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エッセイ「今日もごきげんよう」著・松浦弥太郎 読書感想文

ここ数年、読んだ本や雑誌の読書感想文をnoteのマガジンに収めている。気がつけば、その数は40を超えており、それなりの傾向も出てきている。初期のころは、林真理子さんや松浦弥太郎さんの本を読んでいた。

林真理子さんの本は久しく手にとっていないが、週刊文春の連載エッセイはdマガジンで欠かさず読んでいる。
この間、ライフスタイル雑誌で久しぶりに松浦弥太郎さんのエッセイを読んだ。犬の話で心がふわふわする内容だった。読み終えた後、そのページの隅に、この雑誌で連載してきたものが書籍になって発売されているとの文言を見つけた。
私はそれをKindleでダウンロードした。

それがこの度の本である。
家族との思い出、旅先での出会い、絵画への想い、様々な人からの素敵な言葉などが少しずつ収められている。
読むほどに、心の背骨が整えられていく。今生きている時間に、もう少し奥行きを持たせたくなった。

こちらの感受性に変化をもたらしつつも、決して押しつけがましくない距離感が松浦弥太郎さんのエッセイにはある。
雰囲気としては、向田邦子っぽいと思ったら、彼女の書く料理のはなしが好きだというようなことが書かれていた。
生活に関することを、整えるように書く。それが読者の感受性に波及し心豊かにしていく。
身も心も程よく背筋が伸びる。そんな本である。

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