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筑波大学附属小学校公開授業   国語科『言葉による見方考え方』

「桂先生の授業からの学び」

①アイスブレイク
→古今東西山手線ゲーム、人物像を表す言葉

②選択→立場を決める思考
→which型発問による参加を保障

③みんなが同じペース
→選んだことから立ちましょう

④仮定の発問
→もしも2場面がなかったら?

⑤テンポ感にメリハリ
→子どもの考える時間の保障

⑥最後の『行こっか。』は誰の言葉か?
→作品としては律であってほしい、でも周也の可能性もある。うなずき返したんだの読みの解釈。

⑦構造化された板書
→視点の転換との対応を示す矢印

⑧視点系統
→ 視点系統を再検討(1年ずっとずっと大好きだよ、5年カレーライスにおける一人称視点の指導)

⑨作品の心を自然と思考する
→コンプレックスさえも、長所にみえることもある(自己意識と他者からの見方の相違)

⑩自分事でとらえる
→律か周也のどちらが好きか?だってさ〜。



「白坂先生からの学び」

①フォローの心
→言語化できなかった子どもへ、〜さんの言いたかったこと言える子?というつなぐ発問

②動作化
→動作化することによる、言語活動もあり

③空白(行間)を読む
→うーんと考えたって、心の中では何を考えたんだろうか?

④どの言葉からそう思ったの?
→言葉をもとにした論理的思考

⑤つなぐ発問
→〜さんの言葉、自分の言葉で言い換えれる?

⑥拡散→収束のコーディネート力
→勇気、かしこさ、リーダーシップ、、、どのスイミーを読みたいか?を『ぼくが目になろう』の読み方、動作化へ

⑦子どもの主体性ベイス
→自分はどんなスイミーを読みたいか?だって〜書いているから。

⑧変容を対比でみる
→初めのスイミーは、『ぼくが目になろう』って言えた?




「国語シンポジウムからの学び」

①言葉による見方・考え方の定義
→言葉で表現されたモノ、コト、多面的多角的に捉え、を意味づけること。

②働かせるの解釈
→育てる教えるではなく、仕掛ける気づかせる

③多面的・多角的に捉えるは国語にもあった
→視点の転換、赤い魚から見て、スイミーからみて、読み手から見てどう読むか?


④全体から部分への論理的思考
→俯瞰的な読みを持つフレームリーディングの必要性


⑤子どもに委ねすぎず、先生は押し付けすぎず
→どんなスイミーを読みたいか?を待つ

⑥言語活動の手段の多様性
→子どもの動作化を通した言語活動(活動あって学びなしになってはならない)

⑦発問は教師の発問から、子どもの発問へ変えていく
→どんなスイミーを読みたいか?ではなく、勇気のあるスイミーを読むならどのセリフを読みたいか?ぼくが目になろうって、みんなどう読むの?

⑧知識及び技能は必須
→資質能力ベイスだとしても、思考判断表現は、知識技能がないとステージアップできない

⑨T K Fモデル
→つくる、かたる、ふりかえるのサイクル

⑩チーム作文
→子どもをつなぐ遊びの大切さ、テーマを与えた4人班でそれぞれが作った文をつないで、一つの文章をつくるゲーム。


1日目お疲れ様でした。


簡単に私の感想をまとめます。

白坂先生の提案授業、残念だったのは4.5場面だけで展開されてしまい、スイミーの背景へのアプローチ、勇気の出所への解釈、伊勢海老やイソギンチャクとの出会いに対する、読みが子どもから出なかったことです。

青木先生のおっしゃる、フレームリーディングについて捉え直し、あくまでも俯瞰的に読む中での、論理的思考が働く授業展開にしてほしいと思います。

子どもに任せるところ、委ねるところと、先生の教えるところ、狙いを持たせるところのバランス感覚は大切です。

子どもの思考ベイスの授業にしたいのであれば、それ相応の仕掛けが必要です。

算数では、山本先生が仕掛けと仕込みについて提案されていますね。きめる学びの授業づくりの際にかなり議論されました。国語においても一定の仕掛けと仕込みを入れて行ってほしいと思います。

子どもの思考が、焦点化できるように仕掛けることで、『ぼくが目になろう』の解釈を共有できるような授業展開を目指してほしいと思いました。

桂先生の授業は、『どっちが好きか?』という発問では、個人の思いが入り込みすぎてしまい、議論がブレてしまうように思いました。自分だったら、律になりきって、もしくは周也になりきってという立場を提示して、それぞれの視点によってズレる解釈を話題に挙げるような展開をしたいと思いました。

一人称視点の系統は再度見直しておこうも思います。特に光村は三人称限定視点の教材が多いので、視点の転換とクライマックス場面しか扱ってこないような指導では、6年生の帰り道では通用しないように思いました。具体的には、5年生に読み物としておりる、カレーライスにおいて、一人称視点をどのように扱うのか?改めて提案し直す必要があるように思いました。

シンポジウムで1番、おもしろかったのは香月先生のお話にあった『子どもの発問』という言葉です。

どうして?なんで?っていう問題意識と捉えていたものを、発問という捉え直しをしていく。

まさに、資質能力ベイスの授業づくりには欠かせない発想だと思いました。

子どもの主体性を保障する上で、明日からわたしも発問の捉え方を見直していこうと思いました。

そして、白石先生の10の観点にも少しずつ変化がありました。改めて時代が変わるんだというのとを実感しました。



また先生方のご意見、ご感想を共有したいと思います。


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