十谷あとり

ことばをさぐるひと。事務員として働きながら短歌や詩について考えている。書くことは、頭の…

十谷あとり

ことばをさぐるひと。事務員として働きながら短歌や詩について考えている。書くことは、頭の中の渾沌をほどく試み。 短歌冊子[フミノオト]編集発行者。

マガジン

  • 身体と痛み、トラウマとヨガと太極拳についての長い話

    長く抱え続けてきた痛みについて、痛みがどこから来て、何を教えてくれるのかについて考える。痛みと向き合うために始めた太極拳とヨガについて書く。

  • 短歌の話をしよう

    愉しみと歌を作りて友一人もしくは二人よろこべば足る  玉城徹 『蒼耳』

記事一覧

「かわいそうに」

土曜日は給食がない。母は出勤する時わたしの昼食までは準備しなかったから、冷蔵庫にすぐ食べ…

十谷あとり
15時間前
1

さん付けで呼ぶ

自分の身体の中、横隔膜のあたりに、小さい子がいると仮想している。過去の自分によく似た、三…

3

こまなしの自転車

同年代のこどもたちがさっさと「こまなしの自転車」(補助輪を外した自転車のことをそう呼んで…

2

うまくすれ違うことができない

道を歩いていると、向こうから人が歩いてくる。その向こうから歩いてきた人をうまく避けられな…

2

「良い歌」とは何か

この文章を読んでわたしはうれしくなった。どんな歌がよい歌なのか、明確な見分け方を教えても…

4

どうやって続けているの?

「社会人として週5日なら週5日働く中で、絵を描いたり詩や文章を書いたりを続けているわけだ…

3

正座して競馬中継を観る

長い間、競馬中継を見られなかった。 わたしがこどもだった頃、父は麻雀と競馬に耽溺していた…

3

与勇輝さんの人形

随分前のこと、「徹子の部屋」のゲストに人形作家の与勇輝さんが招かれたことがあった。与さん…

4

開け放した窓(2)

青い鳥はTシャツの胸に描かれて足ふとぶとと地を踏みて立つ 螺旋綴じから一枚ちぎりとるとき…

3

開け放した窓

開け放した窓の木枠の黒ずみに十月のひかり斜交ひに射す 部屋ぬちを跳ねまはりつつ戻り来ぬボ…

5

大野晋編『古典基礎語辞典』

大野晋編『古典基礎語辞典』*を買えた時はうれしかった。載っていることばの数こそ少な目かも…

十谷あとり
10日前
1

ことばを探すための苦しい読書

アディクション関連の本を読むのは本当は苦しい。本に載っているクライアントたちの体験を目に…

十谷あとり
11日前
3

せめて肩の力を抜いて、虚心に、ことば通りに読もう

初心の頃は一首一首の歌に期待する気持ちがすごく強かった。何が起きるんだろう、何が書いてあ…

十谷あとり
12日前
4

父の記憶

父の記憶を整理しようとすると、身体のうちを砂まじりの風が吹くように感じる。 十年ほど音信…

十谷あとり
13日前
3

祖父の記憶

母方の祖父のことは少し覚えている。母に連れられて祖母の家に行くと、祖父もいた。わたしが覚…

十谷あとり
2週間前
3

「ない」ということばは、ない

短歌を書こう、学ぼうと結社に入った時は、現代仮名遣いで歌を発表していた。定型にあてはめて…

十谷あとり
2週間前
3

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