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サッカーU−23/日本×カタールを振返る/準々決勝/AFCU−23アジアカップ2024パリ五輪アジア最終予選/24.04.25


1.試合前


1.1前書き


AFCU−23アジアカップのトーナメント
準々決勝、日本×カタール戦が2024年4月25日に開催されました。
グループBを2位で通過した日本はグループA
1位通過の開催国カタールと対戦することになり、個人的には負ければ終わりの
トーナメント準々決勝で開催国と対戦するのは避けて欲しいところでしたが、願いは
叶うことはありませんでした。
対戦前に私はスタジアムがカタールサポーターで満員になりカタールの応援一色になるだろうと想像していましたが、実際はこれまでの日本戦よりは入っていましたが満員には
なりませんでした。
カタールの人はテレビ観戦が多いらしいので会場に空席が目立つ結果になったのだと思うのですが、アンダーカテゴリーの試合に
フル代表ほど関心が無いという理由もあるのかもしれません。
それでも試合が開始された時は聞こえていた日本サポーターの応援が、徐々に聞こえ
にくくなり中東特有の拡声器のような音から
聞こえてくる掛け声らしきものと、独特な
中東のリズムを中心にカタールの応援や
日本が攻めると指笛やブーイングが響いて
いたので、試合開始後にカタールを応援する観客が後から入ってきて観客席に人が
増えた気がしましたし、スタジアムが満員のアウェーとまではいかなくても十分なアウェーの状況を作り出していました。
日本のパリ五輪世代に国内以外のアウェー
経験がどれほどあるのか分かりませんが、
少なからず影響を及ぼす感じがありましたしカタールの選手にとって応援が後押しになる雰囲気もありました。
インドネシアと戦えればアウェーの状況は
避けることができたと思いますが、カタールとの対戦を変えることはできないので戦って勝つしかありません。
準々決勝を勝たなければパリ五輪の出場権をかけた試合に挑むこと無くそこで終わってしまいますが、逆に準々決勝を勝てばパリ五輪の出場権をかけて最大3試合まで戦えます。
それだけに準々決勝のカタール戦はとても
重要でパリ五輪世代にとって分岐点になる
試合と言えます。
ここでの勝敗が近い将来パリ五輪世代から
数名の選手が、W杯に向けたフル代表に招集されるチャンスや国内のクラブに所属する
選手が、海外からのオファーを受ける可能性に影響を及ぼすと思います。
日本のフル代表やサッカー界を担うであろう選手達が、重要な試合でどんな戦いを見せたのかそれでは振り返ってみたいと思います。


1.2先発情報


U−23日本代表 先発メンバー 4−1−2−3
進行方向→
    21大畑       10佐藤
     5 木村   17松木
 1 小久保    8 藤田    19細谷
    22高井    7 山本
     4 関根       11山田(楓)


U−23日本代表 ベンチメンバー
GK 12野澤 23山田(大)
DF  2 半田 15鈴木 16内野(貴)
MF  6 川崎 14田中 20平河
FW  9 藤尾 13荒木 18内野(航)


U−23カタール代表 先発メンバー 3−3−2−2
進行方向←
         11番
 10番  15番       5 番
          8 番   4 番   1 番
 19番   6 番      13番
          3 番


U−23カタール代表 ベンチメンバー
GK 21番 22番
DF  2 番
MF  7 番 14番 16番 17番 18番 23番
FW  9 番 12番 20番


