花のおみやげ

ちょこっと実家に帰るときのお土産は、花が多い。すぐ近くなので、東京の銘菓を買っていくなんてこともないし、以前はお土産自体持っていかなかったのだが、最近は、季節の花を少しだけ買っていくようになった。母の日だけでなく、日常的に花をプレゼントするっていい。

母も日常的に花を買う人なので、私が買っていったものと同じ花がすでに生けてあるなんてこともある。でも、花が家に多すぎて困るなんてことはないし、飾る場所はたくさんあるから。

部屋に花があるだけで生きるパワーをもらえるので、老母にはいい贈り物だと思う。お菓子だと賞味期限があるので食べすぎてしまうし、花ならコレステロールも血圧も上がらない。甘いものを食べるのと、花を愛でるのは同じくらいリラックス効果があると思う。

それになんといっても、私自身が花を選ぶのが楽しいのだ。贈り物は相手のためのものだけど、選ぶときの喜びはこちらのもの。今の季節なら、ラナンキュラスやチューリップにスイトピー。ミモザもいいね。早春は花選びが一番楽しい季節だ。花屋さんで花を選ぶときのには、何にも変えがたいトキメキがある。

いつだったか、母がわざわざ「（自分の）お葬式の花はケチらないでね」と言っていた。死んでしまったら見られないので、生きてるうちにたくさんの花をプレゼントしようと思う。

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