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バイリンガル環境とその現実

週一回の日本語補習校で、息子は波に乗っていた。

何しろ小学校四年生まで、日本で義務教育をうけていたのだから、日本語となると

俺に任せろの独壇場だ。

スラスラと読み、話し、書けるわけだ。

∠( ˙-˙ )/

「すごいわねー。日本語上手だわ〜。」
などと、珍獣ハンターの皆さんにお褒め頂くので、

珍獣は「です。」「ます。」の敬語使いかってできるんやぞとハンターの皆さんに見せつけ、
時々愛用の関西弁を覗かせた。

関西出身のハンターの皆さんは、関西弁を封印されていた。
そのためこの関西弁は、
「いや〜懐かしいわ〜。」とこれまた喜ばれた。

「せやねん。」

さて、補習校に通う子供たちはドイツ生まれ、もしくは幼少の頃から海外生活だ。

日独バイリンガル環境が整っている中で育つなんて、うらやましいと思うかもしれない。

私はそう思っていた。

実はこのバイリンガルは簡単ではなかった。

両親共に日本人の家庭においては、家で日本語を使用しているため、話し言葉に不自由はない。

しかし音読となると、難しくなる。
何歳でドイツに来たのかにもよるが、平仮名でさえたどたどしい。
そこに漢字が混ざるので、断念の域に達してしまう子が多い。

日独家庭になると尚更だった。家での会話がドイツ語となるため、日本語を話すことも難しい。
しかしお母さんは、子供と会話をする時に日本語で話しかける。
そのため日本語を聞けるが、返事はドイツ語となる。

兄弟間の会話もドイツ語だ。

子供たちが口喧嘩を始めると、
早口でワーワー(ꐦಠہಠ)٩(`ω´٩ꐦ)しゃべるので、
お母さんは何を争っているのか分からないことがあるらしい。

この日独家庭は、あくまでお母さんが日本人限定だ。
お父さんが日本人では、子供が日本語を使うことはほぼ無理だ。やはりお母さんが子育ての大半を担っているからだ。

ウエンツ瑛士くんの所はお母さんが日本人で、ウエンツ君は日本育ち。お母さんがアメリカ人なら、もう少し英語を習得していただろうに。
大人になって一念発起。
イギリスで語学から学ぶ訳は、そういう事だ。

バイリンガルは容易くはない。

日々の努力の賜物!!

の現実を見た。



( 珍獣ハンターの話は こちら から )

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