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【デジタルマーケティング】基礎指標②

前回の続きになります。

公式や定義ばかりで面白みに欠けるかもしれませんが、
何かの参考になれば幸いです。

費用対効果指標

■ROAS(Return On Advertising Spend):ロアス
広告費に対する広告経由の収益の割合
広告によって収益をどれだけ効率的に獲得できたのかを把握するための指標

ROAS(%) = 収益 ÷  広告費用 × 100 


■ROI(Return On Investment)
広告費などの投資に対する利益の割合
広告などの投資によって利益をどれだけ効率的に獲得できたのかを把握するための指標
※投資は広告だけに限らない

ROI(%)= 利益 ÷ コスト × 100


■ARPU(Average Revenue Per User):アープ
ユーザー1人当たりの平均収益金額
非課金ユーザー含む全ユーザーを分母にする

ARPU(金額)= 収益 ÷ ユーザー数


■ARPPU (Average Revenue Per Paid User):アープ
課金ユーザー1人あたりの平均収益金額
非課金ユーザーを含まず、課金ユーザーのみを分母にする

ARPPU(金額)= 収益 ÷ 課金ユーザー数


■LTV (Life Time Value):顧客生涯価値
1人の顧客が特定企業と取引を開始してから終了するまでの間にもたらす、トータルの利益のこと(Customer Liftime Valueとも)
※LTVの計測方法は、サービスの形態(買い切り・月額課金)によっても異なる

LTV = 顧客1人当たりの平均収益 ÷ 離脱率

例1)
・1回の買い物あたりの平均単価:2000円
・1か月あたりの買い物の平均回数:2回
・1か月あたりの顧客の解約率:5%
この時のLTVは、LTV = 2000円 × 2回 ÷ 0.05 = 80,000円

例2)
・月額課金制:500円
・1か月あたりの顧客の解約率:10%
この時のLTVは、LTV = 500円 ÷ 0.1 = 5,000円

LTVは、顧客が短期間(1か月~1年間)にリピートして購入するサービスにおいて有効となる指標で、家や結婚指輪など、一生に一度しか買わないような商品については不向き


LTVはCPA(顧客獲得単価)の上限を決定する際に活用できる!

例3)
・CPA:1000円で広告を打つという施策を打ってOKか?
・月額サービス:300円
・粗利率:50%
・離脱率:20%

この時のLTVは、LTV = 300円 ÷ 0.2 = 1,500円
顧客1人当たりが生涯で支払う利益は、1500円 × 0.5 = 750円

つまり、CPA1000円かけて顧客を新規獲得しても結果的には赤字になる
(1人当たり-250円)

・離脱率:20% → 10% だとしたら?

LTV = 300円 ÷ 0.1 = 3,000円
顧客1人当たりが生涯で支払う利益は、3000円 × 0.5 = 1,500円

つまり、CPA1000円かけても、最終的に顧客1人当たり500円の利益が出る


既存の顧客を維持するためのLTV活用方法

米国大手コンサルティング会社 Bain&Company のフレデリック・F・ライクヘルド氏が見出した法則

・1対5の法則
新規顧客を獲得するためには、既存顧客を維持するコストの5倍のコストがかかるという法則

・5対25の法則
顧客の離脱率を5%改善するだけで、最低でも25%利益が増えるという法則

LTVは、「時間」と「利益」の二軸で定量化された指標のため、顧客の維持率の向上がどの程度なのかを計測、判断するために非常な有効

一般的にLTVはサービスに対するロイヤリティ(愛着)が高いユーザーほど高くなるため、LTVの向上にはロイヤリティを高める必要がある

例)離脱率を何%以上にすれば施策前よりも利益が高くなるか?
・原価0円のWebサービス
・月あたりの単価:1,000円
・離脱率:10%
・継続施策として顧客一人当たり2,000円コストをかける

 LTV = 1000円 ÷ 0.1 = 10,000円

 一人当たり2000円のコストを考慮すると、
 (LTV)
 1000円 ÷ x = 10,000円 + 2,000円
 x = 1,000円 ÷ 12,000円
  = 0.08

**改善後の離脱率が8%以下になれば施策にかけるコストを回収できる**



というような感じで、LTVって結構活用できそうですよね。
今後ももっと上手く活用していきたいと思います!

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