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問題の解決は最初の一手が肝要

誰にでも難解な問題が山積み状態になって、絶体絶命、もうダメだと思ったことは何度もあると思う。
私も、長年働いてきて、解決できないことは昔に比べるとかなり少なくなってきたが、それでも新たに始めた事業や経験の浅い仕事を手掛ける時には、結構、想定外の問題が発生して、先行き見通しが立たなくなる時がある。

あれこれと解決方法を考えてみても、数が多くなるとなかなか頭の中のそういうやり方では、解決の糸口すら見つからない時もある。
そんな時、私がまずすることは、過去の経験を思い出す。もう絶体絶命と思ったとしても、それを乗り越えることが出来たという自信と確信。
問題を解決するときに一番必要なことだと思っている。
次には問題になっていることを全て書き出す。問題の難解さによる重みづけも大切だが、まずは難易度の低いものも含めて全て残らず書き出す。
この時には、優先順位をつけない。

そして、次にすることは、その書きだしたものの中から、すぐに解決できそうなものをすぐに実行する。そうすると、数が減ってくる。
メモで消込をしながら行うと、確実に数が減っていくのが分かる。こういうやり方をすると、たいていは、難易度の高い厄介なものが残る。

これでは一緒だと思う人がいるかもしれないが、私はそうは思わない。
人間が冷静でいられなくなる最大の原因は、今起こっている問題を客観的に把握できなくなることが最大の原因だと思う。

だから、私は課題や問題、やらないといけないことを毎日書きだす。もちろん、書き出したことが、その日のうちに全て解決するとは限らない。まあ、悪いことは重なるもので、あらたな問題も生じることもある。それでも、毎日同じことを繰り返す。

三現主義という現場改善で頻繁に登場する考え方がある。現場、現物、現実だ。
私が、行うメモの書き出しもこれと同じ部類だ。
客観的に今、どういう課題があるか?
問題は何か?を書き出すことによって、それらの見える化ができる。

逆に言うと、見えない中で、頭の中だけで悶々と考えていても、同じところをぐるぐる回るだけで、それが不安につながったりストレスになったりするだけだ。

解決しようと思うことは大切であるが、そのための第一歩は見える化する。
いずれにしても、最初から困難な問題を解決できる人はいないわけで、長年の失敗経験も含めての積み上げが大切である。
それと同じぐらい大事なことは、“山より大きな獅子は出ない”、“オデコより大きなたんこぶは出来ない”、と念じることである。
こういう諺は世の中に沢山ある。自問自答できる先人の教えに耳を傾けることも意義がある。

人間と言うのは不思議である。今から20年前、30年前を振り返ると、経験が浅い分、気持ちも軟弱な分、とっても低いハードルが、その時はとても高く見えていた。
だからこそ、10年後の自分の成長のイメージを想像して、目の前のことに果敢にトライすることが大切なのである。

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以上