2.試合


2.1前半


カタールのキックオフから始まった前半、
カタールがディフェンスラインからロングボールを蹴ると、それを右センターバックの
高井が回収して右サイドバックの関根に
繋ぎました。
関根はシンプルに前線を狙いロングボールを蹴り返すと、カタールの左センターバック
13番が回収して左ウイングバックの3番に
繋ぎました。
3番はディフェンスラインでフリーの4番か
5番辺りにパスを出そうとしたところ、
パスが極端に弱くなりプレッシャーに来ていた3トップ右の山田(楓)に奪われました。
山田(楓)は2度ボールに触ると日本から見て
右サイドのペナルティエリア手前斜め45度
くらいの角度から左足でシュートを撃つと、
カタールのキーパーが一歩も動けずに枠の
右側に決まり相手のミスを突いて山田(楓)が
開始1分で先制点を奪いました。
前半が始まってすぐのため両チームが相手の情報を把握する前に、山田(楓)が相手のミスを見逃さずボールを奪うと2度リズム良く
ボールに触った後に、素早くシュートを
撃ったことでリズムを変化させ相手キーパーの動くタイミングをずらし、精度の高い得意の左足で素晴らしいミドルシュートを決めて先制しました。
前半が始まってすぐの勢いをそのまま得点に繋げたようなゴールでした。
再度カタールのキックオフから試合が再開すると日本はこれまでの試合同様4−1−2−3の
並びをベースに攻撃して、自陣でブロックを作るときと相手が自陣奥から繋いでくるときに日本は左インサイドハーフの松木が
3トップのセンター細谷と2トップを組んで、アンカーの藤田と右インサイドハーフの山本がダブルボランチを組む4−4−2の並びに
変化して守備をしていました。
相手が自陣奥から繋いでくるとき日本は
最終ラインを高く保ち前線までの距離間を
コンパクトにして、全体が連携し前線から
プレッシャーをかけてボールを奪いに行く
プレスを仕掛けていました。
また敵陣奥で攻撃中にボールを奪われたら
攻撃から守備への切り替えを早くして、
ボールの近くにいる選手がすぐに奪い返しに行き相手の攻撃を早めに摘み取り展開させ
ないようにしますが、奪えなかった時は
相手の攻撃を遅らせ自陣にリトリートして
ブロックを作る守備をしていました。
日本は韓国戦からキーパーを含め10人の
選手を入れ替えて試合に挑み今回もターン
オーバーを実行してきました。
韓国戦がグループリーグ突破を決めた後の
試合だったので、まだ試合に出ていない
選手や出場時間の短い選手を先発させて疲れの見える選手を休ませたと考えれば、今回
10人のターンオーバーは当然の判断だと
思いますしグループリーグ初戦の中国戦に
勝っていい流れで大会に入るという意味で、
その時点のベストメンバーで挑んでいたと
したら中国戦と今回は3人違うだけなので
中国戦同様今回もベストメンバーで先発したと言っていいと思います。
中国戦と違う3人も退場処分からの出場停止の影響やグループリーグ3試合でコンディションやプレーの内容が良い選手、カタール戦
までの疲労の蓄積等を考慮して選ばれたと
するとこの時点で中国戦と違う3人もベスト
メンバーと言えるでしょう。
特に左センターバックの木村や左サイドバックの大畑は大会期間中に結果を出し監督の
信頼を得て、トーナメント準々決勝という
重要な試合でレギュラーの座を掴み取ったと言っていいでしょう。
カタールは3−3−2−2の並びをベースに攻撃
して日本が自陣奥から繋いでくるときは、
同じ並びか両ウイングバックがディフェンスラインまで引いて5−3−2の並びに変化して
いました。
また自陣でブロックを作る時は5−3−2か
2トップ右の10番が下がり5−4−1に並びを
変化させていました。
日本が自陣奥から繋いでくるときカタールも日本同様に最終ラインを高く保ち前線までの距離間をコンパクトにして、全体が連携し
前線からプレッシャーをかけてプレスを
仕掛けていましたが、日本に比べプレッシャーが弱い感じがありボールを奪うためと言うよりは、ロングボールを蹴らせて最終ラインで回収する狙いがあるように感じました。
カタールは前の試合グループリーグ3戦目の
オーストラリア戦で4バックでしたが、この
試合では3バックを採用していました。
恐らくカタール本来の戦い方ではなく日本の長所を消すため対策をとってきたのだと思いますし、韓国戦を参考に似た対策をとって
きたのでしょう。
両チームのベースとなる戦い方はこんな感じでした。
日本の得点後両チーム自陣からのビルドアップをしようとすると、日本は相手のプレッシャーをかわし繋ぐ意思を見せていましたが時々リスクを避けてロングボールを前線に
蹴っていたので6:4か7:3くらいの割合で
ボールを繋いでいました。
カタールは日本のプレスを警戒したのか
それともボールを繋げなかったのか、8:2
くらいの割合でロングボールを蹴りセカンドボールを回収して攻めていました。
そのため繋いで攻める日本の方がボールを
保持する時間は長く主導権を握っていたと
思います。
状況は自分たちのスタイルを貫く日本と
相手のスタイルに合わせ相手の良さを消そうとするカタールの構図になっていましたが、リードされているカタールは本来ならもっと前線からプレスを仕掛けてボールを奪い、
敵陣に押し込んで戦う必要があったと思います。
しかしボールホルダーへのプレッシャーが
韓国ほど厳しくないため奪うことができず
中途半端なプレッシャーをかけるだけで、
ビルドアップする日本に対してズルズルと
自陣に後退していました。
ビルドアップからカタールを自陣に後退
させていた日本はサイド攻撃を仕掛けますが、ウイングバックをサイドに引き出してもセンターにいる3人のセンターバックが
引き出されたり崩れないため、攻撃を跳ね
返されて決定機を作り出せませんでした。
日本はサイド攻撃だけでなくセンターへ
縦パスを入れて相手のセンターバックに
揺さぶりをかける必要があったと思います。
球際ではボールホルダーにプレッシャーを
かける日本は厳しくチャージをするため
ファウルになることもありましたが、
カタールは厳しくチャージをすると言う
よりは不用意に足をかけたり手で押して
しまうために不必要なファウルが多い
感じでした。
そのため日本がカタールのペナルティエリア周辺でセットプレーのチャンスを得ることもありましたが決定的な形を作ることは
できませんでした。
日本が有利な状況が続く中、カタールが最終ラインからロングボールを日本の右サイドバック関根の裏に蹴ると、2トップ左の19番がボールに追いつきセンターにいる右イン
サイドハーフ15番に繋ぎました。
15番はバウンドが合わず足でのトラップを
ミスしてボールを通過させてしまうと、
通過したボールは日本の左サイドに流れて
しまい上がってきた右センターバック5番が
拾いました。
5番はタッチライン際にポジションをとった右ウイングバックの11番に繋ぐと、11番が
すぐにアーリークロスをゴール前に蹴りました。
すると反応した19番と関根が落下地点に走り飛び上がると、競り勝った19番が23分
ヘディングで同点ゴールを決めました。
クロスの落下地点に入るときに19番が関根の背後から前にポジションを取り先に落下地点へ入ったことと、クロスの勢いを利用して
強いヘディングシュートをゴール隅にコントロールして素晴らしい同点ゴールを決めたと思います。
関根はロングボールで裏を取られたところの対応に問題はありませんでしたが、クロスの落下地点を先に取られたところは良くなかったと思いますし、その後に無理して19番の
前に出てクロスに触ろうとしたのが結果的に良くなかったので、ボールは関根の頭上を
越えて19番にヘディングされたのだと思います。
関根の対応に問題はありましたがそれよりもカタールの19番を褒めるべきゴールだと思いました。
カタールの同点ゴールでカタールサポーターは元気になり応援の声が今までよりも活気のあるものに変わりました。
カタールは応援の力と同点ゴールを奪った
ことで集中力や勢いが増し動きが良くなったように感じました。
それでも主導権は日本が握ったままで両チームの構図に変化はなかったと思います。
その後、相手のゴール前で松木が細谷に低く速いクロスを入れて決定機を演出しましたが、その1回を除けばお互いに大きな動きはありませんでした。
しかし松木がハーフライン上から前に大きく蹴ったボールにカタールのキーパーがペナルティエリアを飛び出し、ヘディングでクリアしたところキーパーの側までボールを追い
かけてきた細谷が急に倒れました。
テレビではピッチの引きの映像が映し出されていたので何が起こったのか良く分かりま
せんでしたが、リプレイを見るとカタールのキーパーがペナルティエリアを飛び出し
ジャンプをしてヘディングでボールをクリアしたときに、細谷がすぐ側まで詰め寄って
いくと空中でキーパーがボールを遠くに
飛ばそうと反動をつけるために地面を蹴る
ような動作を右足でしたのですが、その右足が細谷のお腹に入り踏みつけたかまたは
蹴ったような状況になってしまいました。
倒れ込んで苦しむ細谷に日本の選手と主審が近づいて状態を確認し試合を止めました。
すると細谷の回復を待つ間に主審がVARの
助言を受けたようで映像を確認しに行きました。
2分ほど映像を見て確認をしていた主審は
ピッチに戻ると40分にカタールのキーパーにレッドカードを出しました。
判定に納得のいかないカタールのキーパーとフィールドプレーヤーは主審に大勢で詰め
寄っていました。
しかし当然判定が覆ることはなく主審は
キーパーに退場するように促していました。
リプレイを見て思ったのは細谷がキーパーの足にぶつかりにいってると思う人もいるかも知れないということですが、全力でボールを追えばすぐには止まれないのでそういう
ことではないと思いますし、キーパーも
細谷が迫って来てたのでできるだけ遠くにボールを飛ばそうと空中で体を大きく動かし
反動をつけたのだと思います。
それだけなら恐らく接触してもどちらかの
ファウルだけで済んだと思いますが、
カタールのキーパーが右足で地面を蹴り上げる動作を空中でしたことが印象的に悪く、
実際に細谷の腹部に足が入ってしまったことが映像に残っているため総合的に見て主審はレッドカードを出したのでしょう。
キーパーはボールをクリアすることに集中
していたため故意ではないと思いますので
主審の判定が厳しすぎる気もしますが、
それと同時にカタールのキーパーは周りの
状況にもっと意識を向けておくべきだったと思います。


