奥尻島の自然から学ぶ生き方と温泉の魅力
『奥尻島日記』では、北海道最西端の島である奥尻島(おくしりとう)で過ごした9泊10日のことを記録していきます。
なぜ奥尻島に行くことになったのか、奥尻島とはどんな場所なのか、1日目の様子はどんな感じだったのかについてはこちらをご覧ください!
(奥尻島日記【~1日目】:https://note.com/koko_waku/n/n7cb96a2e5a14)
2日目の朝。みんなで初めて食べる朝ご飯は、フレンチトーストでした。
前日の夜からパンをつけ込んでくれていて天才だった一品。本当に天才👏
動きやすい格好で、長靴を履いて、いざ出発!!
ブナ林(ネイチャーガイド)
imacocoから車で少し移動し、降りてすぐに山にずんずん入っていくゆうとさん。
葉っぱがガサガサとこすれる音、笹を踏むパキパキという音、鳥の声、みんなの呼吸など、ナチュラルな音しかない中で自然を楽しんでいる感じ。
笹が生い茂り、道があるわけでもないので前の人が歩いた所を笹をかき分けながら進んでいきます。斜面を登っていくので、心拍数も上がる。
ゆうとさんは、ブナの生い茂る山を歩きながら植物のお話を沢山して下さいました。
私から植物の説明をするよりもimacocoを訪れて実際にゆうとさんのネイチャーガイドを受けた方が正確だし心に響くと思うので(?)ここでは特に印象に残っていることを中心に書いていきます▼
植物も人も、自分に合った場所で咲く
山を歩いていると、咲いている花や生えている木の種類が変わっていきます。一見根を張って生きるのが難しそうな場所に生えていたり、木の幹にくっついて共生する形で生きている植物がいたり。
人間の場合も、「そんな仕事やってるの!?」とビックリされたり、「そんな努力しているの?!すごい!」と言われることがありますよね。
ECOFFのメンバーで互いにこれまでにやってきたことを話したときにも、「休学とかしない方がラクなのに、それをできるのが凄い」と言われました。私としては、休学をしない方がラクとは思わず、むしろ逆だなと思いました。頑張れなかったり出来なかったりすると、ついつい「自分はこんなことも出来ないのか」と思うことってありますよね。
けれど、きっと何かを凄く頑張っているのに生き生きしている人は『自分に合った』努力を出来ているのだし、負担に思っていないのだろうと思います。同じように、自分には出来ないなと思う生活をしている人は、その人にとってはそれが『自分に合った』生き方なのだと思います。
植物がそうであるように、心も体も健康に、持続可能な生き方をするためには『自分に合った』ものを選択する必要があるということを改めて実感させられました。
回り回ってどこかに影響を与えている
木が落とした落ち葉が土を肥やしたり、花の中で休憩した虫が知らぬ間に花粉を運んでいたりと、『無意識のうちに』『間接的に』良い影響を与えていることが沢山あるというお話。
私は過去にNPO法人で活動していたことがあるのですが、自分がどんな価値を提供出来ているのか分からなくなると自分を責めるような考え方をしていたことがありました。
けれど、私が個人的にまとめていたメモ書きを見た仲間がそれを参考に自分の言葉でアウトプットして勉強していたり、ミーティング中に私が何気なくした質問が誰かに気づきを与えていたり、自分が思っている以上にどこかの誰かに影響を与えているというのは本当なのかも知れないと思わせてくれました。
絶品、行者ニンニク!
ネイチャーガイドの途中、ゆうとさんが急に立ち止まって「美味しいものがいっぱい見えてるけど何か分かる?」と質問されました。
…??
みなさん、『行者ニンニク』って知っていますか?
私は「なんか聞いたことある!」という程度だったのですが、絶品かつお高い人気食材だそうです。
みんなで一旦行者ニンニクの収穫タイムに入り、今後数日の食材の一つになりました。
見た目も味もニラとネギを掛け合わせた感じで、何の料理にも合うしとにかく美味しい!!ECOFFメンバーの中では行者ニンニクの天ぷらが大流行し、行者ニンニクファンが7人爆誕😇
行者ニンニク味噌や行者ニンニクの松前漬けなどもとにかく美味しかったので、興味のある方はぜひ奥尻産の行者ニンニクを試してみて下さい!
(お世話になった「離島仙人」もネットで行者ニンニク販売中!:https://ritosennin.base.shop/)
温泉ソムリエまじまちゃんのお話
夜には、奥尻島に移住して温泉ソムリエとして活動をしておられるまじまちゃんに神威脇(かむいわき)温泉のお話を聞きました。
神威脇温泉は私たちが宿泊させていただいたimacocoから徒歩2分の位置にあり、既に一日目の夜も利用しました。
神威脇温泉があるからと、家にお風呂を付けずに毎日温泉を利用している方もいらっしゃるそうです。びっくり!
神威脇温泉の基本情報
*2023年3月時点での情報です
<入湯料>
大人(中学生以上):420円
小人(小学生):160円
幼児 :無料
<営業時間>
11:00~21:00(冬季は変更の可能性あり)
1階は熱め、2階は入りやすいぬるめの温度の展望浴場になっています。
神威脇温泉の歴史
神威脇とは、アイヌ語で「神のいるところ」を指します。昭和27年頃に発見され、昭和53年に観光客向けの温泉保養施設としてオープンした神威脇温泉。
平成5年の北海道南西沖地震で神威脇温泉も地震と津波の被害を受けました。その影響で、3日後には源泉が途絶えてしまったそうです。
しかし半年後に熱湯が数十メートルの高さに噴き上がり、『奇跡』とも言える復活を果たしました。
その後も、神威脇温泉の管理人だった佐藤さん、今回お世話になったゆうとさん、神威脇温泉のお話をして下さったまじまちゃん、中川清掃社の皆さんなどが関わってなんとか維持されている温泉です。
奥尻島観光協会:
imacoco:
歴史に対しての苦手意識、聞いても自分事として聞けない感じがして、観光に行ってその場所や施設の歴史を知ろうとしてきませんでした。
ですが、まじまちゃんに温泉の歴史を教えていただき、ゆうとさんから神威脇温泉管理人をされていた佐藤さんのお話や現在の温泉の経営状況などを聞いたことでいかに有り難い存在であるかを理解出来ました。
加えて、空や海と同じく温泉の温度や色が毎日変化するという特徴があり、すごく可愛い、貴重な温泉だと感じるようになりました。
温泉の受付を通って少し歩いただけで温泉の落ち着く匂いが漂い、2階建ての入り組んだ構造にワクワクし、「今日さ、昨日より熱くない?」などと感想を言い合い、夕日を見る。
普段の家のお風呂はとても便利ですが、疲れが取れるだけでなく心を満たしてくれる神威脇温泉が大好きです。
2日目、自然に触れて自分の考え方を見直し、温泉の大ファンになった日。とても充実していました。
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