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日本で唯一の皇室専用浴室。道後温泉本館又新殿を見学…

道後温泉本館にある又新殿は、明治32年に建築された日本唯一の皇室専用浴室で、120年以上の歴史の中で、初めて大規模な保存修理がされました。道後温泉本館はまだ保存修理が続いてますが、先に又新殿の見学が予約制で1月20日(木曜日)から再開されたので、先週の日曜日に見学してきました。

入り口は坂道の高い方にあるので2階にあたる所に御成門があります。

無論御成門から入ることは出来ないので隣の入り口から入ります。御成門から始まる部屋は、手前から奥へ前室、御居間(おいま)と天皇陛下だけがお使いになった玉座の間(ぎょくざのま)があります。玉座の間の横には警護の人が控える武者隠しの間もあります。経年劣化していた、ふすまや障壁画は京都に運ばれ専門の職人さん達が当時の技を使い修繕されました。ふすまには、金箔や銀箔が施され、障壁画に描かれた、道後温泉や皇室にまつわる花鳥が鮮やかに蘇り、建築当時の艶やかな色彩に蘇っています。玉座の間の4mを超える一本の框の漆は運び出せないので現地で塗り替えがされたそうですが、埃がつかないように漆職人さんは裸で作業をしたそうです。

 前室から御居間と玉座の間を見る
玉座の間

階段を降りた1階の洞の間(ほらのま)では、くすんでいた左官壁(さかんかべ)を、新しく真っ白な漆喰壁で塗り替えられました。

御湯殿は想像していた浴槽とは違い、庵治石でできた結構深いものでした。正面から見て大国主命、右は少彦名命の像が彫られています。宝珠の健歩如故(けんぽもとのごとし)という文字は小松宮殿下の御真筆を浮き彫りされています。

反対が石の階段で、階段を降りて浴槽に入られたそうですが、何かあったらいけないので洞の間で着物を着替えて着物を着たままでお風呂に入られるそうです。浴室の天井も格天井で侵入者がいても簡単に降りてこれないようになっていました。浴室の隣りには畳敷きのトイレと洗面台もありました。

御湯殿

又新殿に使われている木材は道後温泉本館と同じく栂が使われていますが、節のない綺麗な木目が贅沢に使われていました。襖には金箔以外に銀箔も使われていますが、金箔が年数を経過しても金色のままなのに対して銀箔は黒く変色してる姿を見て勉強になりました。

道後温泉本館、並びに又新殿のHP、見学の申し込みはこちらから…

玉座の間などの写真はこちらから転載させていただきました。
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