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SDGsは色々使える②わが社は何番?

わが社は、SDGsの●番と●番です。ここ数年ほど、企業の社会貢献系のご担当者から、良く聞くようになった声だ。
自信の表れの一方で、保険の意味合いもあるだろう。
どんなに手堅そうな会社や団体にも、危機は訪れる。従業員の生活を守るべく無茶な経営判断をして、ある方面に多大な迷惑をかけるかもしれない。
それでも、常日頃は社会目的に沿っているよと言えたなら、まだ許されたり、次のチャンスもある。逆に、社会性を考えない経営だと知れたら、『あそこは自分の欲だけで・・』と判断されてしまい、信頼は目に見えて落ちていく。
もちろん、目先の欲でやっていくのも一つの経営判断ではあるけども、どこかで限界が来るのではないだろうか。

売れるものなら何でも売ってきた?

かなり前、中小企業のA社長に、ある企業との提携を相談された。相手先のB社長は『たまたまやっていることが社会に貢献すればいい』の考え方を持っているそうだ。B社長は、当時40歳になるかならないかの創業者で、一度話す機会があった。

『○○大テニス部出身のBです』
「B社長は、なぜ起業したんですか」
『売れるものなら、何でも売ってきた』
どうも話がかみ合わない。

しばらくして、A社長が到着した。すかさずB社長は提携話を持ち掛けようとしたので、私も同席しようとすると『A社長と二人で話させてください』かたくなに断ってきた。
それで「B社長、何かやましい事でもあるのですか?」と返すと、それきりB社長は無口になり、両社長の会談は行われなかった。無理を重ねた資本提携の話は、そのまま立ち消えとなった。

お気づきかもしれないが、B社長には明確な社会目的の類がみられなかった。
彼の目的は自社の拡大か、あるいは上場した株の売却益で落ち着き、経営から退きたかったのかもしれない。それもまた人生だが、前澤友作氏のように突拍子もない面白さでも発揮しなければ『なんだ儲けたいだけだったのか』で終わるだろう。

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SDGs的なことを書いていると思いきや、情報社会関連、大学でも教えているボランティア活動などを書き連ねます。斜め視点な政治経済文化評論も書…

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