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2021年に読んで心に残った書籍10選

昨年の途中から読んだ本を紹介する朝会を続けていて(今は週3回)、気がつけば250回を超えました。社内向けに実施しているのですが、5分間で本の要約を話しているパートだけclubhouse でも配信しています。URLはTwitterでお知らせしているので、もし興味があれば参加してみてください。

2021年は150冊ぐらいは本を読んだと思うのですが、その中で特に心に残った本を10冊紹介したいと思います。

True North リーダーたちの羅針盤

日本では2017年に出版された本です。ものすごくよかったです。リーダーシップについて考えることが多いのですが、自分自身は「すごいリーダー」になれる感覚はありません。いろいろな意味でのスペックで優劣をつけたり勝負するような気がして、それに乗って競争したいとか思えません。
でも、「自分らしいリーダー」ならなれるような気がするし、追求できるように思いました。いわゆるオーセンティック・リーダーシップだと思うのですが、やっぱりそうだな、と読んで思いました。

近いうちにこれをベースとしたリーダーシップ研修をつくりたいと思っていて、その前に読書会をやろうと考えていました。まだ実行できていないので年明けに実施予定です。


ナラティブカンパニー―企業を変革する「物語」の力

ここ3年ぐらいでナラティブという言葉が使われるようになってきました。辞書的な意味は「物語。朗読による物語文学。叙述すること。語り口」です。

これはストーリーと何が違うのか、を構造的に書かれています。共創構造が重要で、ストーリーとの大きな違いは「演者」「時間」「舞台」があります。実際に経営にも取り入れていきたいと思っていて、今も読み込んでいます。


人間主義的経営

イタリアのアパレルブランドとしてミラノ市場で上場もしている「ブルネロ・クチネリ」の経営についての話。Amazonのジェフ・ベゾスがわざわざ訪ねて話を聞きにいったぐらい独特な経営をしています。

合理性を追求していくのではなく、「会社を正しく発展させる基礎は、合理性と伝統と自然の価値をそれぞれ適切に融合させること」という信念を持っています。読んでみて考えさせられることが多い本でした。


世界最高の話し方―1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!

話し方がテーマですが、広い意味でのコミュニケーションにおいて参考になる話が多いです。

「正しいこと、ファクトを振りかざしたところで、人の心は容易には動かない」「人間は自分の考えを支持する情報ばかりを集め、それに反する情報を無視する傾向がある」「誠実でなければ、人を動かすことはできない。人を感動させるには、自分が心の底から感動しなければならない」など、とても参考に内容が多く、幅広い層におすすめできる本。


心をあやつる男たち

出版が1993年で、今では絶版になっているので古本でしか手に入りません。高度成長時代の日本は、大企業と言われる会社の多くもやっていたヤバい研修がありました。企業の人材育成に携わる人なら、歴史として知っておいてもいいのではないかと思います。


実力も運のうち 能力主義は正義か?

この本を取り上げた読書会にも参加したのですが、アメリカのトランプ元大統領など、ポピュリズム(一般大衆の利益や権利を守り、大衆の支持のもとに、既存のエリート主義である体制側や知識人などに批判的な政治思想、または政治姿勢)がグローバルに拡がった背景について書かれていて、議論のしやすい題材でした。1人で読むよりも、グループで読んだほうがいいと思える本でした。

この本を読んで思ったことをnoteにも書きました。


ぼくの生物学講義―人間を知る手がかり

生物学に興味はなかったのですが、今年に参加していた京都大学エグゼクティブ・リーダーシップ・プログラムの課題図書になっていたので読みました。読んでみたらおもしろく、生物学に興味がない人にも、おすすめしたい本です。

講義録をベースに書籍化されていて、ものすごく平易な文章になっていて読みやすい。そして、生物学の膝を打つような話が盛り沢山です。


経営戦略としての異文化適応力 ホフステードの6次元モデル実践的活用法

CQ(Cultural Inteligence)という言葉も概念も知らなかったので、新しい発見がありました。自国におけるIQとEQが高いだけではダメだ、という話です。

今後はさらに多様な価値観が混ざりあっていく世の中になると思っていますが、どう適応していくべきかを考えるために参考になる本でした。まだ理解が浅いので、もっと勉強してみようと思いました。

人生を変えるモーニングメソッド

習慣に関する本は興味があってたくさん読んでいるのですが、この本はとても読みやすく、内容もよいです。習慣に関するおすすめ本を聞かれたら、今だとこの本をおすすめすると思います。

たまに読み返してみようかと思っています。

LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる

少なくとも仕事においては傾聴しているつもりでいましたが、この本を読んで全然できていないことがわかりました…。

読むと反省することばかりですが、読み返したいと思える本の1つです。


10冊の本を紹介しましたが、今年も買ってはいるけどまだ読んでいない本がたくさんあります。読む本よりも買う本が多いのでなくなることもないのですが、2022年もよい本と出会えますように。

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