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谷中で、七福神めぐりとハシゴ酒。

2022年5月下旬に、ずーっと気になっていた谷中(東京都台東区)に遊びに行ってきました。いや、もう、控えめに言って最高!酒飲みのワクワクが止まらない!今回は、そんな谷中ハシゴ酒の様子をお伝えします。

谷中との出会いは「酒とつまみと男と女」

2014年にBSテレ東で「酒とつまみと男と女」という番組が放送されていたのですが、これが酒を飲みながら観るには最高の番組で、毎週楽しみにしていました。その番組で谷中界隈をめぐる回があったんです。商店街のお肉屋さんでメンチカツを買い、それをつまみに酒屋の角打ちで飲む。粋な蕎麦屋で飲む。出演者の幸せそうな表情から「いつか、ここで昼飲みしてみたい」と思っていました。
(以下のリンクで番組で訪れた場所とか、お店が紹介されています)

そんなある日、諸用で東京に行くことになって「これはチャンス!」と、 東京に住んでいる酒好きの弟を誘って、昼から谷中に飲みに行ってきました。

当日は11:50に日暮里駅に到着。駅でまち歩きマップをゲットし、「谷中ぎんざ」へ向かいます。

事前にWEBで調べたところ、「七福神めぐり」ができるもの谷中の魅力のひとつとのこと。私は16年勤めた会社を退職し、今年からフリーランスになったばかり。「これは、商売繁盛をお祈りしなければ」ということで、七福神をめぐりながら飲むプランに決定しました。

道中、老舗の焼菓子屋さんで、
唐辛子味とえび味を購入。
そのまま道なりに歩いていると、2〜3分で「谷中ぎんざ」の入り口が見えてきました。

天気も良く、お昼時ということもあって、多くの人で賑わっていました。入り口付近の軒先では、ビール片手におじさま方がなんとも幸せそう。「あぁ、早くビールが飲みたい!」喉の乾きは、最高潮を迎えます。

商店街でお惣菜屋さん発見。
早速、メンチカツを購入。

メンチカツは名物のようで、商店街で見かけただけでも3軒で売っていました。それぞれ味に特徴があるようでしたので、どの店で買うかは一度商店街をまわってから決めるのがおすすめです。

コップなみなみの日本酒を青空の下で!

さて、ようやく最初の目的地「越後屋本店」さんに到着。こちらの酒屋さんは番組にも登場した、今回の旅で一番行ってみたかったお店。注文したお酒を軒先で飲むことができます。

店内にもカウンターがあり、
そこでも飲める。
ビールで乾杯し、旅の狼煙をあげる。
ビールケースを裏返したテーブルは、
ドリンクフォルダー付きで安定感抜群。
あぁ、うめぇ〜。
キンキンに冷えてやがる。
メンチと合わないはずがない。
日本酒は、充実のラインアップ。
この量で550円は安い! 
このときの日本酒の価格帯は
500〜650円でした。
香りのいいヤツで
おすすめしてもらったのが、
稲里 純米吟醸「星」(茨木県)。
上品でおいしかった。
ここで、せんべいが登場。
日本酒と合わないわけがない。
米と米なんで。

「はっ! いかん。このままのペースで飲んでいたら、ここで出来上ってしまう」。 あまりの居心地の良さに「大将、日本酒おかわり!」と言いたい気持ちをグッと抑えて、次の目的地「寿老人」を目指します。

商売繁盛ともうひとつ、大事なのが健康です。フリーランスは代わりがいませんから、いままで以上に健康には気をつけておきたい。「健康で、いつまでもおいしいお酒が飲めますように!」と、しっかりお願いしておきたい。

佐賀の地酒とさつま揚げ

店を後に、てくてく歩いていると「揚げたてのさつまあげ」という看板を発見。弟が食べたいというので、早々にピットイン。(七福神は、まだひとつもめぐっていないw)

そしたら、偶然にも九州各県の品々を揃えた店でした。「いや、福岡から谷中に来て、わざわざ九州名物を食べんでもよかろうもん」と思いながらも、谷中で九州の魅力を発信してくれていることが嬉しかった。店内では、いろいろな食料品を販売しているほか、イートインスペースもありました。

九州のアンテナショップ兼カフェ
「九州堂」さん。

ここで注文したのは、佐賀の地酒セット。全6種類のうち3種類がチョイスできるシステムだったので、2セット注文して全種類制覇しました。

私の推しは「光栄菊」です。
九州の甘めの醤油と生姜を添えて。

揚げたてのさつま揚げって、なんでこんなにおいしいんだろう。フワフワでプリッとしていて、程よく甘い。佐賀の酒にもよく合います。

後のことを考えて、ここでは1品だけにして店を出ました。40代になってから食べる量が減ってしまって…。いろいろ食べたいから、考えながら食べないとね。

それから、しばらく歩いて寿老人が祀ってある長安寺に到着。しかし、コロナウイルス感染対策で、境内には入れなくなっていました。仕方がないので門前で健康を願って次に進みます。

滋賀県の「喜楽長」と絶品蕎麦

次の目的地は番組で紹介されていた蕎麦屋「川むら」さん。

黒で統一された、素敵な店構え。
冷蔵庫には、全国各地の銘酒が並ぶ。

おぉ、我らが「田中六五」の姿も。福岡県糸島市の酒で、山田錦を使った旨味豊かな純米酒。見かけたら、必ずと言っていいほど注文するお気に入りの酒ですが、今日はいつも飲めない日本酒を飲みたい。

女将さんにおすすめを聞いたところ、「『喜楽長』がおいしいよ。蔵のタンクから直詰めしたものを買い付けているから」と教えてくれました。むむ、山田錦を50%精米した滋賀県の純米大吟醸生原酒やと。これで決まりや!

