人を嫌わず、ゲームを嫌おう
極端に有利なゲームに勝っても、人は自分の行動で勝ったと考える
こんな実験が行われました。これは、TEDで語られていた話です。
そうなると当然の結果として「金持ち」に割り当てられた人がゲームに勝つのですが、この実験の結論は以下となりました。
つまり、「人間は富のレベルが上がると、慈悲や同情の気持ちが減り、権利意識や自己利益についての観念が強くなる」ということです。
そして、いわゆる勝ち組は、状況が自分をそのポジションをつくったのではなく、あくまでも自分の行動や実力が今をつくった、と考えるのです。これは多くの人が持つ傾向であり、人間の特性です。
「ゲームで金持ちに割り当てられた話」を仕事に当てはめてみると、1つの組織の中で目標設定の難易度に人や部署ごとに違いがあり、それを正しく評価されていない状況で起こり得ると思います。この場合、目標達成をしている部署の人が「達成をしていない部署を下に見ている」ということが起こるかもしれません。たとえ、自分の部署の目標難易度がとても低くて、他の部署の目標難易度がとても高いものだとしても。
非難バイアス
上記の特性は、非難バイアスという傾向もつくり出します。非難バイアスとは「失敗したり上手くいかなかったことの原因は、状況ではなく人に原因がある」と私たちが考えてしまう傾向のことです。
書籍「マッキンゼー流 最高の社風のつくり方」には、非難バイアスについても書かれています。
本書の中では、このような問いかけがあります。
失敗の原因は、状況や環境にあるのではなく、人にある、という考えです。
実際の組織の中にある非難バイアス
そして、これは組織の中で常に目にすることであるとも言われています。
結果が出ていない限り、自責的に考えようとする姿勢があるほど、反論しづらくなります。状況や環境に目がいかずに全て人に原因があると評価されていることもあるでしょう。
非難バイアスがかからない方法
非難バイアスを減らす方法として、「フィードバックのREAPモデル」があります。
これはフィードバックの良い方法ですが、失敗の原因を人ではなく状況に求め、仕組みとして改善することをされている会社もあるようです。
実際の業績も右肩上がりですごいです。
何か問題が起こったら、まずは人に問題があるとしないシナリオから考えてみよう。
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