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「光る君へ」に見る 親の愛が欲しい子どもの強く深い思い

お母さんが我慢を手放し
自分ファーストで幸せな親子関係へ
心理カウンセラーの静咲(しずさき)宏美です。


毎日暑いですね。
いかがおすごしですか?

さて、


先週日曜日(8/4)の大河ドラマ「光る君へ」ご覧になりましたか?


私は後半部分のあるシーンで
子どもの母親への愛情欲求の強さ、深さを
生々しく感じました。


そのシーンとは


まひろ(紫式部)は最近始めた物語を書くことに夢中。
たびたび、娘の賢子から

「お母さん、遊ぼう」
「お母さん、おはじきしよう」


とせがまれますが


「今忙しいからあとでね」

と、つれない返事をして
遊んであげようとしません。


幼い賢子は、おもしろくありません。

不満が心の中にたまった賢子は
お母さんであるまひろが
書き終えて、明かりを消した後


自分から母を奪っている
物語の紙に火をつけてしまいます。


火はあっという間に広がり
ボヤ騒ぎになりましたが、
すぐ消し止めたため大事には至らずに済みました


しかし、賢子はそのあと、まひろから厳しく叱られます。


「思い通りにならなければ、火をつけてもいいというの?」

「悪かった、と謝りなさい」


不満が心に渦巻いていた賢子は
最初は謝りませんでしたが
母の怖さに結局は謝まりました。


私はこのシーンを見ていて
すごく複雑な気持ちになりました。

まひろが言った

「思い通りにならなければ、火をつけてもいいというの?」
という言葉はもっともです。


でも、私がそこで感じたのは


まひろも、謝らなければいけないのでは?


ということでした。


賢子がやったことは確かに悪かった


でも

「遊んで」を何度も大人の都合で断られ


子どもの願いをないがしろにした
母親が、少しも責めらず子どもだけを叱るのは
おかしいのではないかと思うのです。


忙しい、というまひろは
一度も賢子と目も合わせず


もう少ししたらキリがつくから
そしたら遊ぼうね

とか

明日なら遊べるよ、とか

子どもに寄り添ったり
向き合ってあげることは
していませんでした。


子どもは、ただ遊んで欲しいのではなく
母親の愛が欲しいのです。


少しでも自分の方を向いて
笑顔を向けてほしいのです。


それでもう満足なのです。


大人になった自分も良く感じるのですが
大人になると
子どものいうことだし・・と
真剣に受け止めなくなる時があります


でも、子どもの遊んで欲しいは
深く強い愛情欲求で
母親も忙しそうだし、ということは十分わかったうえで


我慢したあげくに勇気を出して
言っている、ということを
忘れてはいけないと思うのです。


子どもだったことのことを忘れてしまい
大人になったんだから自由にしていい


子どもは我慢するもの
母親はいろいろと忙しい
それもあなたのためにやってるものも多いのよ


私も、そんな風に思ってしまい
「忙しいからあとで」

何度言ったかわかりません。


しかし、このようなドラマを目にすると


大人になって傲慢になってた自分
子どもの頃、愛してほしかった時の自分の気持ち


その両方を思い出してせつなくなります。


そして、火をつけた賢子が悪い子なのではなく
母親の愛が本当に足りなくて(父も亡くなっていることもあるのか)
ぎりぎりのところで求めた愛が受け入れられなかった悔しさ・欠乏感・混乱が、火をつける、という行動に至ったことを理解して上げられたらよかったのにな、と思いました。


子どもの親への愛情欲求は
ストレートで強いもの


子どもが何かしてほしいと言った時


軽い気持ちで言ってるのか
心の底から愛を欲しているのか


すぐにはわからないかもしれないけど
せめて、一瞬でいいから
目と心を、子どもに向けられる親でありたいな、と思います。


私も数多くの後悔を重ね、
もう年齢だけは大人になった子どもと
向き合っているところ


いくつになったからもうダメ、ということはなく
今からでも、昔足りなかった愛情を補填しつつある我が子ども



愛情欲求にこたえられる
向き合える母でずっといたいな、と願うばかりです。


小さい頃にできなかったことでも
子どもは大きくなってからでも
愛情を取り戻しにきます。


それこそ大人になったからもうそんな扱いは
しなくてもいいよね、はなくて


足りないものは、大人なのに子どもに返ったようになって
取り戻しにきます。


大きいお子さんでも
足りない愛情は満たしてから
自立することになっているようです。


世の中のお母さまたち、子育ての終わりは
年齢じゃない

子どもが満足するところまで
付き合ってあげましょうね。



お読みくださりありがとうございました。









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