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音楽のエネルギーってすごい!

最近、音楽の凄さに触れることが多いので、そのことについて。

小澤征爾さんのドキュメンタリー番組

ついさっき、この番組を見ました。
感動のあまり、涙を流す一歩手前の状態でした。(うる目)

満洲国生まれ、世界的な指揮者、小澤征爾さん。
文化大革命のあとの北京で、北京中央楽団を率いて演奏します。

そのときの演奏の迫力がほんっとーーーに凄い。
テレビ越しでも、ビンビン伝わってくる演奏の迫力。

毛沢東の文化大革命(1966-1976)って、西欧文化を徹底的に排斥したので、楽団員だというだけで10年の囚人生活とか送らされてたんですね。

練習を始める時、楽団はほぼ壊滅状態。唯一楽譜が揃えられそうなのが、ブラームスの楽譜しかなかったらしく、当時のすごさが伺えます。

練習時の映像が残ってるんですが、その時の楽団員の表情がなんとも言えない。音楽を奏でられる喜び、小澤征爾さんから指導を受けられる喜びに満ちているように感じました。

楽団員が当時のことを語っていたのですが、小澤征爾さんは今までのどの指揮者とも違ったそうです。心を開いて、寄り添い、目の前に情景が浮かび上がるように、根気強く教えてくれたそう。

音楽会当日、演奏は大成功。

小澤さんのタクトが止まり、最後の曲が終わると、一瞬会場は水を打ったように静まり、一拍おいて一万八千人の観衆の文字通り嵐のような拍手が、一陣一陣と湧きあがった。

2018-06-20「小澤征爾の魅力」by 中国国際放送局

小澤征爾さんとしては、生まれ故郷である中国で演奏して、亡き父へ音楽を届けられたこと。また、音楽を通じて、中国に対する贖罪の気持ちもあったとのこと。

北京で行われた歓迎会の挨拶。開口一番で贖罪の気持ちを伝えたところ、理事長から「あれは日本の軍国主義がやったこと。日本の人民がやったことだとは思っていない。」と仰ったそう。

不思議な魅力をもち、多くの人に慕われる小澤征爾さん。音楽の力が、国境を超え、人と人の心を繋げた実話。

いやー、本当に感動しました✨

番組を見て感じたこと

上記の番組を踏まえて、「音楽って、すごい!」と思ったことが、大きく3つあります。

  1. 音楽は、"文字"や"言葉"を超えた言語であるということ

  2. 音楽は、国境を超えて、人の心を動かし、人と人をつなぐことも出来るということ

  3. 指揮者とは、調和(ハーモニー)を生み出す(調律する)マエストロであるということ

科学的に考えたら、「音」って空気の振動によって起こる波ですよね。
でも、それが音色やハーモニーによって、人の心まで動かすって、普通にすごくないですか???

しかも、音楽を禁じられた10年から解放され、世界的な指揮者のもとで音を奏でられる喜びに満ちた演奏が、聞いた人々に多大な感動を与えた。

実際に、聴衆のひとり、タン・ムハイさんは、その演奏を聞いて、世界的な指揮者になることを決意し、夢を実現。中国の指揮者として唯一、グラミー賞を取ったそうです。

じゃあ、世界的な指揮者だったら、小澤征爾さんじゃなくても良かったのかっていうと、それも違うと自分は思っています。

極端な話、楽団員の一人ひとりが、思い思いの演奏をしても、そこまでの感動を与えなかったと思います。なぜなら、複数人の音の間に調和が生まれていないから。

小澤征爾さんが、心を開いて、寄り添い、目の前に情景が浮かび上がるように、根気強く教えてくれる。その姿勢こそが、楽団員も心を開き、小澤征爾さんに気持ちを預ける。そうやって、演奏者全員が心をひとつにすることによって、複数の楽器や音色を1つのハーモニーとして練り上げた。だからこその演奏。だからこそ聴衆に与える感動。

いやー、学びが多かった。

これって、人間関係にも言えることなのでは?

今までの話を、職場とかに置き換えてみると、人間関係にも使える考え方なんじゃないかって思ったんですよね。

社長やリーダーが指揮者で、従業員が演奏者、みたいな。

よくあるパターンが「支配」の関係。
ワンマン社長が、現場にムチャを強いるパターンですよね。
「俺の伝えた通りの演奏をしろ!」という気難しい指揮者もそう。

これだと、信頼関係が生まれず、心も1つにならないので、不協和音が生まれてしまう。(結果、誰もハッピーにならない)

で、最近ビジネスでよく言われてるのが「上司は雑談・相談を大切にしよう」とか「ティール組織を作ろう」とか「心理的安全性を大切にしよう」ってことなんです。

これ、音楽の話に言い換えると、「人々が感動する演奏を届けたいなら、俺たちが気持ちを1つにして、最高の音楽を届けてやろうぜ!」ってことなのかなと。

そして、そのために小澤征爾さんがしたことは「そのために、全体の演奏イメージを伝える。調律(都度の軌道修正)は指揮者である俺に任せてくれ。俺は演奏者であるあなた達を尊敬してるし、あなた達のことを理解したい。心はいつでもオープンだから、なんでも相談してくれよ。」ってことなのかなと。

そうして、チーム全体で「調和」の関係が生まれて、調和したチームが奏でる演奏(音の集合体)が、聴衆の心を震わせて、感動を与えるのかなと。

音楽でも、スポーツでも、ビジネスでも、人間関係でも、世の中のありとあらゆることが、繋がってそうな気がするね。

「支配」や「対立」はギスギスするけど、「調和」した状態は心地いい。

私が実現したい社会やサービスにも繋がるなと思った今日この頃なのでした。

ではでは。

しゅんたろう

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