『奄美の文化』〜奄美のシマ唄①〜
こんにちは【黒糖焼酎飲もうでぃ!】前田“まえぴょん”秀樹です。
前回は 黒糖焼酎に合うおつまみの第三弾をお伝えしました。
今回は 『奄美の文化』の第二弾、奄美のシマ唄についてお伝えします。
『シマ』
日本の古語や琉球地方の言葉では「シマ」という語には「島(island)」の他に「村落(village)」や「縄張り(territory)」の意味がありました。
縄張りの意味の『シマ』はヤクザ映画などでよく聞くことができますね。
そして奄美では「シマ」という言葉は自らの郷里、帰属地(村落)を指します。
地形的な特性から、各村落ごとに異なる多様な文化を持っていた奄美では、帰属意識の高いシマ社会を形成しており、シマごとに方言や決まり事や習俗が微妙に異なり、シマ社会で伝えられてきた言葉を「シマグチ」とも言います。
シマウタ
「シマウタ」と聞いてどんな文字を思い浮かべますか?
おそらく『島歌』『島唄』という文字を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
では『島歌』『島唄』とはどんな音楽のイメージがありますか?
THE BOOMの『島唄』や沖縄民謡・オキナワンPOPSを思い浮かべる方が大半だと思います。(私の過去の経験だとそうでした)
奄美では、先に記したように 帰属する地域のことを「シマ」ということから、それ俺の地域に伝わる歌を『シマウタ』と読んでいました。
つまり『シマウタ』とは「島の歌」ではなく「地域の歌」で、人々の生活の中に密着した歌なのです。
実際ご高齢者の中には自分たちが住む以外の集落の歌は「シマウタ」とは呼ばないという報告もあるそうです。
奄美の島唄
これらの地域歌を『島唄』と総称したのは奄美群島が最初で、前出の一般的なイメージとの違いがわかるよう「島」をカタカナ表記にする場合もあるようです。
歌の内容は、集落毎の生活に密接に根ざす労働歌や子守唄。古くからの言い伝えを唄ったもの。嫁入りなどに関する祝い歌。人や船や死者を送る送り歌や死者を送った人を慰める悔やみ歌。祭り歌や踊り歌、そして正月歌。また物語を朗々と歌う流れ(ながね)歌など島の人々の生活と共にあるものです。
これらは近年までは およそ口伝によって伝えてきたものがほとんどでした。
またこれらの伝統的な曲のほか、「ワイド節」「織り美らしゃ」や「与論小唄(十九の春)」「永良部百合の花」「島育ち」など、近年新たに作られ普及した歌もあり、「(奄美)新民謡」と呼ばれ『シマ唄』の一種として奄美群島各地で広くしたしまれています。
曲の特徴
一般的な民謡などでは「逃げ声」であり「禁じ手」として避けられる「裏声」を多用し、グィン(吟)という裏声を瞬間的に含めるこぶしの一種を用いる独特の歌唱法で、音域が非常に広いもの特徴の一つです。
三線(さんしん)やチヂンという太鼓の伴奏で歌われることが多く、島唄を歌う歌手のことを唄者(ウタシャ)といいます。
全国的に有名な 元ちとせさんや中孝介さんも唄者のひとりです。
また島の小学校〜高校にはシマ歌を受け継いでいくクラブ活動も多くあり、毎年唄者のコンテストも開かれています。
いかがでしたか?
奄美に旅行に行くと、島唄を生で聴けるお店がたくさんあります。自然を体感するにもいいですが、奄美の文化という面で島唄に触れてみるのオススメです。
島唄についてはまだまだ語り切らないので、今回は一旦ここまでにして、また〜奄美のシマ唄②〜としてお伝えしようと思います。
では次回もお楽しみに!
初心者から長年の黒糖焼酎好きまで、黒糖焼酎飲ファンが集う【奄美しまさけ ふぁん倶楽部】の第一期会員も募集中です!よろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?