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こどもの本棚

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長男4歳、次男1歳と一緒に読んだ本の記録
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こどもの本棚:100人超のこびとたちが巧みに働く車を操る「おたすけこびと」シリーズ

子どもの絵本にこびとや妖精といった小さい生き物がでてくることがよくある。そういう絵本を読むたびに、小さいこと=弱さや守られるべきもの、というわけではないことに気づく。 おたすけこびとシリーズものその一つ。その名の通り、毎回こびとが誰かを助ける物語だ。今年の春にでたシリーズ第7弾は、幼稚園の遠足の日、作ったお弁当を渡し忘れてしまったお父さんが依頼主。こびとたちは力をあわせて、お弁当を届けに行く。 おたすけこびととおべんとう  文:なかがわちひろ 絵:コヨセ・ジュンジ徳間書店

こどもの本棚:乗りもの絵本はこの人!間瀬なおかたさんの描く3冊

一緒に行った図書館で、長男が一人で棚から絵本を選んでもってくるようになったのは3歳後半のことだった。私が全然知らない絵本をたくさんもってくるので、へーこんな絵本があるんだと思いながら「自分でカバンに入れて持てる分にしようね」と声をかけていた。 彼を見ていると背表紙でまず取り出す本を決め、表紙を確認した後、カバンに入れるか棚に戻すか決めていた。中身は一切開かない。だから当然なのだが、家で読んだ時には一度で終わる本と何度も読む本にきれいに別れる。 ある時何度も読み返す本の中で

こどもの本棚:1歳次男が本棚から自分で持ってくるようになった絵本「だるまさんが」

最近次男が本棚から自分で本を抜いて、私のところに持ってくるようになった。1歳になったばかりでもうそんなことができるんだ、と正直驚いた。 それがこの本。 「だるまさんが」 かがくいひろし ブロンズ新社 本棚から本を抜き、片手で掴みながらトテトテ歩き(たまに転ぶ)、座っている私に「んっ!んっ!!」と言いながら、ぐいぐい差し出してくる。 推しが強い・・・。 私が絵本を受け取ると、くるっと背を向けて私のあぐらの上にどすん、と座る。 読んでアピールからの、万全の体勢。 いつの

こどもの本棚:35年ぶりの続編! ねぇ、どれがいい?

昨年82歳で逝去したイギリスの絵本作家ジョン・バーニンガム。日本でもたくさんの絵本が翻訳されていますが、長男が大好きなのがこちら。 「ねぇ、どれが いい?」ジョン・バーニンガム 訳まつかわ まゆみ 評論社 「もしもだよ、」と始まるこの絵本ではAとB、どれがいい?と選択肢の提示が繰り返されます。そしてその選択肢がかなり独特、シュールなものばかりです。 例えば、 ジャムまみれと、 みずびたしと、 イヌにひかれてドロだらけと、 どれがいい? いや、どれも遠慮したい。うーん

こどもの本棚:アフリカの昔話で大笑い「ふしぎなボジャビのき」

子どもってどういう基準で本棚から本を選んでくるんだろう?子どもと一緒に遊ぶのが苦手な私ですが、寝る前の絵本だけは読むと決めています。 先日100冊を超えた我が家の絵本棚、それに加えて図書館で借りてきた本もあり、その中から子ども自身が毎晩「これ読んで」と選んで持ってきます。 自分が子どもだった時どんな風に読む本を決めていたか、何も思い出せません・・・。辻村深月さんが書いた小説を読むと、子どもの頃のことをそうだったそうだった、私もこんな風だったと鮮やかに思い出せるのに。 数ヶ

こどもの本棚:目線を地面ギリギリにして、季節を感じる「じっちょりん」シリーズ

じっちょりんはほぼ虫と同じサイズ感の妖精のような生き物です。 どこか弾むような響きの名前をもつ彼らは、パパ・ママ・兄・妹の4匹家族で、花の蜜や花粉、葉っぱを主食にしています。たねかばんと呼ばれるかばんをいつも持っていて、花や草の種を集めてはそれに入れ、かばんがいっぱいになるとその種を植えるちょうどいい場所に移住する生活をおくっています。 そんな彼らのデビュー作がこちら。 「じっちょりんのあるくみち」 かとう あじゅ 文溪堂 この絵本の魅力は、なんといっても目線です。

こどもの本棚:わりばしワーリー&ゆっくとすっく

数ヶ月ぶりに4歳の長男を連れて図書館へ行くことができました。彼は一目散で本棚へ。最初に選んで持ってきたのがこちら。 「わりばしワーリーもういいよ」 シゲタ サヤカ すずき出版 せっかちなわりばしのワーリー。はやく使って欲しいのに、使ってもらえない!我慢しきれずラーメン屋を飛び出して、お寿司屋さんやレストランなどいろんなお店の門を叩いてみるものの・・・という、ちょっとユーモラスなお話。 どこかで見たことある絵だなと思って読んでいたら、長男が大好きな絵本「たべものやさん し

tupera tuperaのかお展 at PLAY MUSEUM in 立川

石でできた強面や楽器でできた困り顔。ゲラゲラ笑いながら、いろんな顔に出会える展覧会に家族で行ってきました。 立川に今春新しい商業施設GREEN SPRINGSがオープンしました。大きな広場と庭園を囲むように、音楽ホール・美術館・保育園・ホテル・ショッピングエリアが集まっています。 ここに新しくオープンしたPLAY MUSEUMへ行ってきました。 常設展はエリック・カール、そしてオープニングの企画展は「tupera tuperaのかお」展です。 tupera tupera

こどもの本棚:4歳長男、好きな食べ物とキースヘリング

図書館が再開しましたが、館内滞在時間は30分・おしゃべりNGのため、まだ子どもを一緒に連れて行っていません。4歳の長男は一緒に行くと自分で本を選びますが、先週は久しぶりに私が選びました。 どういう基準で選ぶのがいいんだろう?人のために本を選ぶことってあまりないので、改めて考えると難しいですね。 最近興味を持っている対象について描かれたものなら、読みたいといってくれるかな・・?と考えながら、選んだのは下記4冊。 とうもろこし 麻生健/寺越慶司 フレーベル館  写真と絵でとう

こどもの本棚:4歳長男、やまんばの娘とtupera tuperaとあんぱんまん

図書館に行って長男の絵本を10分で選ぶミッション。先週は間違いない作家の3冊でした。 まゆとかっぱ 富安陽子/ 降矢なな 福音館やまんばの娘まゆは小さいけれど超力持ち。とてもキュートで誰とでも垣根なく接する、こんな女の子がうちの子の友達だったらなぁと思います。 このシリーズは何よりまゆのキャラクターが魅力的で、今回はかっぱと相撲をとる話です。 相撲大会が開かれ、かっぱが一同に会する場面があるのですが、 その数30匹以上! この描き分けが圧巻で、一匹一匹頭のお皿の色も形も