40分 カタール GK 1 番退場
43分 カタール 選手交代

  1. FW10番→GK21番


U−23カタール代表 選手交代 3−3−2−1
進行方向←
         11番
     15番       5 番
 19番       8 番   4 番 IN21番
      6 番      13番
          3 番


キーパーが退場したカタールは2トップ右の10番を下げてキーパーの21番を入れました。
10人になったカタールは19番を1トップに
して3−3−2−1の並びで攻撃して、守る時は
両ウイングバックがディフェンスラインまで下がり19番が中盤に吸収されて5−4−0の形で自陣にブロックを作り守備をしていました。
日本は相手が10人になったことでディフェンスラインでのボール回しが楽になり敵陣に
押し込んでサイドから攻めていました。
カタールは自陣でブロックを作りゴール前を固く守ってゴールキックになると、背の低い左サイドバック大畑のポジションに1トップと中盤の選手を集めてロングボールを入れていました。
恐らく大畑の周りに人を集め味方が大畑に
競り勝ったら周りの選手がセカンドボールを拾い攻めようとしていたのでしょう。
またロングボールの競り合いで接触があると痛がりファウルをもらう姿もあったので、
日本の選手にカードを出させて1人退場させる狙いやセットプレーから攻撃する思惑が
あったと思います。
1人退場後アディショナルタイムが10分
ありましたが得点に動きはなく前半が終わりました。


2.2後半


45分 日本 選手交代

  1. MF17松木→FW 9 藤尾


U−23日本代表 選手交代 4−4−2
進行方向→
    21大畑   10佐藤
     5 木村    8 藤田   19細谷
 1 小久保
    22高井    7 山本  IN 9 藤尾
     4 関根   11山田(楓)


