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『2024年問題』って何!?トラック業界をとりまく現状と今後もたらす影響を一から解説します📣

 2024年の新年度を迎えての初回記事のテーマは「2024年問題」についての解説です。

 『2024年問題』という言葉が巷を賑わし始めて久しいですが、皆さん『2024年問題』を正しく理解されていますでしょうか?「釈迦に説法だよ」「言葉は聞くけどよくわからない」等々、いろんな方がいらっしゃると思うのですが、今回は、復習の意味を込めての「2024年問題の解説」はもちろん、そもそもの「トラック業界の問題」についても書かせて頂きたいと思います。


1.『2024年問題』の解説をする前に…

 「2024年問題は”ドライバーの労働時間が短くなる”ことが原因だ」とクローズアップされ、多くの方が、そのように理解されていると思います。その理解は正しいのですが、それだけの理由で物流が滞るというわけではありません。実はその他にも問題があり、我々物流業界では、皆さんよりも、より深刻にこの『2024年問題』を捉えています。
 では、どのような問題を抱えているのか。『2024年問題』を解説する前に、まず、その点についてお話ししたいと思います。

2.トラック業界が抱える3つの現状と問題

~トラック業界を取り巻く現状と問題~

現状1:国内輸送の90%をトラックが担っている(トンベース)
問題1:トラック事業業界に問題があれば、日本の物流が止まってしまうリスクがある
 今、国内の物流はトラックに依存しすぎています。これが『2024年問題』を引き起こした要因の一つと言えます。もし、物流が様々なモードに分散されていたのなら、問題の度合いは少し軽かったのかもしれません。

現状2:トラック事業者は日本国内に約6万社あるが、その99%は中小企業である
問題2:後継者不足で、今後、トラック事業者が減少する可能性がある
 後継者不足に加えて、一般的に、中小企業は得意先の数が少なく、その業界の悪影響を強く受け経営が立ち行かなくなることも、トラック事業者が減少する一因だと言われています。

現状3:他業界に比べて長労働+低賃金
問題3:若者が業界を敬遠し、高齢化・人手不足が慢性化
 
これはニュースなどでも報じられているバスの運転手不足にも同様のことが言えると思います。

 以上、3つの現状と問題点についてご理解いただけたでしょうか。これらの問題を抱えている中で、法改正が行われたために『2024年問題』が引き起こされているのです。

3.今さら聞けない『2024年問題』

 では、ここからは本題『2024年問題』について解説いたします。『2024年問題』は、2024年4月から適用の法律と告示により、トラックドライバーの労働時間が短縮され引き起こされる問題です。2019年より始まった働き方改革のもと、日本の一般就労者は段階的に時間外労働時間が制限されてきました。そして今年2024年になり、トラックドライバーに対しても時間外労働時間の制限が始まりました。「なぜ制限時期について、一般就労者とズレがあったのか」それは、先にも述べたようにトラック輸送の割合が90%以上を占める日本では、ドライバーの労働時間短縮は日本の物流に大きな影響を与えるという観点があったからだと考えられます。

 また、一般就労者とのズレという点では、制限時間にもズレがあります。
時間外労働時間について、一般就労者は上限720時間に対し、ドライバーは960時間となっています。同じ就労者であるのに差異がある事象は、一般的におかしいと思われますよね。ドライバーの制限時間の更なる短縮が予想されます。

 労働基準法改正に伴い、告示の見直しも行われ、ドライバーの拘束時間・休息時間が短くなりました。告示の目的は、ドライバーの健康確保と国民の安全確保です。時代の流れとともに、こちらも、労働基準法同様に、将来的に見直しがあると予想しています。

4.2024年問題とは

 トラックドライバーの労働時間が短くなると、何が起こるのか。国土交通省の検討会では、トラックの輸送能力が2024年度は14.2%の不足、2030年には34.1%も不足すると試算されており、その輸送能力の不足は我々の生活に大きな影響を及ぼすと考えられています。

一般消費者に与える影響
・物価の高騰に直面 ・宅配料金が高くなる 
・当日や翌日配送の宅配サービスが受けられない 
・新鮮な魚や野菜が食べられなくなる

企業に与える影響
・必要な時に必要な物が届かない 
・企業活動に支障が出る(例)工場の生産停止等 
・運送業者に輸送を依頼しても断られる

 今は、法改正直後の4月末。まだ、実感が湧かないかもしれませんが、今後、皆さんの生活に影響を与えるようなことが、起きるかもしれません
 また、先にも書いたように、今後も法改正・告知見直しが予想されます。故に私たちは、『2024年問題』は一過性のものではなく、今後、考え続けなければいけない問題だという認識を持っております。

5.最後に‥KONOIKEグループは、日本の社会課題を解決します

 今回の記事はいかがでしたでしょうか。本記事が『2024年問題』に関する皆様の理解の一助になれば幸いです。
 次回は、『2024年問題』に対する物流業界の取組、またKONOIKEグループの取組についてお送りしたいと考えております。

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