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ロックも古典化が進みつつある。

音楽の世界で古典と言えば基本的にはクラシックを指すと思います。と言ってもモーツァルトやベートーヴェン等の古典派という意味ではなくて、その世界のスタンダードになっているという意味合いにおいて。

クラシックの他にはジャズの世界でもスタンダードと呼ばれて古典化している楽曲は沢山あります。

それらの楽曲はクラシックでもジャズでも今後も人々に親しまれ、演奏されていく事でしょう。

ですが最近…ここ10年位ですかね、ロックの世界でも楽曲の古典化が進んでいる様に思うのです。

例えばギターを弾く人達が、一昔前だったらスモークオンザウォーターとか天国への階段とかを自分の好きなバンドの曲としてコピーしていたと思います。あくまでもリッチーブラックモアやジミーペイジの演奏が唯一のものだけれど、彼らの気分に成り切る為に、或いは単純に練習の為に弾いていました。

けれど今の時代は、ギタリストそれぞれのスモークオンザウォーターや天国への階段が存在可能になっている気がしてなりません。

クラシックやジャズの世界では、例えば月の光を様々なピアニストの演奏を聴き比べたりする楽しみがありました。枯葉をマイルズのトランペットとキースジャレットのピアノで聴き比べる様に…。

イングウェイのFAR BEYOND THE SUN等も色んなギタリストが演奏していて、同じ曲なのにそれぞれ違うので、とても面白いです。

やはりロックは「歌」がメインだし、その人の存在そのものが付加価値を付けていたジャンルなので今まではなかなか古典化し難い部分はあったと思うのですけど、昨今ギター用の伴奏トラック的なるものがかなり普及しているのもあってかこう言った状況に拍車がかかって来ていると思います。

YouTube等動画投稿サイトの弾いてみた動画の影響もかなりあるとは思いますが…。

新曲に対する需要が激減している昨今では演奏家としては喜ばしい状況なのかもしれませんね。


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