大型プロジェクトマネジメントの基本 〜意識している5つのポイント〜
こんにちは、クラウドファンディングサービスを運営するCAMPFIREでマーケティングのお仕事をしている先山(@koou0506)と申します。
※記事公開時点
10−12月にかけて、「CM放映」と「”CAMPFIREクラウドファンディングアワード”というイベントの実施」、2つのプロジェクトリーダーを務めました。
直近大きなプロジェクトを並行して2つ動かす機会があったので、今回は振り返りも兼ねて、社内外の多くの人たちを巻き込んだ、大型プロジェクト実行時に自分が意識している5つのポイントをまとめてみました。
■プロジェクトの概要
2つのプロジェクト、それぞれのプロジェクトを簡単にご紹介します。
①テレビCM放映
CAMPFIREアンバサダーの草彅剛さんを起用した新テレビCMの放映。CM連動で各種キャンペーンも展開。
代理店、事務所、社内の各部署と、社内外多くの人と協力し、認知・集客・新規獲得までを一気通貫で実施。
CMを流し認知獲得するだけでは、数字に結びつかないので「認知からいかに集客し、コンバージョンに繋げるか」という部分を一気通貫で設計し、実行に落とし込むかという部分に注力し、プロジェクトを推進しました。
参考:プレスリリース
CMに関する詳しい振り返り等は、下記noteにまとめておりますので、もし良ければぜひご覧ください!
②CAMPFIREクラウドファンディングアワード2021
「CAMPFIRE」の数多くのプロジェクトの中からその年の特に優れた挑戦を讃えるべく、2017年にはじまり2021年で5回目の開催。
本取組を通じて、今後クラウドファンディングに挑戦される方々の先行例として広く知っていただき、クラウドファンディングの更なる普及に寄与することを目的としています。
例年WEB上での発表のみなのですが、2021年は授賞式のリアルイベントを実施。12月7日(火)には、MCにタレントの竹内由恵さん、ゲストにCAMPFIREアンバサダーの草彅剛さん、東京2020パラリンピック金メダリストの佐藤友祈選手を迎え、受賞プロジェクトの発表、および代表プロジェクトの授賞式を開催しました。
こちらもCM同様、代理店、事務所、社内の各部署と、社内外多くの人と協力し、プロジェクトを推進していきました。
イベントはTV・新聞・WEBメディア等、多くのメディアでも取り上げていただき、とても反響のあった施策となりました。
参考①:プレスリリース
参考②:特集ページ
■プロジェクト実施時に意識している5つのポイント
ここからは、自分が大型のプロジェクトマネジメント時に意識していることを5つにまとめました。
(1)即レス、とにかく自分でボールを止めない。
CAMPFIREはフルリモート勤務で、日々のコミュニケーションはslackを中心に行なっていたこともあり、とにかく1番意識していたのがこれです。
社内外多くの人が関わるプロジェクトで、関係者が増えるほど、日々様々な所でさまざまなやり取りが発生します。プロジェクトリーダーである自分の所には、日々多くの確認・相談事項が上がってきます。
ある確認・相談事項があった際に、仮に自分の所でボールを2-3時間止めてしまうと、その間に相手がMTGや別の仕事に入ってしまいます。そして、相手からの次の返信が2-3時間後ということはザラにあり、1日で2-3往復しかやり取りが進まず、結果その1日で何も意思決定ができず、前に進まなかったということは起こりがちです。
大きなプロジェクトでは、自分がやりとりしているさらにその先にも人がいて、そこでのやり取りが必要なことも日常茶飯事なので、自分の所でボールを止めてしまうと、社内外様々な人が身動きを取れなくなってしまい、プロジェクトが前に進まなくなってしまいます。
また、細かい話をすると、2-3時間ボールを止めると、その間に自分も相手も別の仕事をしており、別のことを考えています。頭を切り替えるのにも、無駄な脳のリソースがかかるので、即レスはお互いにとって業務効率化にもなると思っています。
連絡をくれたタイミングは、当然その仕事をしてくれている最中なので、即レスをすることで相手が捕まりやすく、やり取りがすぐに進むのもメリットです。
最初に少し触れたように、CAMPFIREはコロナになってから現在もフルリモートで仕事をしています。今までの出社という勤務形態であれば、「確認・相談者が自分の様子を見て、気軽に話しかけに来て、その場で解決」ということもできましたが、リモートでは相手の様子が分かりません。
CM・イベントどちらも短い準備期間の中だったということもあり、1日1日とにかくプロジェクトを止めずに前に進めることは、実行のためにマストでした。
リモートワークが主流になっていく流れの中で、即レスの重要性はより一層高まっていくのではないかなと考えています。
(2)1週間の中で、何をどこまで終わらせるのか明確にして、月曜日を迎える。
新卒時代に先輩に教わり、今も大切にしている教えです。
限られた時間の中で、プロジェクトを推進するには、「誰が何をいつまでに行う」のか明確にして、業務を進めることが非常に重要です。
そもそも、取り組むことが明確になっていないということは、ゴールが見えていないということであり、見えていないゴールにはそもそも辿り着きようがありません。
月曜日の朝を迎える段階で、金曜日の夜を迎えた時に、どういう状態までプロジェクトを持っていくのか、明確にイメージすることができれば、あとは月〜金曜で1日1日実行に移すだけです。
当然、日々状況は変わっていくので、1日単位はもちろん、1日の中でも、何回もその日、その時行うことは見直し、PDCAを回すのが重要です。
