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夫婦別姓の法改正がなぜこうも進まないのか全く理解できない

未婚の30代女性です。日本生まれ日本育ちで20代から海外で生活して長いです。

大学生になって家を出て、様々な人間模様を見て社会的な事例について諸々考える年齢になってから、
私の中では自分の苗字をいつか変えるという考えは一切無く、ずっと生まれながらのこの名前、この5音にこの漢字4文字がいいと思い、今もそれは変わっていません。

変わった苗字だから変えたくないとか、姓変更の手続きが不利益だからとかそんな理由を挙げて説明できるものでもなく、ただこの名前が苗字も名前も私そのものであり、アイデンティティなんです。

これまでに友人たちがどんどん結婚していき、みんな苗字が夫のものに変わりました。

なんだか別の人になっていたように感じて違和感があるのは消えません。


婚姻関係を結んだ上で別姓を選ぶ(双方これまで通りの姓を使う)ことができない日本は遅れている!という考え方はできますが、興味深い自己統計があります。

私は欧州で大学に通ったので、在学中にカップルだった学友達が卒業後に結婚するケースも多々見てきました。

ヨーロッパ同士(東欧含む)が多いけど、数えてみるとみーーーーーんな、夫の苗字にしています。

ドイツ人、オーストリア人、ロシア人、セルビア人などなどいますが、別姓が選べても複合姓にするでもなく、自分の姓のままにするわけでもなく。

中には、結婚したけど特に誰にもアピールしないし姓を変えていないので気づいていない人もいるかもしれないけど、結婚しましたっていう人はだいたい姓が変わっています。

ここ数年ソーシャルメディアから遠ざかっているのでもっとたくさんの人が統計に加わっているかもしれません。

中国、韓国、ヨーロッパで言うとイタリアは自分の元々の姓を保持しますね。

子供はだいたい父親の姓。

オーストリアでは、自分の姓の後にハイフンで相手の名前を付けて複合姓にしている人もいます。

けれど、20代〜30代でここ数年結婚していく人は感覚的に夫の姓に変える人が多い。
別姓を選べるにも関わらず、です。

驚くのは、私達は音楽家なので独身の時に使っていた名前はそのまま保持するのが都合が良いと思うのは当然のことですが、
それでも活動名も新しい姓にしてしまう人がいます。

それは私には到底理解できません。

そのキャリアが長かろうが素晴らしかろうが、その逆だろうが、とにかく名前でもって周知している音楽活動なので。
しかも欧州の人名はありきたりなものが多いので特に紛らわしいでしょう。

結婚したら姓を変えることに憧れている人、相手の家族の一員になる人に喜びを感じる人、多いんですね。


だから、もし日本で明日法改正されて苗字を一方が変えるか、双方が元の苗字のままにするかっていう項目が婚姻届に現れても、好きな方を選べば良いだけであって特に混乱なんて生じないと思うんです。

変えたい人が変えればいいし、各種書類の変更手続きもしたい人がすればいいんです。
問題なのは、双方苗字を変えたくないのにどちらかが変えなくてはいけないこの法律です。

旧姓を併記できるとか、職場では旧姓のまま働けるとか、そもそも根本的にそういう次元の話をしてるんじゃないんです。

だったら婚姻届出さない事実婚にすれば、とやむを得ずそうしている夫婦もいるでしょう。

そんなことをしないで済むよう、選択肢がないのはおかしいと言っているだけ。


ちなみに日本人で、外国人と国際結婚する人は、そのまま自分の日本の姓を保持するのが通例です。

カタカナ名になってる人、あれはなんだって思う人、よく知ってください。

「氏の変更届」という別の書類をわざわざ出して、カタカナ名に変更している自分の意思で。

日本人同士が結婚するのとは訳が違うんです。

苗字がカタカナになっている人、それはカタカナ名にしたくてそうしているということ。


私個人の意見では、それもあんまり理解できませんが。

昨年学友が国際結婚して、日本の姓を放棄して夫のドイツ苗字にしたということを聞いた時、正直ガッカリしましたね。

個人の自由だし本人はそれが良いと信じて手続きしているのだから、祝福すべきことではありますが。


私のように、自身の姓と名を自分のアイデンティティだと強く結びつけており、
そもそもなぜ結婚することによりどちらかが姓を変えないといけないんだと、制度自体疑問を持って反感を持っている人もたくさんいるということは、わかってもらいたいです。


仕事の都合が、とか
手続きが大変、とか

そんな次元の話をしてるんじゃないんです。

私は私でありたい。
名前は私の一部。

そう思ってるだけです。

そこのところ、そう言う人もいるんだなと思っていただければ。

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