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人生

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人生について徒然なることを徒然なるままに書いています。
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2019年6月の記事一覧

決戦は何曜日?

 ドリカムの『決戦は金曜日』は言わずと知れた名曲。木曜や金曜にこの曲を聴く人も多いのではないだろうか。1992年発表のこの曲は、30年近く経つ今でも全然古びない。 この夜が だんだん 待ち遠しくなる はりつめた気持ち 後押しする この夜を どんどん 好きになってくる 強大な気持ちが 生まれてる  私の友人は木曜や金曜になると『レ・ミゼラブル』の『One Day More』を聴いて士気を高めるのだとか。この曲ではいろんな登場人物が入れ替わり立ち代わり歌っているのだが、印象的

折り返す2019年

 7月の予定がどんどん埋まってきた。そろそろお盆休みの過ごし方も考えなくちゃな、という今日この頃。はたと気づいた。 2019年も半分が終わる。  なんだかものすごくあっという間だ。短かったような気もするし、長かったような気もする。  私はずっとマンスリー・ウィークリーがセットになったHIGHTIDEというメーカーの手帳を愛用している。1年につき1冊、今数えてみたら手元には8冊手帳があった。つまり愛用歴も8年目を迎えることになる。  最初に使い始めた2012年の今日、私

付喪神を目指して

 修理に出していた靴の受け取りに行ってきた。履きやすさとデザインがとても気に入っているハイヒール。使用頻度が高いこともあり、かかとがすり減ってしまったので修理に出していたのだった。  学生の頃まで私は、「靴を修理に出す」という発想がなかった。安物ばかり買っていたせいかもしれない。ブーツもサンダルも大抵は1シーズンで履きつぶしてばかりだった。就活のときのパンプス然り。  社会人になって、少しいい靴を買うようになってから、靴を修理に出すという新しい習慣が私の人生に生まれた。い

加点方式で行こう。

 「やることリスト」をきちんとクリアしたのに、なんだかスッキリしない。そんなときってありませんか?  私はある。まさに今日。ちゃんと今日の「やることリスト」を大体終わらせたのに、なんだか不十分のような気がして落ち着かない…。 これってなんでなんだろう?  ふと考えてみたら、おそらく私は、「やる」ということに加えて、「上手くやる」ことにこだわっているのかなあと思い至った。ただ「やる」は±0点。「やらない」は先延ばしにするに連れてどんどんマイナススコア。「やる」としても、上

ネコと子ブタの文通

 私には歳の離れた姉がいる。子どものときはよくケンカしていた。小学生と高校生、中学生と大学生、高校生と社会人では、見えている世界も話の話題も噛み合わず、お互い子どもだったこともあって、なかなか分かり合えなかった。  距離がぐんと縮まったなと思うのは、私が大学に進学してから。地元を離れ一人暮らしを始めた私に、姉はよく連絡をくれた。 「ちゃんと食べてる?」 「実家の猫たちはこんな感じだよ〜。」 「バイトがんばってね。」  姉は時折私の家に遊びに来てくれた。二

根無し草

 「根無し草」という言葉を知ったのはいつだったか。  高校生の時か、はたまた、大学に入ってからか。 「かっこいいな」。  それが「根無し草」という言葉を初めて知ったときの感想。どこにも定まらず、自由に生きている。そんなイメージだった。  昔から、物語に出てくる「旅人」だとか「旅の一座」だとかに憧れを感じていた。見知らぬ土地をめぐって生きていく。そういう人たちに。  実際の自分はといえば、初めて一人だけでバスや電車に乗ったのは、高校生のときで、それも数えるほどしかなかっ

人生のパートナーを見極めるための三条件

帰宅してからずっと喉が痛い。思い当たる節はある。友人たちとお酒を飲みながら3時間以上も恋バナをしていたのだ。人を好きになる決め手は何か、だとか、今までの恋愛で一番の「事件」について、だとか、それはもう延々と。人それぞれ一家言あるのがおもしろい。 そうして帰って湯船に浸かりながら、私は大学時代、ある人に教えてもらった「人生のパートナーを見つけるための三条件」を思い出した。当時20歳そこそこだった私は、大学の図書館で、知り合いのイラン人の留学生とばったり出くわした。彼は妻子とと

