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女性必見!江戸時代の女性の世代別化粧法~ミセス編。『容顔美艶考』解読⑤
世代別・立場別化粧バージョンの2回目。前回からもうちょっと年齢が上がり、今回はミセス編です。(ちょっと年齢層広め)
奥様の化粧
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御内室や御母公と呼ばれる方は若いときと違い、
四十過ぎればもはやお顔にツヤはなく、
しわは目につかなくても皮膚がたるんできます
ので、目や鼻・口元が年寄りくさくなります。
色ツヤは薄く潤いもなくなり、おしろいも
馴染まず、粉が吹くようになりますので、
お化粧のときは目の際へほんの少し
下紅をひくとよいでしょう。
首筋から耳の際や、お顔にもたっぷりと
中くらいの濃さのおしろいに伸ばし、
よくよく染み込ませてから
手ぬぐいを熱いお湯で堅く絞って
おしろいをぬぐい取ります。
その上に再びおしろいを毛の抜けた眉刷毛で
化粧水をたくさんつけて濡れ掃きし、
よく乾かします。
そうしますと、粉のおしろいは
鼻と目元・額へよく染み込みます。
眉刷毛につけて空掃きし、口紅はよくつけて
手ぬぐいで拭きとるとよいでしょう。
世帯女房の化粧
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世帯のある中ほどの世代の女性でしたら、
まずお顔をよく洗い、おしろいは喉から
塗りはじめて、そのあとに首筋から
耳のうしろを逆伸ばししましょう。
お顔は鼻と口元へ少し厚めにおしろいを
つけますが、口の四方は眉刷毛で
薄おしろいにして、髪の生え際はくっきり
目立たないように少しぼかします。
口紅はハッキリと筆でつけるとよいです。
しかし、黄金色にするのはよくありません。
自然の色がよいのです。
また、眉のところのおしろいを拭い取るのは
これもまたよくありません。
なんとなく青いところがあるかないかと
いう感じに見える程度がよいのです。
子持ち女房の化粧
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子どもの多い女性はいつも忙しいので
半化粧されるのがよいでしょう。
しっかり厚化粧にしたり、もしくは
一向に身なりを構わずにいたりすれば、
生まれつきどんなに美しいお方であっても
厚化粧のときが印象に残り、
見苦しいのものです。
ですから、いつでも見劣りがしないように
つねに同じ半化粧にするのがよいのです。
【たまむしのあとがき】
年が上がるにつれて、厚化粧にするのがいいみたいですね。
自分もこのミドル世代ですので、今回は訳していて痛い言葉が多くありました。
よく考えると平均寿命もぐっと短い江戸時代では、ミドル世代はもう老後手前といっても過言ではないのです。
あんまりそのへんは深く考えないほうが傷つかずよいのかもしれません。
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