麻布中学入試問題〜ドラえもんについて〜

先日プレジデントで記事になっていたものを
東大出身の友人が教えてくれた。
みんな大好きドラえもんについてである。
では問題です。

99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」
この「ドラえもん」が優れた技術で作られていても
『生物』として認められることはありません。
それはなぜですか?理由を答えなさい。
(2013年 麻布中学入試問題 理科)

その友人は「子孫を増やす能力」的はことを考察していたみたいですが
「働きアリには生殖能力がない(女王アリが働きアリを産んでる)」
と聞いて詰んでいる。とのことでした。
働きアリのデータが出てくるところがもう賢い。
この記事を読むと、子供達の自由な発想がとても楽しい。
「ドラえもん」って大前提なのでドラえもんの道具まで出て来て考えている。
「成長しないから」という意見に対しては
「ビックライトを使えば大きくなるよ」など。


中年の私にはドラえもんの道具なんて
もうタケコプターとどこでもドアの2トップぐらいしか記憶にないわけで。
もはやビッグライトがなんだかわからないけども
読んで字のごとくな道具なのだろう。
天下の麻布中学を受験しようとしている子供達に敵わない。
しかも理科の問題なので科学的な側面から考察してください。そうですか。
20年前にそこらへんの私立大学の文学部卒の私はもうお手上げである。

それでも1日考えました。

私の回答は
「ドラえもんは食べられないから」でした。


「生物」であるか・ないのか。を考えた時に
その「定義」はいったいなんであろうが考察の始まりで
もちろんたくさんありますが
たどり着いたのは『食物連鎖』でした。
「全ての生物は何かの命になっている」

うん、文学部っぽい!笑
細かく考えたらわからなくなるので(ミジンコのこととか笑)
ピンときたこれで落ち着きました。
「人間」は食べられるのか問題が浮上しましたが
瞬殺で『食べられる』と思ったので人間も生物としてこの地球上にいるかぎり
どこかで何かの命になっているかもしれない。

他にも「死なない」という回答に対して
「死ぬとは何か、電池が切れた状態は死なのか」
など、みんなの回答からの議論がとても面白かった。

画家である従兄弟の考察も面白かった。
「ドラえもんを実際に見たことがないので答えられません。
先生は見たことがありますか?」
そもそも問題であることを疑問視する視点とか
いろんな考えがあって見方があって背景があって
とても面白い。

この問題はとても良いと思う。
日本のアニメの力を借りて想像力を駆使し科学的・哲学的に考察する時間
やはり賢い学校はいい問題持ってくるなーと思いました。


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