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自費出版は、いつまでもマリオカートの裏技だ


マリオカートの裏技みたいに、
人生のコースもショートカットできれば良いのに。

電子書籍の文化は、なんだかマリカの裏技に似ている。


思えば小説家になる道ってかなり狭い。

例えばコンクールで大賞を獲って
書籍化出来て漸くスタートラインに立つことが
現代の一般的なルートだろう。

コンクールを経由に書籍化するとなると、
莫大な数の分母の中で1位を獲る覚悟が必要なのだ。

私からすれば、
小説のコンクールはMー1グランプリと
似ていると思う。
その大会で売れるか売れないか、人生の分かれ道がある。

しかし小説の場合、
2位以降が爆発的に日の目を浴びることは滅多に無い。無いに等しい。

センスや感性を評価することに
変わりはないのだから、
小説界のオードリーが生まれても良い筈なのに。

それに小説は、
イラストに比べて見てもらうまでの
ハードルが高い。
勿論イラストを描けない私からすれば、
一目で印象を評価されるイラスト界隈も
厳しいといえば厳しいのだが…。


そんな世の中で今、
自費出版の気軽さが謳われ始めた。

紙での自費出版に比べて、
特に経済的にかなり手が出しやすいのが特徴だ。
Kindleなんて知名度も高いサイトなのに、
無料で電子書籍化出来てしまうという優秀さである。

確かに文学は書く側から着目しても、
原稿用紙からパソコンへとデジタル化している。
読書のデジタル化は理に適った媒体移行といえるだろう。
電子書籍の文化が主流になりつつある今、
コンクールというルートを飛ばして
いきなり自費出版してしまうのも1つの手になりうるわけだ。

電子書籍化はマリオカートで言えば近道。
これこそ裏技なのである。

が、電子書籍化のリスクは、
まだあまりにも大きい。

第1に、コンクールのように一発逆転とは違って
ある程度支援してれる人たち(ファン)を
地道に増やすことが必要である。

実際、ネットで自費出版ネタの記事を探すと
かなり賛否両論、と言った感じであった。
オススメしないと語っている人もいた。
なにより有料で売り出すということは、
誰の目にも触れないという危険性もある。

それは、創作者として1番悲しい結果である。


今、世の中はこんなにもネット社会だというのに
電子書籍で自費出版する文化がイマイチ広がっていないのが不思議だ。

もっと気軽にインディーズ小説家(お笑い風に言ってみた)を増やすのであれば、
自費出版層を増やしていくべきである。
このまま文学そのものが
廃れていってしまったら、
文芸学部出身の私からするととてもやり切れない結果である。

実際私も現状は断然紙派のアナログ人間なので、
矛盾した心苦しい気持ちはあるが、
そういったアナログ的固定観念を
突き破る必要がある世界なのだ。

散々リスクを語っては来たが、
自費出版にはメリットもある。
1番は自分の功績として残せるので、
それをきっかけに仕事を拾える可能性が生まれる。
即ち挑戦する価値は充分にある。

それから、無料で公開できるサイトならば
どんなに失敗しても0かプラスにしかならない。
経済的にはなかなか安心出来る方法とも言える。


ネット社会になった今、
電子書籍の自費出版は、
『裏技』ではなく『正規ルート』に移行するべきなのだ。

果たして、このまま一発逆転を目指してコンクールに集中するが吉なのか、
コツコツと知名度を上げて自らの力で利益を得るのが吉なのか。

私は今も頭を悩ませ、
50ccのカートに乗って
ゆっくりと新しい道を探している。


最後に、たまたま電子書籍を楽しむ方法を紹介している方を見つけたので、
URLを貼っておく。
紙媒体では線を引かずに頭にひたすら叩き込んでいた私なので、
このyoutubeを見て目から鱗であった。
これぞ電子書籍の有効活用!
小説の中で想像する可能性は無限大にあるが、
電子書籍となるとその倍は楽しみ方が増えるのである。


執筆の需要は、まず自分自身の読書から。
(自分に言い聞かせる気持ちも含めて)
皆さんも、電子書籍の楽しみ方を見つけてみては?



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