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「宇宙思考」要約させてもろうた

今回はこの本な。

これは忙しい人向けの要約

宇宙の歴史138億年を1年に圧縮した「宇宙カレンダー」で考えると、ぼーっと考えたら人間1人がもらえる時間は、たったの0.2秒やねん。

時空には制限速度があって、私らは「最高スピード(=光速)」で時空の中を進んどるんや。そしたら、空間を移動する人と、移動せん人と比べて時間の進み方が遅く感しとるねん。

1975年ごろまで、科学者の多くは「ブラックホール」なんて仮説的なもんやと信じとったけど、観測結果がたくさん出てから「科学知識」となったねん。

 私ら人間は、宇宙の中でほんのちょっとしか生きられへん。でも、そのちょっとちょっとの輝きがつながって、宇宙の歴史や最後の様子を予想することができるようになったんやで

こっからはもっと詳細な要約!

宇宙の中のあたしら

宇宙のデカさ

「宇宙は全部、空間や時間やモノやエネルギーでできとるんや」。宇宙思考とは、「宇宙の本質を『見とる』方法で、自分や他の人、関係や感情、社会といった周りのモノゴトを思考したり考えたりすること」を指すねん。

ポイントは3つや。宇宙で見えるものや知ることは、「視点による」んやということ。宇宙には、「見えにくいところに本質が隠れとる」んやということ。そして、宇宙は「無限に広がっとって、ほぼ無限の可能性がある」んやということやで。

これを念頭に以下、本書で紹介されとるトピックをいくつか取り上げてみようや。

われらのいる場所は、「ラニアケア超銀河団、おとめ座超銀河団、おとめ座銀河団、局部銀河群、天の川銀河、オリオン腕、太陽系、地球」と表せるねん。ここで、太陽系を100億分の1の大きさに縮めてみると、「太陽の大きさはグレープフルーツくらいで、地球はそこから15メートル先にある針の先の大きさ」になるねん。また、天の川銀河には数千億個の星があるから、「星の数ほど男(女)がおる」ことはおらんねん。男も女も「星の数の1%くらいしかおらん」のやで。

宇宙はこんな感じや。宇宙がなにが正しいかや、どう生きるべきかは、特に判断せんでも、ただあるだけや。自分の価値は自分で決めていこうや。

宇宙の歴史

宇宙は、いろんな観測結果から138億年前に誕生したことがわかっとるねん。この138億年を1年に圧縮した「宇宙カレンダー」で、宇宙とわれら人間の歴史を考えてみようや。

太陽系や地球が生まれたのは9月2日や。恐竜がクリスマスの12月25日に現れて、12月30日の早朝に滅びた。人類が登場するのは大晦日の12月31日の21時12分や。23時59分59秒にコペルニクスが地動説を提唱しとり、科学革命がおこって、現代文明の幕が開くんや。

このスパンで考えると、われら人間1人がもらえる時間は0.2秒やで。恐竜は最低でも4日以上も地球と共存しとったのに対して、人間は生まれてからわずか3時間くらいで地球を壊しとるねん。それでも宇宙の歴史もいろいろな現象も1秒で解明しとるねん。

0.2秒というわずかな人生やけど、人類は大きな影響力をもっておるねん。それぞれの人間の選択が来年の宇宙カレンダーを作っていくんや。

宇宙は何でできとるの?

不明なのが95%

星は原子でできとるねん。光の波長ごとに分けた「光のスペクトル」という結果から、原子はそれぞれ独自のスペクトルを持っとって、「スペクトルを見るだけで、どの原子かわかる」んや。そして、原子の光り方は、天体の温度や化学組成、質量といった宇宙の情報を伝えているねん。

われら人間も、一人一人が同じ原子組成ちゃうねん。おまえが輝ける環境を選んで、自分自身を輝かせようや。

宇宙の5%は確認できるものや、原子とかの「ノーマルマター」やけど、残りの95%は、なんでできとるかよくわからん、「ノーマルなもんちゃう」やつや。27%はダークマター(暗黒物質)であり、68%はダークエネルギー(暗黒エネルギー)って呼ばれとるねん。

「ダーク」という名前やのに、それが捉えられるのは、「質量のあるモノとモノの間には働く重力(ニュートンの万有引力の法則)」が理由や。星や銀河の動きから、「見えないけど重力を生み出す何かがおる」ことがわかるんや。

一人一人の視点には限りがあって、本質が見えたつもりでも部分的

なんや。だから、「自分の解釈は間違ってるかもしれんって謙虚(知的謙虚)な態度で、見えないものを見ようとする努力」はできるねん。それに気づけたら、本質に近づくことができるかもしれんやで。

空間や時間、時空

次元と時空間

次元とは「動ける方向の数」や。これを使って自分の場所を表せるねん。おまえの地球上の位置は、緯度や経度、標高の3つがあれば示せるから、われらは3次元空間で生きとる「3次元人」やな。

でもおまえはいつも同じ場所におらんねん。その存在を示すためには、「時間」を伝える必要があるねん。それゆえに、われらは「4次元時空(間)」におるとされとるねん。

ニュートンは宇宙について、どの星におるかは関係なく、絶対的な時間と空間がおると考えとったねん。それに対して、アインシュタインは「時間と空間は動く個々の視点によって相対的なものや」と示したんや。

アインシュタインは光速を空間と時間の計算式で表したねん。真空中における光速は、2億9979万2458メートル毎秒で一定や。一方、モノの動きは視点によって変わるねん。時速60キロメートルで動いとる電車の中で時速100キロメートルでボールを投げたら、電車の中では時速100キロメートルのままやけど、電車の外から見たら時速160キロメートルで動いとるように見えるねん。

