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ポルトガルワイン試飲会に行ってきた

皆さんはポルトガルというとなにを思い浮かべますか? エッグタルトやカステラ、サッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手などでしょうか。

実はヨーロッパ人で初めて来日したのはポルトガル人とされ、鉄砲伝来やキリスト教など日本と古くからつながりのある国です。
さらに日本に初めて伝わったワインもポルトガル産で、日本人で最初にワインを飲んだのは戦国大名・織田信長といわれています。

今回はそんなポルトガルワインの現状を知るべく、試飲会【Prova de Vinhos Portuguesas】に行ってきました。
イベントとは違い、お昼は飲食店などの業界関係者向けに試飲会が行われ、夜は一般愛好家向けに開催された本格的な試飲会。
近年国際的な評価も高まってきているポルトガルワインの魅力をこの試飲会を通してご紹介いたします!

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ワイン造りの歴史は古く、世界3大酒精強化ワインでも有名

ポルトガルは、ヨーロッパのスペインに隣接していて、西と南は大西洋に面しています。 国土は日本の約4分の1ほどの小さな国ですが、ワイン造りはほぼ全土で行われています。

ワイン造りの歴史は古く、紀元前5世紀にはフェニキア人によってブドウ栽培が始められました。 主なワイン生産地は、ヴィーニョ・ヴェルデ、ドウロ、ダン(ダオン)、マデイラの4つの地域。

17世紀にマデイラワイン、18世紀にポートワインが登場し、これらはスペインのシェリーと並んで世界3大酒精強化ワイン*と呼ばれています。
また、酒精強化でない通常のワインも、ポルトガルの固有品種を使ったものが多く、その多彩な個性を持つワインが注目されています。

* 醸造過程でアルコールを添加してアルコール度数を高めたワイン。フォーティファイド・ワインともいいます。

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「コップ」という言葉はポルトガル由来。和食にも合わせやすい赤ワイン

産地やブドウ品種の個性が表れたワインが多い

主な生産地のなかでも、当メディアで一度ご紹介したことのある「ヴィーニョ・ヴェルデ」は飲んだことがある人もいるのではないでしょうか。
https://note.com/konban_wine/n/n7b3c78cfcb11#DViJL

比較的アルコール度数が低いものが多く、手に取りやすい価格かつさわやかに飲めるのが特徴で、欧米のビーチリゾートなどで人気を博しています。

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左から、ダン(ダオン)地方、ドウロ地方、アレンテージョ地方、リスボア地方、ヴィーニョ・ヴェルデ地方のワイン

写真のヴィーニョ・ヴェルデ地方のワインは軽快な酸味だけでなく、ミネラル感もあって繊細ながらも風味をしっかり楽しめるオーガニック白ワイン。

他の地方ものは、ラズベリーやチェリーなどの果実の香りとしっかりした味わいで、タンニン(渋み)とのバランスがいい赤ワインになっています。

また、平均標高400メートル以上に位置するブドウ畑から造られるダン(ダオン)はエレガントなワインが生まれる場所として、さらに名を馳せる可能性を秘めています。

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ポルトガルの固有品種「エンクルザード」からは白ワインが造られる

主にダン(ダオン)地方で栽培されているエンクルザードは、少ない収穫量ながら優れた白ワインを造りだすことに定評があります。 

赤ワイン用のブドウ品種では、ポルトガルを代表するトゥーリガ・ナシオナルが主要品種です。通常、凝縮した果実味の赤ワインが造られますが、冷涼なこの地方では、力強さだけでなくエレガントさも兼ね備えたワインになります。

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ポルトガル系フランス人、アントニオが自身のルーツであるダン(ダオン)地方で造るナチュラルワイン

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普段は東京・恵比寿にあるワインショップ「3amours トロワザムール」で働く池永さん。接客が抜群に好印象!

多彩で良質なポルトガルワインを堪能した2時間

もともとポルトガルワインは比較的お手頃価格でおいしいことは筆者も知っていましたが、固有品種の多さや、日本とのつながりなど興味をそそられるストーリーがいくつもあったことに驚きました。

試飲会は多くのワインに触れるチャンスで、新たな発見や出合いもうれしいもの。約2時間の試飲会はあっというまに終了してしまいましたが、次にポルトガルワインを飲むのが楽しみになりました!

今まであまりポルトガルワインを飲んだことがない人でも、さわやかで軽めの白ワインからしっかりした造りの赤ワインまであるので、お好みのワインがみつかる可能性大◎
今夜のワイン選びに迷ったときは、ポルトガルワインを手に取ってみてはいかがでしょうか。

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