古之誰香

このだれか / 誰もいかない未来にきたら、そこは誰もいない今だった。でも大丈夫。ネコが…

古之誰香

このだれか / 誰もいかない未来にきたら、そこは誰もいない今だった。でも大丈夫。ネコが一匹、うざうざしててくれるから。

マガジン

  • AIと詩で遊ぶ

    1:自作の詩 2:ChatGPT4oの批評 3:AI批評への感想 4:批評を踏まえてAIに作詞させる 5:AI詩への感想 と、そんな遊びをしてみます。

  • 機械の中のアリス

    1:物語の場面をイメージしてAI画像生成 2:ある程度ガチャな画像から物語の続きを発想して自分で執筆 というループで、画像(AI)と構想(自分)とのズレを、あえて物語に取り込みながら、自筆で書き進める、異色のポストアポカリプス・SciFan(サイエンティフィック・ファンタジー)。 文:古之誰香 AI画像:adobe Firefly

  • GLASSCUP EFFECTS

    ガラスのコップにレンズを突っ込んで撮った即興写真。 安くて精度の粗いガラスだと、少し回転するだけで、 ボケブレがガラッと変わって面白い。 CG・AIの性能が上がり、写真=フォトリアリスティックではなくなった。 そこで写真らしさを偶然と即興に求めてみた。 ある意味、写真で写真を撮ろうとしている酔狂な写真かもしれない。 ※以前noteに上げていた写真点数を絞っての再掲載です。

最近の記事

詩とAI.14

自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 いっしょに雨みよう 少しくらい吹き込んでもいいじゃない 頭をもふして拭いてあげる 頑張ってるけど少しうるさい 工事の音を一緒に聞こう 指で耳を畳んであげる いやがったり だまっていたり 横にいて ちっとも分からない君だけど それでいい 明日晴れたら 部屋の陽だまりと影を 一緒に踏もう どの道滅び去るこの世界が 美しいなんて嘯かなくても その小さく短い鳴き声が 届く限りの時を愛でよう いっしょに鳴くよ 下手

    • AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.11

      場面.11「リバース」 Mr.ロストハット。そう呼ぶことにしたあの男の顛末がどうであれ、同情しているアリスだったが、挨拶せず名前を聞き忘れた事もあり、呼称を付けてそれに代える事にした。アリスはMr.ロストハットとジャーマネ兄弟が消えて行った方角へは行く気になれず、敢えて反対の道を進んだ。 そして来た時の壁まで戻りそこに手を入れると、そこはまだ透けてる壁だったが、それが元の場所行きではない事は分かっていたし、少し怖いとも思った。時計ウサギに追われた時はただ必死だったし、カフ

      • 詩とAI.13

        自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 座して禅ずるは悟りの為でなく 悟りもまた迷い 空の清爽も同じこと 一日を 起きて清めて 食して禅じて ただただそれを繰り返せば 禅に日々はなく 一生はただの一日に 迷いの多いこの世の中を ある一日に畳み込む そこで交わされる問答は 問を忘れるための答え そして一生がただ一日のように終る時 迷いから逃れたか否かも知らずに去れば その禅は最も小さく 限りなく空っぽな点へと収斂し 生涯かけて見た色彩は解き

        • AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.10

          場面.10「迷宮茶会」 大変な事になったと、アリスは新しいエリアに出た所で呆然として立ちすくんでしまった。余計な事を考えたせいで、透けてる壁をくぐるタイミングがズレて、二人と逸れてしまったらしい。妙に暗い場所で、アリスは一人きりだった。「カルテカ、アロノン?」と言ってみても二人の声はいつまでたっても聞こえてこなかった。 その場所から一歩も動かずしばらく待ってみたアリスだったが何の変化もなく、一人で行くしかないと、薄暗い場所をあてどもなく歩き始めた。 かろうじて見える程度

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          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.9

          場面.9「イカロスの翼」 見た目は本の透けてる壁、というか床を抜けると、そこでアリスはすとんと落ちて着地した。大した高さではなかったが、それでもフラついて、転びそうになったアリスを見ていたカルテカが「椅子があったらね」とアロノンに向きを変えて言った。 「あーそういえば」とアロノンはアリスを見ながら「いつだったかカフェテリアでね。カルテカが空見よう、とか言いながらテーブルに乗って仰向けになったんだ。」 それを聞いたアリスが呆れ顔でカルテカを見ると「それでストン」とカルテカ

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.9

          詩とAI.12

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 アスファルトの道を自転車で 眩しさに俯きながら ゆらゆらと付いてくる影は蝶の形 流れていく路面を梳きながら ふと思う 視線を上げたところに 蝶はいないかも知れないと 路面の蝶の影を ドキドキしながら追いかける それでも消えない影からやっと 視線を外して見上がると そこには珍しい模様の蝶が 確かにひらひら飛んでいる たまたま一緒に飛んできた 蝶の姿に安心して地面を見ると 勿論そこには蝶の影 でもその横にあ

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.8

          場面.8「ナラティクル」 アリスの視界に真っ先に飛び込んできたのは、こちらを見ながら怯えた様子で後退りしていく女性の姿だった。 続いて、辺り一面に浮遊する淡く光る泡のような何かが目に止まり「もしかしてホタル?」とアリスが言うと「ホタルは知らないけど、これは多分ナラティクルだと思う」とアロノンが答えた。実はホタルを見たことがなかったアリスは「私も知らないけど」と言うと、「前は直ぐに分かったけど、今はね」とアロノンが言った。 なるほど、アロノンというかエスカントは、今はライ