こうした個々の動きの違いから、それぞれの視点では時間が遅れたり、空間が縮んだりするのが特殊相対性理論や。光速に近づくほど、人間でも感じられるほど時間や空間は変わるねん。

時空の制限速度と未来

時空にはモノやエネルギーが動ける制限速度がおるねん。何でも瞬時に伝わるなら、「何もかも同時に起こって、過去も未来も今もなくなる」んや。光は質量がない粒子で、最高速度で伝わることができるから、物理学者にとっては「光速」=「時空の制限速度」となっておるねん。

でもわれらはいつも、「時空内の最高スピード(=光速)」で動いとるねん。椅子に座っとって空間は動いとらん時、おまえは時間の方向に光速で動いとるんや。それから椅子から立って空間方向に歩き始めたら、時空の制限速度に引っかかるから、時間の方向に動くスピードを少し下げて、空間方向に動かなあかんのや。つまり、「空間を動かすほど、時間方向には進めなくなる」んや。それゆえ、空間を動く人は、動いていない人に比べて時間の進み方が遅くなるんや。

このアインシュタインの時空では、「時間と空間の尺度は個人的で相対的」や。おまえの「今」は誰かの、宇宙のどこかの未来や過去なんや。でも、情報が伝わる制限速度(光速)がおる以上、誰かがおまえにおまえの「未来」を伝えることはできんねん。おまえにとっての「未来」は常に未知なんや。

ブラックホールはこわない

ブラックホールを旅しよう

国際宇宙ステーションの中は「無重力」なんや。それは自由落下しているエレベーターの中と同じで、地球の重力に抵抗せんで落ち続けとるからや。それ

と同じように、ブラックホールの重力に抵抗せんとして自由落下し続ける限り、ブラックホールの周りを安定した軌道で回れるんや。ブラックホールが吸い込むわけやないねん。

それならブラックホールを旅してみよう。超巨大ブラックホールやったら時空の歪みが小さいから、重力差でいきなり引き裂かれるようなことはないねん。「イベントホライゾン」と呼ばれるブラックホールの入口を越えたら、光でさえその外には出られへんねん。ブラックホールは「流れる時空の滝」で、その滝は光速を超えて流れとるからや。

イベントホライゾンの周りには何もなく、実際に行ってみたら自分がいつその境界線を通過したかもわからんねん。外から観察する側では、時空の歪み(重力)の大きさによって、通過しようとする人の時間がどんどん遅くなって、イベントホライゾン直前で止まったように見えるねん。旅をしている側はやがて急激な時空の歪みによって粒子のスパゲッティになって死んでまうけど、その様子を外から観察することはもうできへんねん。

こんなふうに、視点によって見えるものは変わるんや。現実をより正確に知るためには、「多角的視点が必要」やと考えとったらええねん。多様性を背景にした衝突や矛盾は、創造を生むこともできるねん。

科学のルール

1975年までは、ブラックホールはアインシュタインさえ信じとらん「理論上の仮説」やったねん。様々な観測によって「科学的知識」となったんや。

次の5つの科学のルールは、社会のルールでもあるべきやと著者は考えとるねん。「権威を疑え」「自分の頭で考えよ」「観察と実験でアイデアを検証せよ」「データ・エビデンスが必要」「おまえは間違っているかもしれん」。科学的知識と同じように、「常識」も「間違ってる可能性を許容し、反証を歓迎し、動的に常に変化していくもの」と捉えていこうや。

宇宙はどこへ行くのか

宇宙の終焉

エドウィン・ハッブルは、より遠くの銀河はより速いスピードで遠ざかっていくことを観測で突き止めとったねん。ハッブルの観測によると、地球を中心に動いとるように見える全ての銀河や。ただし、もちろん宇宙はどこでも均一に膨張しとるんや。レーズンパン(レーズンが銀河、パンが宇宙)が膨らんでいく様子と同じや。どの銀河を中心に考えても、より遠くの銀河はより速いスピードで遠ざかって見えるはずや。

こうしたことから、宇宙には中心はなくて、意図も目的もないねん。意味を与えるのはわれら人間であり、おまえ自身が意味を与えることなんや。

また、宇宙の膨張は約60億年前からすでに起きとることが観測結果からわかっとるねん。ノーマルマターとダークマターは内向きの重力によって宇宙の膨張を減速させるけど、それでも加速しているため、外向きに働くダークエネルギーが存在すると考えられとるねん。

このまま行くと、宇宙の未来はどうなるかや。もっともありそうなのはヒートデスやと言われとるねん。ここでの「熱」とは、何も活用できないエネルギーのことや。温度は絶対零度付近で均等となり、光は消えて、時間の方向がなくなって、何も起きなくなるんや。ただし、その状況でも「量子的、統計的に何かが起こる可能性」は残されとるねん。無限の時間があれば、「量子的な揺らぎによって星や新しい宇宙さえ生まれてしまう」可能性がほんのわずかながら残されとるんや。

そのような途方もない流れの中で、われら人間は宇宙の

一部として生まれ、宇宙を知り、宇宙を探求することができるんや。われらは小さな存在やけど、宇宙とのつながりや関係性を大切にしとって、自分自身の存在や意味を追求していくことが大事やと言えるねん。

以上、宇宙思考の観点から紹介されとったポイントをまとめたんや。宇宙は広大で神秘的な存在やけど、われら人間がそれを理解しようとすることで、宇宙とのつながりや意味を見出せる可能性があるねん。どんな小さな存在であっても、宇宙の一部として自分自身を輝かせ、探求し続けることが大切やと言える。

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