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July Tech Festa 2021 winterを開催しました

July Tech Festaとは

2013年から始まった、インフラエンジニアを中心とした、ITに係るエンジニアの知的興味を満足するための夏の祭典として有志が企画・運営しているイベントです。私も実行委員の1人として運営に携わっています。

通常は夏に開催しているのですが、2021年は年に2回実施することにしたため、1月にもJuly Tech Festa winterとして開催することになりました。

JTF2021wのタイムテーブル

July Tech Festa winter(JTF2021w)は、2021年1月24日 10:00〜16:00に開催しました。全39セッション、同時に7トラックで講演が実施されました。当日のタイムテーブルは下記のURLの通りです。

39のセッションの中から、いくつかをピックアップして紹介したいと思います。

B4:私が3つ目の専門軸としてSREを選んだ理由 〜これからのエンジニアキャリア戦略〜

斉藤健太さんによるセッション。

キャリアで悩んでいる人は多いのに、意外とエンジニアのキャリアを生々しく語られたものがないのでは、という問いかけから講演はスタートします。記事として取り上げられているエンジニアキャリアの話は「現時点で成功している人の話」で、ストーリーがキレイすぎて自分ゴトとして受け止められない。という話にはTwitterでも多くの共感のツイートが投稿されていました。

プランド・ハップンスタンス、ピーターの法則、100万分の1の人材になる方法など、キャリアを考える上で参考になる理論もわかりやすく説明されているので、キャリアに悩んでいる方はぜひ動画を確認いただきたいと思います。

D1:技術イベント主催を通じて利用者体験を設計する

ariakiさんによるセッション。

技術書同人誌博覧会を企画・運営をしている実体験から、「技術イベントを主催を通じて利用者体験を設計する」をお話しいただきました。

何を大切に思い、利用者体験をどのように設計したかを軸にお話しされていました。イベントには欠かせない資金計画・調達からコンテンツ設計・運営までをボランティアベースで行うプロダクトマネジメントなど、貴重な話を聞くことができます。

JTFの運営に携わっていることもあり、共感することがたくさんありました。

D5:Documentation as Codeで継続的なドキュメント運用を実現する

k1LoW(オヤマ)さんによるセッション。

k1LoW(オヤマ)さんは、「対象をトレースした情報と追加の情報を使ったドキュメント生成」「構造化されたドキュメントデータの活用」というアプローチはソースコードやAPI以外の領域にも適用できると考えています。 本発表では、所属しているGMOペパボにおいて実際に取り組んだ、また取り組んでいる「Documentation as Code」が紹介されています。

セッションで紹介されていた ndiag を使ってみたい、というTwitter の反応が多かったようです。

E2:監視とは何か

九龍真乙さんによるセッション。

なぜ可視化するのか。
・監視対象データは時系列データ
・瞬間値ではなく、値の推移が意味を持つ
・数値表を眺めるのではなくグラフ化することで変曲点が把握できる
・ボトルネック分析やシステム負荷ではデータ同士の相関やスケール変更が重要
・データアナリストやデータサイエンティストに繋がる経験

可視化の意味を体得するには、試してみるのが一番いい。実際に壊せるような監視のシステム環境を用意できるといいのだけど、難しい場合には「気象観測」をしてみよう。という話がおもしろかったです。

MSPは終端ではなく”先端”
・根拠となるデータを示し、設計フェイズに対してフィードバックを行う
・SIer、事業会社、MSPが密に連携をして協業を行う
日本型DevOpsの鍵はMSP

セッション終了後の「監視をする人、MSPがしていくこと」についての質問に対する以下の回答がとてもよかったです。

More Perfect System。監視をする人は、よりよいシステムにするためにする。穴を塞ぐのではなく、システム全体をよくしていくこと。それが、監視をする人、MSPがしていくことであると思う。

G1:リモートワーク時代の心理的安全性のつくりかた

石井遼介さんによるセッション。

エンジニアとしてのキャリアも持っていらっしゃいますが、今売れている書籍「心理的安全性のつくりかた」の著者でもあります。

書籍発売前の2019年にもJuly Tech Festaで講演をしていただきましたが、人気セッションだったのでアップデートした内容で再びご登壇いただくことになりました。Twitterでの反応がもっとも多かったセッションの一つになりました。

個人的にはJTFとは異なるイベントで、弊社が主催している「インフラエンジニアBooks」にもご登壇いただき大変お世話になりました。

エーピーコミュニケーションズ関係者のセッション

ここからは、エーピーコミュニケーションズ関係者によるセッションの紹介です。今回は4人がセッション登壇しました。

A4:もっとも簡単なKubernetes構築 on Raspberry pi

嘉門延親さん(ミランティス・ジャパン 代表取締役/エーピーコミュニケーションズ 非常勤取締役)によるセッション。

Raspberry pi で 3 controller x 3 worker 構成をk0sを使って作った話です。
その短い道のりとポイントが解説されています。

B3:Cloud Nativeなエンジニアのオススメツールや最新情報を英語で1年追いかけ続けてみた

藤原善基さんによるセッション。

毎週3つのCloud Nativeなメーリングリスト(DEVOPS WEEKLY/SRE Weekly/KubeWeekly)を読み、まとめた記事を自身のブログに投稿し、SNSで発信してきたことが語られています。

藤原さんは、下記のブログで DevOps / SRE / Kubernetesの情報を英語で毎週発信しています。

B6:個人推しテクを会社推しテクにした話

上林太洋さんによるセッション。

Ansibleが、どのように会社の事業戦略になったかの歴史を振り返ることで、個人推しテクがどのような形で会社推しテクに変化したかのプロセスを分析していました。特に、エンジニアの活動が経営目線でどう見えたか、経営としてなにを判断してきたかを知ることは、エンジニアがどう振る舞うべきかの参考にもなると思います。

D3:VimiumではじめるよちよちVimmerライフ

gkzvoice(玉木岳爾)さんによるセッション。

どうやってVimを使いこなせるようにトレーニングしているか、そのために使っているVimiumの使い方、魅力について、Vim初心者の視点で解説されています。

玉木さんは「技術書を英語で読む会/ReadingParty」も主催しています。

他にも興味深いセッションが多数あります

すべてを紹介しきれないのですが、他にも興味深いセッションが多数あります。アーカイブ動画はこちらからご覧ください。ぜひYouTubeのチャンネル登録もよろしくお願いします。

July Tech Festa 2021は今年の夏にも開催予定です

開催日はまだ未定ですが、夏頃にもJuly Tech Festa 2021(winterが外れます)を実施予定です。

春頃にはCFPの募集などのお知らせをしていきますので、以下のconnpassの ”TechFesta” のグループに参加するか、Twitter の JTF:July Tech Festaをフォローしていただけますと、いち早く情報をお伝えできると思います。ぜひフォローをお願いします。


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