50歳以上は無駄という思いから。
「50を過ぎたら無駄に生きているんじゃないかな」
そう話した人(A氏としよう)は、最近鹿児島の知覧特攻平和会館に訪れて、そう思ったという。「平和会館」という名が示すように、特攻隊讃美や隊員の魂を諌めるものではなく、命の尊厳を無視した戦法を繰り返してはならない、悲劇を生み出す戦争も起こしてはならないという願いから開かれた施設である。
A氏はそこで考えた。さらに『風の中のマリア』(百田尚樹著)を読んで、無駄に生きてはならないと強く思いだした。本書を勧められるままに読むと、A氏