日本は後半が始まる前に左インサイドハーフの松木を下げて4−4−2に並びを変え2トップの右に藤尾を入れました。
中盤の人数を減らしトップを増やしましたがカタールが10人になったので恐らく前線に
人を増やすことでカタールが攻撃に出にくくしたり攻撃参加できる人数を減らす狙いが
あるのかもしれません。
また2トップにすることでクロスに対して
常に相手のゴール前に最低でも2人いる
状況を作ることや、藤尾の身長と体の強さを空中戦で活かしたかったのだと思います。
後半が始まると日本は両サイドバックと
両サイドハーフが高いポジションをとり2−4−4のような並びになりました。
センターバックの2人もハーフラインを完全に越えていたため、カタールは5−4−0の並びでゴール前にブロックを作る状況がほぼベースの並びになっていました。
カタールの前線に人がいないので日本の
センターバックはフリーでパスを出す
ボランチのような役目になっていて、
センターバックより前にいる選手達は
ほぼ攻撃の選手といった感じでした。
自陣奥に押し込められたカタールは日本が
両サイドの選手を上げていたので、カタールの両ウイングバックと中盤の両サイドは
日本のサイドの選手をケアする必要がある為、ポジションを上げることが難しくなっていました。
当然センターにいる選手達も高いポジションをとれないため、ボールを奪っても攻撃に
出るのは難しくクリアするしかない状況でした。
攻撃できるとすればゴールキックかキーパーがキャッチした後に全体を押し上げて、
ロングボールを入れたときだけだと感じて
いるとカタールのゴールキックからキーパーがロングボールを蹴る場面が来ました。
すると空中戦のあとにセカンドボールを
拾うところで右サイドハーフの山田(楓)と
左ウイングバックの3番が接触して日本の
ファウルをとられました。
カタールのフリーキックになりペナルティ
エリアの手前に両チームの選手が一列に並ぶと、フリーキックの位置は日本陣内の半分
くらいからで日本側から見てセンターから
やや右寄りのところでした。
8番と6番がボールの後ろに立ち8番が蹴る
動作に入り止めると、6番が左足でアウト
スイングのボールを蹴りペナルティエリアのセンターから左サイド寄りに浮き球が飛んでいきました。
両チームの選手がペナルティエリア手前から走り込み落下地点にいた藤尾とカタールの
15番がジャンプをすると、藤尾の頭上を
越えて背後にいた15番が48分ヘディングで
逆転ゴールを決めました。
日本の選手が8番のフェイントに騙されて
下がったことでまずラインが崩れオフ
サイドが無くなり、その後6番がキーパーから逃げるボールを蹴ったのでキーパーの
小久保が飛び出すという選択肢は無くなったと思います。
そしてペナルティエリア手前に等間隔に並びゾーンで守っていた日本は、8番のフェイントでタイミングがずれてカタールの選手達に
遅れを取った感じになり、恐らく慌てた藤尾は目測を見誤りジャンプしてもボールに
触れることができず、背後で落下地点に
入っていた15番に決められたという内容
だと思います。
韓国戦同様に今回もセットプレーをゾーンで守る難しさが出てしまい、私はやはり
マンマークで相手と競り合った方が体を当てて良い状態でヘディングをさせないので日本に合っているのではないかと思いました。
1人少ないカタールは恐らくチャンスが
あるとすればセットプレーが1番可能性が
高いと思っていましたが、ゴールキックの
ロングボールから空中戦の競り合いの後に
セカンドボールのところでファウルを
もらい、数少ないセットプレーのチャンスをフェイントや正確なクロス、そして素晴らしいヘディングで見事逆転に繋げたと思います。
これで逆転された日本は難しい戦いを強い
られることになり、リードしたカタールは
1人少ないことで当然守りを固め逃げ切ろうとしますし、無駄に攻めることはせず守りに意識を持ち割り切ってプレーすることができます。
2014年ブラジルW杯のグループリーグ2戦目でギリシャと対戦したフル代表の日本は、
退場者を出し10人になったギリシャに守りを固められ0−0の引き分けに持ち込まれた
ことがあります。
この試合で日本は相手のゴール前に押し込んで一方的に攻めましたがゴールを奪えませんでした。
昔の試合を例に出し何が言いたいかというと10人になった相手に対して攻め込むことは
簡単ですが、ゴール前を固め守備に振り
切った相手からゴールを奪うのは難しいと
いうことです。
1−1の状況であれば延長も含めじっくりと
攻めることが出来るかもしれませんが、
逆転されると後半で必ず得点をしないといけませんので、時間が進むと焦ってしまい
普段しないミスやチームがバランスを崩し
点を取れないということもありえるので、
10人になったチームを相手にするのは
チャンスのように見えて実はそれほど
チャンスでもなければ有利でもないことの
方が多く、ただ攻めづらくなっただけと
いうことが多々あります。
また逆転したチームは動きが良くなりますしホームのカタールは湧き上がるサポーターの雰囲気に押され、いつも以上に体が動く
可能性もあります。
それに中東のチームはリードしてからの
時間を、倒れ込んだり痛がることでプレーを止めて時間を使おうとするため非常に厄介な状況になってしまいました。
日本のキックオフで試合再開後、日本は
ギアを上げパスのテンポが上がりサイドからクロスや1対1を仕掛けて相手を抜いたり、
センターから藤田を中心に縦パスを入れて
波状攻撃を仕掛けました。
8分には右サイドから1対1を仕掛けた山田(楓)が相手を抜いてペナルティエリアに侵入
すると、ゴール前の高井にグラウンダーの
パスを出し決定機を演出しますが高井が
空振りをしてチャンスを逃すと、今度は
12分にカタールが日本のファウルで得た
自陣ゴール前からのフリーキックを、
キーパーがロングボールを蹴ると空中戦の後にセカンドボールを拾い繋いで、ペナルティエリア手前で19番が反転からのシュートを
撃つ危険な場面を作られます。
互いに1度決定機を作った以外は日本が
波状攻撃を仕掛ける時間が続きセットプレー等もありましたが、日本の攻撃をカタールの厚い壁が跳ね返す状況が繰り返されました。
カタールの選手が倒れ込み時間を使って
休む姿が少し見られるようになってきた
頃に、日本はカタールのカウンターを防ぎ
ボールを奪うと逆に右サイドからカウンターを仕掛けてコーナーキックを獲得しました。
右サイドのコーナーから山本が左足でイン
スイングのボールを蹴ると、ゴール前で
ボールの軌道上に6人が助走をつけて入り
6人の中から左センターバックの木村が
ヘディングで66分同点ゴールを決めました。
ゴール前をゾーンで守っていたカタールに
対してファーサイド寄りに6人が固まって
ポジションをとっていた日本は、山本が
ボールを蹴るタイミングで助走をつけて
ファーサイド、センター、ニアサイドに
それぞれ2人づつ分散すると、それぞれが
ボールの軌道上へ入るのですがセンターと
ニアサイドの4人はファーサイドから
走り込んだため、ゾーンで守るカタールの
センターとニアサイドにいた選手達の背後
から急に出てくる形になり、日本の選手達
の方が先にボールへ触れるポジションに
侵入することができました。
ポジション取りで日本が先手を取れたことで結果センターでクロスに上手く合わせた
木村の同点ゴールが生まれたと思います。
今大会セットプレーから2点目になる木村のヘディングと正確な山本のクロスは、
チームの武器だと思いますしゴールの重要な要因でした。
カタールに追いつかれて更に逆転された
日本にとってこの同点ゴールは非常に価値があり、負けるかもしれない状況から同点に
引き戻した大きな意味を持つゴールになりました。
カタールはクロスへの反応で後手を踏んだ
ことが失点に繋がりました。
逆転してから流れの中で1度くらいしか
決定機を作られていなかったので、セット
プレーからの失点はカタールも準備して
対応できる状況から考えると勿体ないという言葉が当てはまるかもしれません。
カタールもまたセットプレーをゾーンで守る難しさにやられてしまったと思います。
試合が再開すると日本はブロックを作る
カタールに対してペナルティエリア近くまで押し込んで攻めると特に右サイドから攻撃
することが多くなったと思います。
それに対して同点にされたカタールは勝ち
越すためにキーパーからのロングボールを
きっかけに、敵陣でファウルをもらいセットプレーから得点しようと数少ないチャンスを作り出そうとしていましたが、基本的には
自陣でブロックを作り守る時間がほとんど
でした。