生き金と死に金

 今日は久々に大きな買い物をした。金額で言えば、今までの買い物で人生トップ10に入るくらい(!)。買うかどうか若干迷ったけれど、決断するのは割と早かった。一番の理由は、一目見て「これだ!」と思ったから。  ちなみに買ったものは、着物の帯。懇意にしている着物屋さんにあった一点物の帯。ちょうどその帯を作った着物作家さんもいらしていた。作家さん本人が「やっぱり一点一点、色や柄の出方が違って出来も違うんですけど、これは本当に自信作です」とおっしゃっているだけあって、本当に見事な帯だ

贈り物

人生で初めて読んだ本はなんだろう。 思い出そうとしてみたけれど、わからなかった。 本にまつわる記憶で覚えているのは、 ・小さい頃、寝る前はいつも父にすきな本を読んでもらっていたこと。 ・小学生のとき、毎日のように学校の図書館に通っていたこと。 ・初めて自分で買った本は、青木和雄作『ハッピー・バースデー』だったこと。 ・小中高通して、月に何度か市立図書館に連れて行ってもらっていたこと。 ・両親の読書する姿を目にして育ったこと。 ・誕生日プレゼントには、いつもすきな本を買っても

雨に備えて、そっと傘を持つように。

※このnoteには地震についての記載があります。  今読むと気持ちが辛くなりそう…という方はそっと閉じてください。 *** 呼び覚まされた記憶 今日は一日寝不足だった。昨晩遅くの新潟・山形での地震のニュースを知ってから、気持ちがざわざわしてなかなか眠れなかったのだ。思い出したのは、2011年の東日本大震災のこと。今まで私が体感した中で一番大きな地震。  もうあれから8年以上が経つけれど、あの頃のことははっきりと思い出せる。立っていることもできないくらいの強い揺れ。人々の

個人の生、時代の生

「女子断髪禁止令」。こんな法律があったことをご存知だったろうか。 調べてみると、明治政府は江戸時代まで身分ごとに決められていた髪型や服装の自由を認めたという。これにより男性に続いて、髪を短くする女性が現れたのに対して、「女性が髪を短くするのはいただけない」ということで、女性が断髪するのを禁止した法律だ。 ショートヘア歴がかれこれ10年以上の私は、この法律の存在を知ってあんぐりした。すきな髪型すら法律で許されていなかった時代があったのだ。もちろん今でもTPOをわきまえる、と

高め合いたい派?落ち着きたい派?

とある飲み会の席で、「交際相手or結婚相手に何を求めるか?」という話になった。その場には、独身、パートナーがいる人、結婚したカップル両名などなど、いろんな立場の人がいた。その中に年内に式を挙げるという人がいて、自ずと話題は恋愛や結婚のことになった。そして、ある人が言った。 「一緒にいることで、お互いを高め合いたい派の人と、落ち着きや癒しを得たい派の人がいるよね」 この言葉にその場にいた一同はうなずいた。カップルでお互い同じ派の人もいれば、違う派の人もいるはず。どちらで

時には靴を履きかえて

英語にこんな表現がある。 Stand in their shoes. 直訳すると「他人の靴で立つ」。その意味するところは「相手の立場に立って考える」。靴は歩くのに欠かせないアイテムで、長時間身につける分、カラダ、ひいてはココロへの影響は多大だ。 思えば、普段の自分の生活の中でも、靴が違えば世界の見え方・感じ方が違うことを実感することは多い。 例えば。去年人生で初めて買った9cm高のピンヒール。ふらりと立ち寄ったお店で、店員さんのすすめで試着してみたのだが、履いてみ

世界は意外とやさしかった

今日は外での用事続きだった。美容院に行ったり、食材の買い出しをしたり、病院に行ったり。 美容院はいつものところのいつもの美容師さん。もう数年来のお付き合い。その時々のわたしの「こうしたい!」をいつもイメージ通りに、そしてけっこうな頻度でイメージ以上にいい感じにしてくれる。 今日も大満足な仕上がりにしてもらった私は、ご機嫌で街を歩いていた。耳にはイヤホンをし、音楽を聴きながら。すると。道端で明らかに道に迷っていそうな男性が声をかけてきた。 「すみません、XXってどこでしょ