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AI崩壊

1/31公開
映画『AI崩壊』を視聴してきました!

『22年目の告白 私が殺人犯です』などで知られる
入江悠監督の初のオリジナル脚本作であり、
2030年の近未来を舞台にAIの暴走を描いたSFサスペンスです

AIが社会のインフラとして人間の生活の全てを管理するようになった2030年
突如AIの暴走により交通や金融、はたまた医療までもが破綻をし、
死者が現れるようになってしまった、まさにAIパニックを表現した映画です

AIが人類を敵と見なし殺戮を行う『ターミネーター』のようなSF要素と
例えば何でもAIによって自動化することで人間の仕事を奪ってしまうといった現実でも起こりつつある社会問題を
上手く重ねて描いていたところが非常に社会的問題提起を行っているように感じました

医療や交通といった人々の生活や生死に関わることをAIに任せるといった危険性や
AIへの依存による人間の価値や権利の喪失などもうまく描かれていました

劇中にて警察が「百眼」という操作システムをつかうのですが
これは街中の監視カメラやスマートフォン、ドライブレコーダーやウェアラブル端末のカメラといった、
ありとあらゆるカメラにアクセスをして犯人の追跡を行うという、
人類のプライバシーを思い切り無視した完全違法捜査を行うのです。

これは近年進んでいるクラウド化やあらゆるネットワーク接続、そして監視社会との関連性をも表しており、
AIやネット社会の便利さに人間が取り込まれ過ぎてしまう危険性を強く表現しているように感じました。

作品を通してのメッセージ性としては、
AIとどう歩み寄りながら使う側として生きていくか、
利便性と危険性の両方をしっかりと理解する必要がある、ということだったと思います。

メッセージとしてはすごくいい映画だったのですが、
どうしても残念な点が2つ。。。

1つ目は警察がバカスカ撃ちすぎなところ
容疑者である主人公(大沢たかお)を追うなかで、
周りに関係のない一般人がいるなかで
乱射レベルで銃を撃ち、最終的にはそのせいで犠牲者を出してしまうという胸糞展開。
警察の無能っぷりにフツフツと怒りが沸いてきました笑

2つ目は黒幕が分かりやすすぎるというところ。
明らかに怪しく、動機もめちゃめちゃわかりやすい登場人物がおり、
ミスリードでもなんでもなく最終的に黒幕もやっぱりその人物でした、という状況
ミステリーとしては致命的であり、
であればいっそ黒幕を明かした状態で容疑者に仕立て上げられてしまった主人公との戦いというサスペンスに仕上げた方がよかったのでは、というモヤモヤがあります。

しかしながらSF要素と現代社会の危険性を伝えてくれるメッセージ性と、
二つの軸で楽しませてくれるいい作品だったと
私なりには強く思います!

皆様も劇場でぜひご覧になってみてください!

追記:
ポスターに思い切り「サスペンス超大作」と書いてありますね笑
ということは大々的に黒幕を明かしてはいないものの、
視聴者にはある程度黒幕が誰かわかるような想定でつくっていたのかもしれませんね笑

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