80分 カタール 選手交代

  1. DF11番→DF 2 番

  2. FW19番→FW 9 番


U−23カタール代表 選手交代 3−3−2−1
進行方向←
        IN 2 番
     15番       5 番
IN 9 番       8 番   4 番  21番
      6 番      13番
          3 番


カタールは右ウイングバックの11番を2番に交代、1トップの19番を9番に交代しました。
前半同点ゴールを奪った19番はピッチに
倒れ込み交代の際も足を引きずる姿が見られたので、恐らく痙攣か負傷交代だと思います。
攻撃力の高い選手だったので日本にとってはいなくなったことで驚異になりえる選手が
1人減りました。
センターバックに疲労が見える状況で
右ウイングバックを交代したのは監督が
点を取ることをまだ諦めてないからだと
感じました。


82分 日本 選手交代

  1. MF10佐藤→MF20平河


U−23日本代表 選手交代 4−4−2
進行方向→
    21大畑  IN20平河
     5 木村    8 藤田   19細谷
 1 小久保
    22高井    7 山本    9 藤尾
     4 関根   11山田(楓)


日本は左サイドハーフの佐藤を平河に交代
しました。
右サイドからの攻撃が多くなり左サイドは
上手くいってない感じがあったので、
左サイドの活性化を図るため恐らく人を
入れ替えたのでしょう。
またカタールが右ウイングバックを交代
したので体力の差から佐藤が守備のとき
走り負ける可能性も考えて平河を入れたの
かもしれません。
終盤になりカタールの選手は日本の攻撃中に倒れ込む選手が出てきましたが、日本は
構わずに攻め続けました。
しかし課題である決定機の精度が上がらずに枠を外す場面が目立ちました。
倒れ込むカタールの選手は時間を使いPKまで持ち込みたい狙いがあったのかもしれま
せんが、通常より短い試合間隔やターン
オーバーの実施状況、10人での守備が疲れに影響しているのは事実だと思いますし、
一時逆転して忘れていた疲れが失点と共に
呼び起こされて体に重くのしかかったと
思います。
実際に逆転してから同点にされるまで
カタールの選手は動きが良くなっていたので失点直後にその反動で一気に疲労感を感じたでしょう。