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.8

          詩とAI.11

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 それは読みたい私のために わたしが書いた自分の世界 書かなければ読めないという単純な理由で それが花輪のリースなら それをクローゼットに飾るか それとも外の扉に飾るか それは多分気分の話 たとえ誰も見なくても 自分で創った自分のリースで 自分の何かを飾るのに理由なんて要らない それは飾りたい私のために わたしが創った自分のリース 創らなければ飾れないという単純な理由で 2. ChatGPT4oの感想

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.7

          場面.7「カルテカの宝物」 カフェテリアを出て少し歩いたところで、三人は別のエリアに唐突に移動した。前を見ていたアリスは、眼前の光景が突然変わるのを目撃し、驚いて立ち止まってしまったが、カルテカとアロノンは全く動じていなかった。 そんなアリスを見て「あー」とだけ言ったカルテカに「お前やっぱエスカントじゃないな」と茶化すよにニット帽を摘んだアロノンに、今度は「うー」とだけ言って歩いていくカルテカを見ながら、この二人もメタバリアムの何かなんだとアリスは思った。 エスカントと

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.7

          詩とAI.10

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 お肌に安心ハンディーモップで 君の背中をもふもふする いつまでたっても毛だらけな君 時にはお腹も 時には耳も ハンディーモップでもふもふする すると少しの間だけ 君はなんだかツヤツヤになる 嫌がらずにぐるぐるしてる しつこい時は前足で止める 気が合わない時 ハンディーモップでパコンとしても 君は遊びにしてくれる それよりもっとあまりな時は 優しくがぶって教えてくれる 君の命がある間 わたしは日銭で命乞

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.6

          場面.6「カフェテリア」 右手にチケットを握り締めたままアリスは目を開いた。すると眼前にはマザーシップが教えてくれたカフェテリアが現れていた。 手前には入口があり、受付らしき人物が一人、こちらに視線を向けて立っている。近づいてチケットを見せると、その人物は物静かな口調で「いらっしゃいませ、アリス様」と言いながら、何やらアリスの応答を待っているような仕草をみせた。 少し戸惑いながら「このチケット、使えますよね」と言うと、「はい、ですがもうひと方、同伴のお連れ様とでなければ

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.6

          詩とAI.9

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 風渡る麦畑は光り輝き こがねの穂が 耳をくすぐる高さで視界を塞ぐ 開けた空に向かって これはプラスチックだと叫んでも それは誰にも聞こえない 美しい黄金の嘘を憎んでも それでその穂が枯れることはない 嘘の只中では 守りたいものとは出会えない そう思った少年はその場を去ったが それからはもう誰も 彼の言葉を聞いたものはいない 守りたいものはいつも 守りたいものを信じない ただ風だけが時をつれて あの小さな

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.5

          場面.5「複合現実」 マザーシップは返答した。「承知しました。お話した通り、ザ・ダークについては断片的な情報が多く、不正確である点に注意してください。」 アリスが降り注ぐ光を眺めながら「分かりました。詳細は省いて、推論から可能性の高い歴史を一つだけ、分かりやすく話して下さい。」と言うと、マザーシップの母性的な声が、アリスに丁度いいテンポで語り始めた。 「先ず、ザ・ダークの概要を述べます。 紛争、疫病、飢餓などが、同時多発的にそして連続的に発生し、その過程で、全地球規模で

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.5

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.4

          場面.4「マザーシップ」 しゃがみ込み前屈して、自分の体を支えている右腕の先、その掌が何かサラサラとしたものに触れている事に気付いたアリスは、その場所が薄橙色の砂だと分かるまでに時間が必要だった。 その微睡むようにたゆたう空気のどこかから「そうでもありません。」というあの中性的な声が聞こえ、発話したかも分からない不確かさで「え?どういう事?」と自分の言葉を自覚したところで、それがつい今しがた自分が言った「これダメなやつだ」への応答だと気が付いた。 思い出したように、はっ

          AI画像で連想SF小説 / 機械の中のアリス.4

          詩とAI.8

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 幼い頃の島暮らし 快晴の空とベタ凪の海の間を ゆっくりと横切っていく 白い時間を眺めて過ごした 数日に一度には オレンジ色の時間が ずっと遠くからゆらゆらと現れて それがどんどん大きくなって 間違いなくそこにあると分かるくらい はっきりと見えたところで 時間はいつも消えてしまう ある日の事 今日はどんな時間が見えるだろうと外に出ると 伸ばした腕の先から消えるほどの霧の中 時間はどこにも見えず でも見えない時間が

          詩とAI.7

          自作の詩でAIと遊んでみるシリーズです。 1. 自作の詩 真夏の日差し 熱風に溶けて積もる 褐色の街路を一人で歩く 何処かから湧き出した 消防のサイレンが 熱波になって身悶えし ますます重く絡みつく いよいよそこの十字路あたりで 赤い光を見るかと思うと サイレンは急に遠ざかり 一つの靴音だけの世界になる それは自分の靴音だと耳は言う もっと早く歩いていると意識は言う 褐色の地上 真っ青な空 二層に分かれ 手を伸ばしても届かない未来が 残酷なほどの希望を降らせ