「仕事は準備が8割」
お仕事の基本中の基本ですが、ここをやり切れるかどうかで、プロジェクトの推進力は大きく変わってくるのではないかと思います。
(3)情報共有。最新情報のある場所を集約し、明確にする。
大きなプロジェクトを進める際は、プロジェクトのキックオフ段階で全ての情報が出揃っているということは、ほぼないかなと思います。プロジェクトを走りながら進めていくことが多いと思います。
そこで、重要になるのが情報共有です。今回のプロジェクトでは、「①週1回の情報共有MTGの実施(一部メンバーとはデイリーで実施)」+「②最新情報を日々notionで更新する」という2つを組み合わせる形で情報共有を進めました。
フルリモートワークの中、特にやって良かったなと思ったのが「②最新情報を日々notionで更新する」です。
朝言っていたことと、夜言っていたことが違うということも度々ある中、最新情報のある場所を集約し、明確にすることで、プロジェクトメンバーにはデザイン、実装、キャンペーン設計、PR、広告など各種施策を進めてもらう際に、そこにある情報を正としてお仕事を進めてもらいました。
slackだけのやりとりだと、1対1でのやり取りになってしまうことも多く、「この情報は、この人は知っているけど、あの人は知らない」という状態が生まれてしまったり、日々情報のアップデートが多く、「何が最新情報なのかわからなくなってしまったり」ということが度々起きていました。
最新情報を集約する場所をすることで、信じるべき情報が明確になり、プロジェクトリーダーである自分に情報を確認しなくても業務を進めることができ、自分への無駄な確認が減り、進行スピードが速くなりました。
また、無駄な確認が減ったので、自分もやり取りの回数が減り、負担が軽くなりました。
間違った情報で、業務を進めてしまうと、当然やり直しが発生して、無駄な工数がかかってしまうので、それぞれの状況に合った形で、最新情報をスムーズに伝える仕組みを構築することはプロジェクト推進において重要なポイントの1つかなと思います。
(4)どんどん周りの人を巻き込む。
大きなプロジェクトになればなるほど、業務は多岐にわたり、様々な種類の仕事が発生します。
当然、自分1人で進めるのは不可能なので、どんどん周りの人を巻き込みプロジェクトを推進していくという意識がとても重要です。
適材適所。
社内外、様々な人の力を借りることで、プロジェクトの進行スピードはもちろん、クオリティも大きく変わるので、1人で抱え込まずに、積極的に周りの人に頼っていきましょう!
(5)グレーゾーンを察知して、積極的に埋めに行く。
プロジェクトが大きくなればなるほど、明確な担当者がいないグレーゾーンが、プロジェクトを進めていく中で生まれてきます。
最初から全部のタスクに担当者をつけることは、ほとんどのプロジェクトでは無理だと思います。特に新しく取り組むプロジェクトでは、開始時に見えていないことも多いので難しいと思います。
そのため、グレーゾーンが生まれることを認識した上で、いち早くグレーゾんを検知して、積極的に埋めにいく姿勢が、プロジェクト推進において非常に重要になります。
グレーゾーンを見つけたら、周りに振れるものは積極的に周りに振りつつ、時には自分自身が動いていくことが大事です。「このタスクやる人がいない」と嘆く暇があったら、その時間でさっと対応してしまいましょう。
※社内外にリソースが潤沢にある場合は、プロジェクトリーダーは極力自身でタスクを持たない方が、プロジェクト進行上はいいと思うので、周りに振る方がベターだとは考えています。
(自分は社内リソース足りず、めちゃくちゃ自分で埋めにいってましたがw)
■おわりに
2021年のラスト3ヶ月間は、同時に大きなプロジェクトが走る、なかなかハードな期間でした(ラスト3ヶ月の前もハードでしたが笑)。
短い準備期間の中で、今回無事に2つのプロジェクトを実行完了することができたのは、「(1)即レス、とにかく自分でボールを止めない。」と「(2)1週間の中で、何をどこまで終わらせるのか明確にして、月曜日を迎える」が特に大きかったかなと思います。
どちらも当たり前のことではありますが、社内外の多くのメンバーを巻き込み、大きなプロジェクトを動かしていくにあたって、改めて重要だなと感じました。
新卒で入った銀行では「仕事は準備で8割決まる」と先輩から教わり、2社目の会社では「DDR(段取り)」の大切さを同じく先輩から学び、3社目のCAMPFIREでも、準備・DDRの重要性を強く感じた1年になりました。
(DDRって使ってるところ他にあるのかな?笑)
そんなこんなで様々な場面で社内外の人たちと協力して、施策を実行させていただいた2021年でしたが、先日、CAMPFIRE社内で2021年のMVP表彰式があり、「CAMPFIRE 2021 MVP」をいただきました!ありがとうございました!!
「批判を恐れず、世の中をざわつかせよう」というCAMPFIREのバリューの体現者として選出いただきました。
2021年は社内外多くの人の力を借りて、お仕事を進めることで、大きなプロジェクトを実行することができ、個人的にも社内MVPという素敵な賞を頂くことができました。
1人でできることには限界があるので、2022年はより一層チーム全体で大きな成果を出すにはどうすれば良いかという視点を持ち、お仕事に取り組んでいこうと思います。
少し早いですが、それでは、みなさん良いお年を!
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