93分 カタール 選手交代

  1. DF 5 番→MF18番

  2. DF13番→MF23番


U−23カタール代表 選手交代 3−3−2−1
進行方向←
          2 番
    IN23番     IN18番
  9 番       8 番   4 番  21番
      6 番      15番
          3 番


94分 日本 選手交代

  1. MF11山田(楓)→FW13荒木


U−23日本代表 選手交代 4−4−2
進行方向→
    21大畑   20平河
     5 木村    8 藤田   19細谷
 1 小久保
    22高井    7 山本    9 藤尾
     4 関根  IN13荒木


カタールは右センターバックの5番を18番に交代して、左センターバックの13番を下げて右インサイドハーフの15番を左センター
バックに移動、そして右インサイドハーフに新しく入った23番を置きました。
両サイドのセンターバックがかなり疲労して足も痙攣していたようなので交代やポジションの入れ替えをしたのでしょう。
また中盤に新しい選手を入れて攻撃のときに動ける選手を確保したり日本のボールホルダーにプレッシャーをかける運動量を確保
したい狙いもあったのかもしれません。
日本は右サイドハーフの山田(楓)を荒木に
交代しました。
右サイドからクロスを入れる展開が目立っていた感じがしたので、柔らかいパスや
ブロックの間でボールを受けて変化をつけることが出来る荒木を入れたのだと思います。
両チームの交代が終わると日本の攻撃が続き新しく入った荒木が右サイドにポジションを固定せず、右サイドとセンターを移動して
ボールを受けようとしましたが中々ボールを受ける状況になりませんでした。
荒木は藤田やセンターバックと2トップの
間でボールを受けて、2トップに近い距離
からパスを出したりシュートを狙う意図が
あったと思いますが、ボールが来ないこと
には何もできません。
結局荒木を活かす前に後半が終わってしまい2−2の同点で延長戦に突入することになりました。


2.3延長前半


延長前半カタールはここまでと同様に
キーパーからのロングボールでチャンスを
作ろうとしますが、疲労からかセカンド
ボールを拾う形がほとんど成功しなく
なりました。
前線に人が少ないこともありますが日本との運動量の差がある為セカンドボールを拾え
なくなったのだと思います。
日本もここまでと同様にビルドアップから
敵陣に押し込んで攻める展開が続きましたが、足りないのは精度の高いシュートだけ
という感じでした。


97分 カタール 選手交代

  1. MF 8 番→MF 7 番


U−23カタール代表 選手交代 3−3−2−1
進行方向←
          2 番
     23番      18番
  9 番     IN 7 番   4 番  21番
      6 番      15番
          3 番


カタールはアンカーの8番を7番に交代しました。
8番の疲労を考慮しての交代だと思います。
カタールはこれで延長に入って追加された
交代枠も使い切り6人分の交代枠を全て
使いました。
日本が右サイドのハーフライン付近で
ファウルを受けるとキッカーの関根から
すぐ横のセンターにいた高井にパスをして
高井、藤田とセンターで繋ぎました。
藤田はブロックを作るカタールのディフェンスラインと中盤ラインの中間にポジションをとっていた荒木に縦パスを出すと、荒木は
トラップしながら前を向きすぐにディフェンスラインの15番と3番の間にいた細谷へ
パスを出しました。
細谷はトラップと同時にペナルティエリアの右サイドに侵入して後ろから3番に押され
ながらもシュートを撃つと100分に逆転
勝ち越しのゴールを決めました。
ブロックのライン間と選手間で中間ポジションをとっていた荒木と細谷のポジショニングが良かったことと、藤田、荒木のパスが
正確で更に荒木、細谷のトラップが狙った
ところに止めることができたので狭い空間
でも相手に詰め寄られる時間を与えずに
シュートまで持ち込むことが出来てゴールを奪えたと思います。
また細谷のボールを受ける体の向きがゴールに向いていて準備がしっかり出来ていましたし、3番に後ろから押されてもバランスを
崩さずにキーパーの股下を狙い精度の高い
シュートを撃ち素晴らしいゴールでした。
関根がフリーキックを蹴る前に荒木と細谷が何か話していたので恐らく狙っていたプレーだったと思いますし、やはり狭いスペース
でも正確なパスとトラップをすれば相手の
守備が何も出来ない状態を作れると改めて
実感しました。
カタールのキックオフで再開するとリード
されたカタールは当然攻めてきましたが、
日本はブロックを作り対応するとボールを
奪い1、2回カウンターを仕掛け、その後は
ボールを回し時間を使うことに専念していた感じでした。
1人少ないカタールはボールを中々奪えずにそのまま延長前半が終わりました。


