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【婚活回想記】都合の良い解釈とバカ恋愛脳④

前回のお話

彼女がいるあなたを好きになってしまって辛い
という自分の気持ちがダモには全く伝わらないまま
私が彼にズルズルと依存して
全てをあやふやに、まだまだこの関係性は続いていた。

そうなってしまった理由の中のひとつに

恋人になるとかはただの概念なだけで
実際全然意味ないことだと思ってる
もし一旦付き合ってしまえば
別れる選択をする日が来る
だからそれをしたくない。
このままずっと、ずっと仲良く一緒に居たいから。

このしょうもない恋愛小説家が考えた
阿保みたいなダモの言葉に
恋愛中の脳みそはまんまと納得させられてしまった。

確かに彼女になれば、その先結婚でもしない限り
いつかは別れることになるだろう。
線と線はいつか交わればその先はどんどん離れてゆく。
けれど交わらない平行線であれば、すごく近くで永遠に隣に居られる。

彼としてはそういう理論らしい。

私はそこにハッとさせられて
独特な彼の恋愛論に付き合う羽目になってしまったのだ。

さらに彼にとってキスやセックスとはつまらないもので
特に必要が無くて、無駄なものらしかった。
やりたければやるけど。と。

処女だった私には、自分から行動する事なんてできなかった。
だからずっと私たちは何もなかったのだ。

不思議な二人だけの世界に堕ちている感覚。
ふと出会ったこの恋が、哲学書で読むような、かなり頭を使う恋愛になるとは思っていなかった。しかし、私自身は彼の理解者として、そしてパートナーとしてそれを受け入れなければならなかった。

そして私たちは、結果的に5年間も
そんな特殊で歪んだ不思議な世界に漂う事になった。

彼自身があの日ルールを破るまでは。

ー都合の良い解釈とバカ恋愛脳 完ー

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