレクション:マーケティング担当者
SEO:最初は自分でやる → 副業人材の活用
WEB広告:最初は自分でやる → 正社員の新規採用
メルマガ:インターン生の新規採用
デザイン:社内のデザイナーを巻き込む
開発:社内のエンジニアを巻き込む



⑩会議体の設計

各種施策を推進する体制が構築できたら、会議体の設計を行います。会議体の設計を行う際に重要なのが、会議内容の設計です。

会議体の設計というと、参加メンバー / 頻度に目がいきがちですが、内容まで責任を持って設計することが非常に重要です。

そして、会議内容の設計を行うにあたり重要なのが、会議で使うドキュメントなどのフォーマットです。この会議で使うドキュメントなどのフォーマットをきちんと設計することで、会議自体の質を高めると共に、会議に参加するための事前準備において思考する内容をコントロールできます

フォーマットを整備することで、会議の事前準備を通じて、それぞれが与えられた役割に対して「何ができていて、何ができていないのか。そして次に何をすればいいのか。」考える時間を作ることができます。

これを行うことで、自然とPDCAを回すサイクルが構築されます。
また、会議を通じて、不明点や懸念点を潰し、各種施策を前に進めやすくなります。

会議は会議自体も重要ですが、準備において何をしてもらうか(何を思考してもらうか)が非常に重要だと思っています。

ここでは、定例会議の設計の話を中心に行いましたが、チームメンバーの特性を踏まえ、1on1を設けたり、定例会議以外によりざっくばらんに話せる場を設けたりなど、+αの会議を設定し、各種施策を推進していきましょう。

会議フォーマットの一例


  • 目的:その施策における目的

  • 重要課題:施策で成果を出すための重要課題

  • 取り組み方針:重要課題を踏まえた取り組み方針

  • 現在の取り組み:前の1週間で取り組んだこと

  • Next Action:次の1週間で取り組むこと

  • 相談事項:困っていること、躓いていること

  • その他共有:その他なんでも



施策の実行

推進体制の構築ができたら、あとは施策を実行していくだけです。

各担当者のやっていることが、「目的・課題・戦略」から逸れていってしまっていないか、適切にフィードバックを行いながら、施策を適切に実行していきましょう」。

⑪施策に対するフィードバック

設計した会議などを活用しながら、全体の「目的、課題、戦略」を踏まえ、適宜施策に対するフィードバックを行っていきましょう。

どうしてもそれぞれの担当者は自分の領域の中だけで物事を考えがちになってしまうので(それが役割なのでこれが悪いというわけではない)、全体を俯瞰した立場から、全体の「目的、課題、戦略」から逸れていないか、適宜軌道修正していくことが重要です。

フィードバックを行うために重要なのが、「きちんと全体を俯瞰して見ることに加え、事業領域において誰よりも解像度が高いこと」だと考えています。

解像度を高めるためには、日々のインプットも非常に重要です。広い視野から適切にフィードバックを行えるよう、日々のインプットも習慣化していきましょう。

振り返り

一発屋ではなく、継続的に成果を最大化するためには、振り返りが必要不可欠です。

失敗した時は「なぜ失敗したのか」、成功した時は「どうすれば再現性を持って継続できるのか」を言語化していきましょう。

⑫PDCAサイクルの構築

きちんと振り返りの場を設計することで、振り返る習慣を作りましょう。

振り返りのフォーマットは色々あると思いますが、KPTのフレームワークがシンプルで使いやすいかなと思います。

KPTとは、下記3つの観点から振り返りを行うフレームワークです。


  • K:keep = 良かったこと(今後も続けること)

  • P:problem= 悪かったこと(今後はやめること)

  • T:try = 次に挑戦すること


基本的には定例会議のフォーマットに上記を盛り込むことで、振り返りのサイクルを構築するのが良いかと思います。

大きなプロジェクトの実施後、月次の振り返りなど、時にはメンバーで集まって、付箋とホワイトボードを活用しながら進めるのも効果的かなと思います。オンラインの場合は、miroを使うと進めやすいです。


おわりに

いかがだったでしょうか?

自分自身色々と経験させていただき、好き嫌いせずに巡ってきたチャンスで幅広く色々とやってきた分、「マーケティング担当者の仕事って何なんだ?(自分は何をする人なんだ?)」ということを日々考えていました。

「マーケティング=広告・SEO」のようなイメージだった人にとってはだいぶイメージが違って見えたのではないでしょうか?もちろんこれが正解だと思っているわけではなく、執筆時点で考える自分なりのマーケティング担当者の役割を整理してきました。

自分自身もまだまだこれから色々経験する中で「マーケティング担当者の役割」をより一層深めていければなと思います。

本noteが少しでも参考になれば嬉しいです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!


おまけ

マーケティング関連でおすすめの本

マーケ関連で有名な本の一冊。タイトルの「ドリルを売るには穴を売れ」は、マーケティングを考える際によく使われる言葉で、「商品を売るには、顧客にとっての価値を考えろ」という意味です。

「ユーザーペインから、顧客にとっての価値」を考えることの重要性が分かる一冊で、細かいマーケティングの知識を学ぶ前に最初に読んでおきたい一冊です。

もしドラが流行った2010年に出た本。一言で言えば、もしドラのマーケティングバージョンの本です。

はじめてバンドを組んだ女子大生が、マーケティングの神様と呼ばれるコトラーの本を読み実践することで、自身のバンドを人気バンドに成長させていく姿を小説仕立てでまとめた本。

小説仕立てで、ストーリーがあるので非常に読みやすく、マーケティングの考え方、実践の仕方のイメージを掴むのにオススメの一冊です。

自分が大学時代にマーケティングを学び始めた当初に買った本でもあり、自分自身「サークル活動で行なっていたフリーペーパーやイベントを、どうしたらより多くの人に届けられるんだろう」と考えていた時に出会った一冊です(表紙に惹かれたわけではありませんw)。

マーケティングにおける名著の1冊。マーケティングにおける教科書的な書籍であり、約500ページと非常に内容が厚いが、マーケティングを体系的に学ぶのにはオススメの1冊。

いきなりこれに手を出すと流石に心が折れると思うので、マーケティング関連の本を何冊か読み、より体系的に深く学びたいと思った時に読むのが良いかなと思います。


他に書いているnote記事

他にもこんなnoteを書いています。
本noteで興味を持っていただけた方は、ぜひ下記も覗いてみてください。

この記事が参加している募集

マーケティングの仕事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?