2.4延長後半


105分 日本 選手交代

  1. MF 7 山本→MF 6 川崎

  2. FW19細谷→FW18内野(航)


U−23日本代表 選手交代 4−1−2−3
進行方向→
    21大畑       20平河
     5 木村   13荒木
 1 小久保    8 藤田   IN18内野(航)
    22高井  IN 6 川崎
     4 関根        9 藤尾


日本は延長後半が始まる前に山本を川崎に
交代して細谷を内野(航)に交代しました。
どちらの交代も疲労を考慮しての交代だと
思いますが、あとは運動量を確保して失点
しないために守備で活躍してもらう意図が
あったのかもしれません。
延長後半が始まると日本は攻撃の時は4−1−2−3に並びを戻し山本と交代した川崎は右インサイドハーフのポジションに入り、
細谷と交代した内野(航)は3トップのセンターに入りました。
カタールは点を取るために並びを4−3−2の
ような形に変更していましたが、テレビで
見てもディフェンスライン以外はポジションの入れ替わりが激しく、誰がどのポジション
なのかよく分からない状態になっていました。
日本はディフェンスラインでボールを回していましたが、カタールはボールを奪いに
行かないのか疲れて行けないのか分かりま
せんが、日本が攻めてくるのを待ち受ける
形を崩しませんでした。
日本が攻める姿勢を見せたので待ち受けて
ボールを奪ったりゴールキックから再開
できましたが、日本がディフェンスラインでボールを回し続けたら奪いに行くのかなと
疑問に思うくらい不思議な対応だと感じま
した。
恐らく疲れて奪いに行けなかったのだと
思いますが、奪いに行くのが負けている
チームの当然の対応なのでカタールはもう
諦めていたのかもしれません。
攻撃の手を緩めない日本はサイドから攻め
続けると左サイドで大畑がドリブルから
コーナーキックを獲得しました。
左のコーナーから荒木が右足でインスイングのボールを蹴るとニアサイドで15番が
ヘディングをしたボールが、ペナルティ
エリア内ファーサイドの誰もいないスペースにこぼれていきました。
そこへ、ペナルティエリアの外から走り込んできた川崎がバウンドに合わせシュートを
撃つと、18番の足に当たりシュートの軌道が変わりました。
軌道が変わったシュートをキーパーが弾くとゴール前にいた内野(航)の前に溢れてきた
のでそのまま押し込んで111分追加点を取りました。
カタールの18番が川崎のシュートをブロックしに行きましたが、ジャンプして川崎に
背中を向けるように回転したため足に当たったボールが枠に向かって飛んだと思います。
シュートをブロックする時は下手に動かない方が当たったボールが枠を外れることが
多いため、シュートに対して正面を向き
動かない方が良かったでしょう。
シュートを弾いたキーパーは味方がブラインドになったので弾くだけでも凄いですが、
流石に弾く方向まではコントロール出来ませんでした。
カタールにとっては運のないゴールで日本にとっては運が良かったゴールでした。


113分 日本 選手交代

  1. DF21大畑→DF 2 半田


U−23日本代表 選手交代 4−1−2−3
進行方向→
   IN 2 半田       20平河
     5 木村   13荒木
 1 小久保    8 藤田   IN18内野(航)
    22高井    6 川崎
     4 関根        9 藤尾


日本は左サイドバックの大畑を半田に交代
しました。
これも疲労を考慮した交代だと思います。
カタールのキックオフで再開するとカタールは点差が開いても攻める姿勢を見せ、
奪われると自陣に戻りしっかり守備をしていました。
しかし、点差を詰めること無く日本が2点
リードしたまま時間は進み日本の勝利で
試合は終わりました。


