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簾(すだれ)といえば夏の暑い日差しを遮る日本の夏の風物詩…というイメージを持たれる方が多いでしょうし、ホームセンターなどでも初夏になると店頭に並びます。最近は100円ショップにも売っています。

簾とは竹や葦を編んで部屋の仕切りや日よけとして吊り下げられたもので、夏に葦(あし)で作られたものは葦簀(よしず)と言われます。葦(あし)なのによしと読むのはあしが忌み言葉だからよしと発音するそうです。日本語は面白いですね。

垂らして使うものを簾垂れ(すだれ)、立てかけるものを立て簾(たてす)と呼ばれます。室内にかけるものでは御簾(みす)も簾の仲間ですね。

多くの人は簾=夏というイメージですが、茶人は簾=お茶事というイメージでしょうか。

障子の外に簾をかけることでこの景色となります。

お茶事では庭の景色を楽しむお茶事でなければ小舞窓などに簾がかけられます。
お茶事の進行に合わせて、室内の明るさを調整するアイテムとしては初めはかけられて茶室を薄暗く演出し、中立ち後は巻き上げられ茶室を明るくすることで場面転換のように雰囲気をガラッと変えるのです。

最初は薄暗い茶室が次に席入りした時は明るくなっている…中々の演出だと思いませんか。

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