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心が動きはじめるとき

満開の桜並木、新緑の若葉、雨上がりの虹、エメラルドグリーンの海、地平線の向こうから朝日が昇る瞬間…
これらの風景を見て、きっと多くの人が「きれい」と思うことでしょう。

でも頭ではそう思っていても、心が動いていないように感じるという人はいないでしょうか?
心の底から素晴らしいと感動し喜んでいる人を見て、同じように感じられない自分との温度差に苦しんでいる人はいないでしょうか?

以前の私がそうでした。
「そうなんだろうけど…」
「なんでそんなふうに思えるの?」

なんだか自分が取り残されているように感じました。
感動し喜んでいる人の姿を見て、「よくやるなぁ」と冷めた目で見ている自分もいました。

冷めた目…
まさに、冷めていたんです。心が。

忙しい毎日に追われて、物事を味わう時間も余裕もありませんでした。
実際にはそれなりに充実した時間もあったし、楽しんでいるつもりでした。
でも何かが違った。
心が疲れ、冷えきっていました。

どうにかしないと。
シュタイナー教育の学びを始めることにした理由には、そんな思いもありました。


ぬらし絵で描いた雷の絵



ぬらし絵で雷を描いたとき、
「雷雲ってどんな色や形してたっけ?」
「稲光ってどんなふうだった?」
ぼんやりとイメージするものはあるけど、いざ描こうとすると急に分からなくなってしまう。
普段どれだけ「見て」なかったかに気づかされました。
そして「観察」したくなりました。

雷を観察したいとか、今までの私だったら考えられないことでした。
だって、なんか怖いし。

でも面白いことに、その時私の中にあったのは雷への恐れではなく、愛おしさでした。
この雷という現象も意味があって神さまが造られたんだな、という想いが感動と共に込み上げてきました。

何かが動き始めた瞬間です。
白黒の世界に色がついた気分でした。

雑草や木の葉1枚1枚でさえ、輝いて見えました。
なんて可愛いんだろう。
なんて愛らしいんだろう。

ワクワクが止まらない。
たった1枚の葉っぱにも。

こんな気持ちで葉っぱを見たことあったかな。
こんなに心がウキウキすることあったかな。

思い出せない。
でも今確実に心が動いている。
心に温かいものが流れている。

心が息を吹き返したのを感じました。

嬉しい。
私もこんな風に感じられるんだ。

なんだか安心しました。
ホッとして力が抜けたのか、心にゆとりがあるようにさえ感じました。

でも、たぶん逆。

心にゆとりが出てきたから、心が動くようになったんだと思います。

冷えて固くなっていた心が少しずつ心が温かさを取り戻し、ほぐれていく。

そのような変化が起きてきた理由は1つだけではないかもしれません。
だけど、シュタイナー教育の学びを通してたくさんの「おはなし」に触れ、絵を描きながらじっくりと味わっていく体験を重ねていったことには、大きな意味があったように感じています。


ぬらし絵で描いた春の牛



心が動き始めると、そこには喜びと平安がありました。
以前よりも毎日が楽しくなりました。

もちろん、そうでないときもありますが(笑)、それでもやっぱり何かが違います。

みなさんにもそのような体験を提供できたらと、現在少しずつですが準備を始めています。

忙しい日常から離れてホッとする時間。
少しずつ心を温めてほぐしていく時間。
そんなひとときを一緒に過ごしてみませんか。


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最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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