3.試合後


3.1試合の感想


開始1分日本の先制ゴールから始まりカタールの同点、キーパーの退場、カタールの
逆転、日本の同点、延長、日本の逆転と
移り変わりの多いシーソーゲームでしたが、何とか日本が勝利することが出来ました。
勝利のポイントはいくつかあると思いますが両チームの体力の差が大きかったと思います。
前半カタールに退場者が出たことでアディ
ショナルタイムを含めれば80分以上カタールは10人で戦っていました。
そして、それだけではなく退場者がでてから守備をする時間が長く日本の攻撃にリア
クションするプレーが続いたため消耗は
激しかったでしょう。
カタールがどれぐらいグループリーグで
ターンオーバーをしてきたか分かりませんが、日本はターンオーバーに関してかなり
徹底していたこともあり120分戦い抜いても足が痙攣する選手はいませんでしたので、
疲労の蓄積の差が勝敗を分けたと言って
いいと思います。
もしこれが両チーム疲労の蓄積がない試合
だったら退場者を出したカタールでもリードを守り切ったり、同点にされてもPK戦まで
持ち込み勝利していた可能性は十分あり得たと思います。
それだけ体力と疲労の差が両チームに大きな違いを生み出していました。
日本は山田(楓)の先制ゴール、内野(航)の
追加点、細谷の逆転ゴールと前線の選手が
大会4戦目にしてやっと点を取ってくれました。
前線の選手が点を取ってくれたのは良いことですが正直言って遅すぎます。
この試合でも決定機を何度も外す姿が見られ負けている時はイライラとハラハラする
気持ちが混ざり合い何とも言えない気持ち
でした。
それでも細谷の試合を決めるゴールは
素晴らしい得点だと思いましたし、これを
きっかけに次に繋げて欲しいところです。
細谷の得点が試合を決める重要なゴール
だったことは間違いありませんが、私が
個人的に重要で価値のあるゴールだと思ったのは木村の同点ゴールです。
カタールに逆転され守りを固められた状況で流れの中から得点できなかったとき、セットプレーから決めた木村のゴールは両チームの立場を一変させました。
あのゴールがなければ当然負けていましたしその後の細谷、内野(航)のゴールも無かったことを考えれば、チームを救い勝利を呼び
込んだ得点だったと言っていいでしょう。
今大会セットプレーからヘディングで2得点の木村は間違いなくセットプレーの武器でありチームの重要な選手の1人になりました。
元々はレギュラーではなさそうでしたが守備でも安定したプレーを見せていたので、今となっては外すことの出来ない存在と言ってもいいと思います。
今後さらに成長を見せれば高井と共にフル
代表の招集やクラブをステップアップする
ことも十分あると思いますので、すぐの
ことではないですが期待を抱かせてくれる
選手だと思いました。
今大会、守備は初めての2失点でしたが1つは韓国戦に続きセットプレーからの失点でしたし、もう1つは流れの中からでしたが空中戦でヘディングからの失点でした。
セットプレーで共通するのはゾーンディ
フェンスが機能しているのかということで、
韓国戦も含め3失点に共通するのは全て
空中戦からの失点ということです。
センターバックが試合中、空中戦で負けている感じはないですし3失点共にヘディングで
決められた場面は、センターバック以外の
選手が競り合って決められているためそこに弱点があるのかもしれません。
身長はすぐに伸びないのでどうにもなりま
せんが、この試合の2失点は藤尾と関根が
絡んだもので2人とも身長が小さい訳では
ないです。
であれば原因として考えられるのは空中戦の対応が良くなかったのだと思います。
今まで対戦したチームがロングボールを多用
していたのも理由はそこにあるのでしょう。
センターバック以外の選手が空中戦の対応が良くないと考えた相手はそこに付け入る
スキがあると判断して、今回も空中戦を狙い結果2点奪ったためこの後も対戦する相手は同じことをしてくるでしょう。
そう考えると空中戦の対応に改善が見られ
なければまた1、2点の失点は十分ありえる
ため、次の試合までに短い期間ですが改善
できるかが勝敗を分けるかもしれません。
私としてはセットプレーでのゾーンディ
フェンスを改善するのか、またはマンマークに切り替えるのかが、注目すべき点ですが
恐らく切り替えることはないと思うので
流れの中での空中戦を含めて、相手に体を
当てて競り合うようにしたり競り合う前の
体の入れ方や先を読むこと等を、もう1度
確認して次に挑むでしょう。
最終的には勝てばいいわけですから失点
しないことに越したことはないですが、失点しても逆転する気持ちでパリ五輪の出場権がかかった試合を戦ってほしいと思います。


3.2後書き


カタール戦をテレビの生放送と録画した
ものを合わせて2回見たのですが、生放送を見た後の記憶ではカタールが退場者を出した後に日本がダラダラと攻撃している印象や
右サイドからクロスばかり入れる単調な
攻撃をしている印象が強くありました。
またカタールも選手がピッチに何度も倒れ
込み時間を使っているイメージがありましたが録画で見返すと、実際はそんなことはなく日本は右サイドから攻撃することが多々
ありましたがクロスばかりの単調な攻撃を
していた訳ではなく、1対1で仕掛けて
ペナルティエリアに侵入したりセンターから縦パスを入れる場面も多くありましたし、
ダラダラ攻撃することもなくパスの勢いや
繋ぐリズムが良い攻撃をしていました。
カタールも時間を使うために倒れ込んで
いたと思っていたものが、実際には私の
印象の半分くらいしか倒れ込む姿はありま
せんでしたし、倒れ込んだその殆どが交代
直前の立ち上がるのも辛くなっている状況のときかプレー中に足を踏まれた時のように
本当に痛い時だけだったと思います。
印象や記憶は実際に起こったことを頭の中で曖昧な記憶にして、強く残っている印象だけを膨らませ実際よりも強く強調というか
誇張して記憶に残すものなんだと改めて
思いました。
中東のチームがすぐ倒れファウルをもらったり痛い演技をする印象が私にはありましたが、今回のカタール戦に限ってはそんな
ことは無かったように感じますし足が痙攣
してもプレーを続ける選手達しかいません
でした。
先入観や印象、記憶は曖昧なもので強く
頭に残っているものを実際にあったことの
一部分でしかないのに、起こったことの
全てだったように塗り替えてしまいます。
私が中東のチームに持つ印象も同じことが
言えるでしょう。
話はまとまっていませんが試合を見返して
改めて気付かされることや勉強になることもあるものだなと感じました。
そして先入観はできるだけ持たない方が
判断を狂わせないとも感じました。
今回はこれで終わりたいと思います。


終わり。

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