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結婚記念の反省文

昨年、結婚しました。
相手はまさかの、12歳のときに出会い、中学時代に人生で初めてお付き合いをした同級生です。
(東京・奈良の2拠点生活は、はじめから移住へのプロセスのつもりだったので卒業しました。今は奈良をベースに、各地でお仕事をさせていただくスタイルへと移行しています)

正直に言って、いろいろな人生経験を積んで“ステップアップ”しているつもりだった私は、昔の恋人との復縁は一切考えていませんでした。彼が何度か復縁したい雰囲気を醸し出してくれても、それを受けとらず……。
30代になると「できること」がどんどん増えていって、新しい扉を開けるのが楽しくなり、「その新しい扉からのみ、自分の新しい可能性に触れられるのだ」と信じていたところもありました。

でも、ある恋愛の末に「相手探しでいくつかの譲れない条件を考えていたけど、まず私のことを大事に思ってくれる人でないと、だめじゃん!」という至極まっとうな考え(笑)にたどりついたその日、思いがけず連絡がきて再会したのが夫でした。
そこで中学時代のニキビ顔もブルマ姿も(!)知っている初めての恋人と一緒にいることのラクさと心地よさと有り難さに、「あれ?」となったのです。

それまでは、自分で車を運転して「次はあっち」「あそこを右折!」と突き進んできたような人生でした。20代前半からフリーランスで、戦場の地図を広げて次にどちらへ進むかはよく考えていましたから。そう、武将のように。
しかし、彼との再会で「巡り合わせや相手の気持ちを『受けとる』人生も、いいな」と思えたのです。

私の反省とは、“ステップアップ”しているつもりの“ステップアッパー・ハイ”になっていて、進んでいないように見える物事や古くからの近しい相手を裁いていたところがあったこと。ほんとうに求めているものではないものを「これさえあれば」と変に高望みしていたこと。もう、書いていて胸が痛い(苦笑)。

私の場合、どうしてあんなに上昇志向で鼻息荒めだったのかと言えば、我が強く「何者かになりたい」「そのためには、今の自分のままじゃだめ」「この先はこういうパートナーが要る」「高め合える人はきっとこういう人」などと決めつけていたのでしょう。
一言で言うと「進みたかった」。でも「満たされていないから、進まねば」と思いこんでいた部分もあったのです。別の形で自分の新しい可能性に触れられる方法を知らずに。上昇志向がいけないというのではなくて、そのガソリンでは行けないエリアが、実は私を満たすものだったのです。

もう、大失恋をして日本海の海辺で号泣していたいつかの自分(笑)の肩を抱いて、こう言ってやりたいです。
素直になって周囲を見て、受けとるだけだよ!!!」と。

「受けとるものなんてない」と思う方がいるかもしれません。でも、素直になってみたら、周囲が変わることってあると思います。「自分を変える」ってやつですね。

こう思えるようになったのは、以下のことも影響しています。それぞれ簡単に書くとこんなかんじです。
① 奈良で共同代表をしている編集ユニット「TreeTree」の相方・赤司研介くんが大変な愛妻家で、彼から夫婦のストーリーを聞いていたこと。パートナー愛を語る男子の話は、シングル女子にめっちゃ効く!
② 私は家庭不和の影響で結婚にネガティブなイメージばかり持っていたので、「すてきだな」と思う夫婦やペアに積極的に会い、イメージをふくらませ、パートナーシップについて自分なりに学んだこと。
③ 恋愛・婚活市場で自分がどう見えているのか、客観的に知ること。例えば、男目線で「SNSでリア充な様子=男不要・隙ナシ」と思われている女子は、けっこういるそう。私は、都内のバーで親しいマスターから「黙っていると人を緊張させる」と言われ、考えさせられたことがありました。

私は、ここで偉そうに何かを説きたいわけでも、恋愛系エッセイストなどになりたいわけでもなく、ただ「私の失敗を活用してくれ……」と切実に思っているだけです。
なぜって、前回のnoteにも書いたように、しんどくなることがあるかもしれないので。びびらせたいわけではないんですけど。。。

私の友人(これを読んでくれているのはほぼ友人なので)のみなさまならば、きっと私より上手に戦略を立てて、かわいく・サラリと乗り越えられるでしょう。ちょっとでもご活用いただければ、あの海辺での私の涙がうかばれます(笑)。

「ここもっと詳しく!」というご要望があれば、今度書いてみたいと思います。