板前さんに弟子入りしたつもりで
最近よく観ている板前YouTuberさんの話。
板前さんに弟子入りしたつもりで
料理の腕を上げたくて、色々やってみて、今の私にしっくりきてるのがYouTubeの料理チャンネルから学ぶというものです。
あれこれ観るのではなくて、私は「この方」と決めた人がいて、その人のYouTubeのレシピ動画を観ては、片っ端から作るということをやってます。
今は和食を頑張りたいので、私の和食の先生はこちら「料理人設楽の料理道場」
3ヶ月前くらいから「料理人設楽の料理道場」を何度も見返しながら、夜な夜な料理を作ってます。
料理教室のようなレシピ動画
「料理人設楽の料理道場」(以下、師匠)は、単なるレシピ動画ではなく、和食の知識や、プロの技について、お話されながら料理を作るスタイル。
いつも料理教室に参加しているような気持ちで観ています。
「茹でるときは、鍋の底からぽこぽこ沸き上がる " 気泡 " に食材を当てましょう!食材は気泡に当たっている時に火が通って柔らかくなるんです。」
… なるほど、火加減はこのくらい。
「汁物を作るとき、ちょっと醤油を入れると水っぽさが無くなりますよ。」
… ちょい足し醤油で味を整えてたけど、こういう役割があったのね。
「醤油:みりん:酒=1:1:1。これは三同割といって、万能な黄金比です。」
… ほうほう、これ三同割って言うんだ。
三同割とか、酢の物の黄金比の三杯酢とか。
今までなんとなくやっていたことを、しっかり言語化して教えてもらえるので、気付きが沢山。
こういう知識が蓄積されると、チャチャッと美味しいものが作れる人になれるかなと思ったりもする。
そして、今まで間違ってやっていたことは正しい知識をインプットします。
インプットした知識は、他の料理を作る時にも役立つので、レシピをこなせばこなすほど、料理の腕が底上げされている感があります。
月1おでんが食べたい冬。
ある日おでんのレシピ動画を観ていたら、出汁の作り方のところで
「もしご家庭にあればこれも入れてください!すごく良いお出汁が出ますから〜」
… と、おもむろにエビの頭を出す師匠🦐
いやいや師匠。あ、エビの頭ね、はいはい。あるある〜って冷蔵庫から出てこないですよ…🦐
と思って、その時は流したけど、昨日スーパーでエビの頭を探している自分がいました。
どんないい出汁が出るのか気になるもん。
お刺身の横とかにディスプレイしてあるやつでいいらしい。
料理への意識もちょっと上がっています。
キッチリ計る
「この食材の重さが〇〇〇〇グラムなので、今回調味料は〇パーセントです。では、計りましょう!計れば間違いないですからね。」
… 電卓をたたきながら、お菓子作りをするようにキッチリ調味料を計る師匠。
師匠は醤油とかみりんとか、調味料の重さを数グラム単位で正確に計ります。
最初は、いやいや面倒くさい、しかも8%とかキリ悪い数字を言われましても、と思っていました。
でも、キッチリ計るとすんごい美味しくできるし、絶対に失敗しない。当たり前だけど。
大雑把な性格で今までざっくり計っていたことをちょっと反省。失敗する原因もほぼこれでした。
私はまだまだなので、初心に返って、電卓をたたきながら料理を作ってます。
そして、もちろん揚げ物も計る。
師匠が動画で使っていた300℃まで計れる温度計を買いました。
これをぷすっと、揚げている最中の食材に指すだけで温度が分かるので、揚げ物がベストタイミングで引き上げられて、すごくいい。
いつもちょっと揚げ過ぎていたけど、失敗しなくなりました。
プロは音で分かる、と師匠も言ってましたが、音が分かるようになるまで、計り続けようと思ってます。
こちらの唐揚げレシピ美味しいです。
手間を増やした分メリットが得られるか
毎日仕事から帰ってきてからの料理なので、そんなに時間は取れなくて、手間をかけるなら、工程を増やした分だけ、きっちり美味しくなった実感がなければやろうとは思えないのが本音。
「最低でもこの工程はやってください」とか「ここは気にならない方は省略でOK」「これはレンチンOK」というように、プロなのでプロの技を教えます、正しいやり方はこう!ということではなくて、家庭料理に落とし込めるように選択肢を提示してくれるところがありがたい。
にんにくチューブじゃなくて、にんにくすり下ろすのか…と思ったけど、工程をひと手間加えるだけで、格段に美味しくなるんですよね。
なぜここで水にさらすのかとか、この工程にどんな効果があるのかとか、一つ一つの工程の意味が分かってくると、手間のかけ方が上手になってきている気がします。
和・洋・中…それぞれプロから学ぶ
ついつい、師匠について語るパートが長くなってしまいました。
こんな感じでYouTubeから料理を覚えるというところに辿り着く前は、ミールキットを使ってみたり、料理本を色々と買ったり、料理熱はあったけど迷走していました。
私は下知識が不足していて体系的に学びたかったので、和食、洋食、中華…色々ある料理のジャンルからまずは何をするか絞って、そのプロから学ぶというやり方なのですが、これは中々良いと感じています。
例えば、私は韓国料理が好きで、キムチチゲをたまに作ります。
韓国料理で豚肉を使ったスープの代表とも言えるキムチチゲは、(諸説あるけど)豚肉を水から茹でてそのままスープに仕上げていきます。
一方で、和食の豚肉を使ったスープ代表の豚汁は、(師匠のレシピだと)水から茹でるのは野菜で、豚肉を入れるのは最後。
和食は野菜をお湯になる前の水から茹でることが多いそうです。
このように、和食なら和食、韓国料理なら韓国料理、ルールがあるので、同じようなスープでも、色んなジャンルのものをランダムに覚えていくと混乱します。
和食であれば色んなみそ汁とか、鍋とか、和食の汁物系を一旦やってみてから、他ジャンルの汁物にいったほうが、私はすっと入ってきました。
和食縛りで、しかも同じ人のレシピを集中的にやっていると、これはあのパターンと同じだな、と思うことが度々あって、効率良く覚えられている気がします。
時短と美味しさを両立させる
家庭料理は、時短と美味しさが両立するようベストを尽くさねばならないという一面を持っています。
手間暇かければかけるほど美味しいのは分かっている。食材選びからこだわって、ゆっくり丁寧に作ったものは美味しい。
料理にそこまでの時間をかけられない日もあるけど、毎日コンスタントに食卓へ美味しい料理を並べたいとなると、基本的なことを覚えることは、時間がかかるし遠回りなのようで、実は近道なのではないかと思います。
どこを削ってどこが決め手になるのかが分かると、今はどこに手間をかけて、どこを諦めるべきかが分かるので、そこを自分で考えられることは、究極の時短なのではないかと感じました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。