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パビリオン・トウキョウを見れなかった人へ 雲のパビリオン編

先日、東京で行われていたパビリオン・トウキョウで撮れた写真と、その感想を書いていきます。
記事1つにまとめると容量が大きくなるため、4つに分けていきます。
※敬称略

1.藤本壮介「Cloud Pavilion」

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藤本壮介(1971年~)が設計したのは、雲の形をしたパビリオンです。
藤本にとって雲は憧れのような存在だと言い、「とてつもなく大きく、さまざまなものをすべて包み込んでしまう究極の建築」と感じるとも語っています。世界中の様々な国や地域や状況の上に浮かぶ「世界の大屋根」のような存在である雲にインスピレーションを受けて、「全ての人のための場所」というコンセプトのもと、多様性と寛容性を象徴する場所として考案しました。
このパビリオンは代々木公園と高輪ゲートウェイ駅という、自然の中と最新の駅舎という全く異なる2箇所に設置されています。同じものが異なる場所に設置されることで、様々な場所を包む雲というコンセプトを伝えるとともに、それぞれの場所の違いが見えてくることを狙っています。
藤本壮介は、自身が「原初的な未来の建築」と表現する建築・都市・風景を生み出し、世界中から注目を集めている建築家です。
引用 https://paviliontokyo.jp/pavilion-fujimoto

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パビリオンの下でくつろぐ親子

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横からみたパビリオン

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雲のパビリオン下から公園を眺める

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この写真をとった際、気づいたことがあった。
ごく当たり前のことなのだが、背景に木があると、パビリオンの輪郭がはっきりと見える。
影になっているところから、空の雲が背景になると僅かに輪郭がぼやける。
では、空の光が反射する面から見るとどうなるか。

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空の雲が背景にくると、白くぼやけたモヤみたいなのが現れている。

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簡単な丸を書いた。
青い丸は背景に木があり、パビリオンの輪郭が、白と緑の対比ではっきりと現れている。
赤い丸は背景に空の雲があり、同じ白が重なりながらも、完全に同じ白ではないため、わずかに輪郭がぼやけて、空の雲とパビリオンの境界が消えそうになっている。
写真ではわかりにくいかもしれないが、
実際にその場で見ると、本当に白いモヤみたいなものが現れていた。

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本当に当たり前のことだが、雲の周囲に水色の空や、山々、建物によって、初めて雲の輪郭を認識できる。

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雲の後ろに雲があっても、同じ雲で輪郭はハッキリとしない。

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パビリオンの白い球体が淡い反射を起こすことで、空の雲と同じ現象を起こし、輪郭をボカしていた。
まさに雲を抽象化したパビリオンと思える作品だった。



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