「喜楽長」と「天ざる蕎麦」を注文。

蕎麦の風味がとにかくいい。のど越しもよく、塩でもうまい!喜楽長は山田錦らしいボリュームのある味わいで、蕎麦と酒の無限ループ。
あぁ、しあわせ。

お土産の日本酒をゲット

いやー、うまかった。お腹も満たされたので、これから七福神めぐりを頑張ろうと、店を出た矢先に「飛騨高山麦酒」の文字が目に飛び込んできた。のぼりの先を見ると、いい感じの酒屋さんがあるではないか。これは、寄らずにはいられないということで店内へ。(七福神、めぐれないw)

こだわりのお酒がズラリと並ぶ
「山内屋」さん。
九州の酒販店ではあまり見ない
関東や関西のお酒があって、
楽しくてもうしばらくいたかった。

そこで、お土産に購入した日本酒がこちらの2本。

花巴(はなともえ)速醸純米 無濾過生原酒
(奈良県/美吉野醸造)

花巴は、マスカットやリンゴのような華やかな香り。口に含むとジューシーな甘さがふわっと広がる。そのあとすぐに爽やかな酸が追いかけてきてスーッと引いていく。精米歩合70%、アルコール分16度なので、ずっしりとした味わいなんだけど、後口はとてもスッキリ。めっちゃうまい!個人的にとっても好みの1本です。

SAKAEMASU(榮万寿)55 無濾過生原酒
(群馬県/清水屋酒造) 

SAKAEMASU(榮万寿)は、米の香りが豊か。リンゴのような果実香もある。飲み口は、上品な甘さとなめらかな酸で爽やかな印象。序盤から中盤かけて甘さがふわっと広がってくる。苦味は程よく飲みやすい。後口は甘さよりもわずかに酸の印象が強く、それが旨味を伴いながらスムースな味わいを生み出している。凛としたとってもおいしいお酒。「栄えます」っていうネーミングも、縁起良くて素晴らしいですね。

飛騨高山麦酒で喉を潤し、
次の目的地、布袋様へ。

このあと布袋様、恵比寿様をまわりましたが、ともに境内には入れず。門前で商売繁盛を願ってきました。

「これは、他の神様にもきっとお会いできないだろう」という、かなりの確度の仮説から七福神めぐりを早々にあきらめ、飲むことに集中することにしました。(暑くなってきたしw)

希少酒も飲めるモダンな立ち飲み処

ということで、次の目的地「CRAFT SAKE STAND やなか純米や」さんへ。日本全国から集めたお酒と、厳選した国産食材に麹や発酵食品を取り入れた和食が、立飲みスタイルで楽しめるこちらのお店。店内はガラス張りで、明るくスタイリッシュ。1人客でも居心地よさそうな雰囲気でした。

店内には大きな杉玉が!
食券を買って窓口で注文するシステム。
新政が各種揃っていたので
2種注文しました。

そのほか、つまみを2、3品注文したのですが、だいぶ酔っ払ってきて写真を取り忘れてしまいました。

迷ったら原点に帰れ! シメは再び、越後屋本店

予定していた店はコンプリート。しかし、「もう少し飲めるな」ということで、最後は再び越後屋本店さんでシメることに。

道中、お肉屋さんを発見。
看板のフォントいい味出してるなぁ。

むむ、「東京うまいもの大賞5位」とな。メンチカツはすでに1枚食べているけど、ここのも食べてみたい。

2枚目は次男がごちそうしてくれた。

「肉のサトー」さんのメンチは、スパイスが効いていて、奥行きのある味わい。甘みもあってめっちゃおいしかった!

夕方になると越後屋本店さんも大賑わいで、外のテーブルがいっぱい。店内のカウンターに案内されました。
この頃になると、だいぶ酒がまわってきて、メニューの写真しか撮ってませんでした。ここでメンチカツを食べながら、日本酒を1杯飲んで帰りました。

「夕焼けだんだん」からの1枚。
西陽が商店街を照らす。

谷中は、昭和の面影を残す町並みと神社仏閣めぐりが融合したとっても心地よい町でした。「昼からハシゴ酒したい」「まち歩きも楽しみたい」という方には、自信を持っておすすめします。

↑こちらのサイトで、お店の紹介がされているほか、まち歩きマップのPDFがダウンロードできます。

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