種の次は基本芽がでて、伸びて花なり、実なりが出来る。
 話の種もそう。「そういえば、あんな本読んでさー」、「あのアーティストさー」、「あのラーメン屋さー」、そこから色々膨らんでゴールは何だっていいと思う。掃除機のコードの赤と黄色のテープについて、でもいいと思う。
 基本、おしゃべりが好きなのできっかけ、話の種はどうであれ、友達と話す時間が良い。
 きっと、スマホなんか無い時代、みんな話の種はリアルな話の種であったんだと思う。新しい本、新しいアルバム、新しいお店、リアル話の種の為にその場に赴いたり、自腹切ったりをしていた。
 今は、話の種はSNSの種も、インスタの種になりつつある。と、ふと思った。
 ストーリーを見ていても、パシャリと撮ったラーメンが「美味しかった」とよく聞いたことがある言葉と一緒に上がっている。それきりの場合もある。少し、寂しくなる。
 やっぱり、美味しいものを食べた話を「聞く」のは楽しいし、好きなアーティストのライブに行ってきたと余韻満々な表情での話を「聞く」のも好きだ。「見る」だけでは寂しいと感じる。
 インスタにあげてもいい、話してくれよ!とおしゃべりが好きな私は思った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?