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とにかく出すのです!!!

人生において、『出す』ということは身近だ
でもいつでも出せるわけでもない
出なくなったときに、人は何で?と悩む
今日も一人、出せなくなって焦っている人がここに・・・

ここは、とある便秘専門外来
医者 :『○○さん、どうぞ』

患者 :『こんにちは、先生。実は、一週間程便秘が続いてまして・・・非常に困っています。3日に1回のペースで排便が来ていたのですが、今回は少し長くてどうしたものかと。お腹も膨らんできたし、出してもらえないかと思って受診しました。市販薬を飲んでも効果がありませんでした』

医者 :『そうですか、わかりました。とりあえず、浣腸してみましょうか』

患者 :『お願いします』

5分後、トイレより・・・
患者 :『うーーーーー』

さらに10分後、先生に呼ばれる
医者 :『○○さん、診察室へどうぞ』

患者 :『先生、助かりました。すっきりしました、安心しました』

医者 :『いえいえ、安心していられませんよ』

患者 :『なんか、病気でも見つかったんでしょうか?』

医者 :『そうね~、病気らしくない病気ですね。今回、1週間排便されなかったということですが、その原因はなんだと思われますか?』

患者 :『う~ん、あんまり水を飲まなかったとか、食物繊維が思った以上に取れていなかったのかもしれないことが原因だと思っています』

医者 :『現実面においては、そうかもしれません。でもこの世界は、心と抱き合わせで考えなければ、答えにはたどり着かないようになっています。緊張したときに、下痢になったりするでしょう?心と体は密接につながっているんです。これは、便秘にお悩みの方に共通していることですが、出し渋りが原因なんです』

患者 :『えっ?でも好きで、便を出し渋っていたわけじゃないですよ。出ない出ないと悩んでここまで来たんです。恥を忍んで来てるんです』

医者 :『便はね。”心の出し渋り”です。例えば、そうだな。生活していてアイデアを出す機会はどれくらいありますか?ここでいうアイデアは、ネットから引っ張ってきた情報や他人のアイデアではなくて、あなたオリジナルのアイデアのことです。出したアイデアを実践できていますか?』

患者 :『アイデア・・・ですか?そうですね、最近はいつも同じルーティーンで過ごしているので、アイデアを出す機会はほとんど無かったと思います』

医者 :『何でもいいので、アイデアを出してみてください。どんなことでもいいです。心が何かを出せないと、便も出ません。笑っちゃう話しかもしれませんが、これは本当のことです。今回は、アイデアを例に取りましたが、“答え”や“本音”でもいいんですよ。アイデアを出す、答えを出す、本音を出す、とにかく心から何かを出してください。心が先です』

患者 :『そんなことで、本当に変わるんですか?先生、一応お薬ももらえますか?不安なんで』

医者 :『そんなものいりません!あなたには必要ない!その心の”ため癖”が便の長期滞在を可能にしているんです。あなたの性格からすると、何でもため込むでしょう?これがなくなったら困るから持っておく、まだ使えるから捨てられない、はっきりさせるのはやめておこう等と思うことが多いのではないですか?その都度、決着をつけて生きていますか?あなたが真剣に心に向き合えば、便通も3日に1回ではなく、毎日出ることになるでしょう。もし、たまった便をいらないものだと強く思うならば、心の中にいらないものがあって、それを捨てたがっています。あなたに必要なのは色々な薬ではなく、心と向き合うことだけですよ』

患者 :『先生、きつい・・・』

医者 :『そうでしょうね。私にはあなたの求めるような優しさは無いと思います。私が常に考えているのは、苦しみの終わらせ方ですから。でもまあ、最初くらいは騙されたと思って、一週間くらいやってみてはいかがでしょう?薬を処方しないので、真剣に考えられると思います』

患者 :『先生は、毎日排便が来るんですか?私に言ったとおりのことを実践しているんですか?』

医者 :『えぇ、来ますよ。もちろん日によっては、アイデアが出ないときもあります。そういうときは、本音に切り替えることもあります。そこは臨機応変に対応します。ただ、私が大事にしていることは、心を楽な状態にしておくということなんです』

患者 :『出すもの出して、楽な状態にしておく・・・』

医者 :『そうです、楽だなと思い始めると前みたいは戻りたくなくなるでしょう。あと言い損ねていましたが、”答えを出す”を選んだときは少し注意が必要です。最初から、”何で人は生きてるんだ?”みたいな、本当の答えが出るのに数十年かかるようなものに関しては、少しずつその時の答えを出してみてください。一気には出ないと思いますから。もし、一気に答えを出そうとしたら、きっと排便が年単位になって、それこそ気が狂うことになるでしょう(笑)』

患者 :『あはは、それは考えたくないですね(笑)』

医者 :『薬の代わりに、一週間後の予約を取りましょう。経過観察してみましょ。そうすれば、不安がることもありませんから』

患者 :『わかりました』

医者 :『いいですね、心から出すんですよ。ではお大事に・・・』


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