小説・この物語はフィクションです 第2話
4月15日 月曜日
新学期が始まって一週間が経った。小茄子川中学校2年B組には、とても平和な空気が流れているように見えた。坂本君という、小柄で丸顔の野球少年が、今日も机の下で何やらパソコンをいじっている。彼はいつもそうだ。ゲームをするとか、エロ動画を見るとか、大胆な違反をするのではなく、常にネットサーフィンをしているのだ。私の中で彼のあだ名はググ男君。略して「ググ」と(心の中で)呼んでいたら、ある日隣のクラスの酒井さんという女生徒が、「せんせ、ググって知ってる?あたしの推し