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テレビ番組紹介(特に、法曹、サイエンス系ベンチャー関係者向け)

多くの有益情報は、だいぶyoutubeで入手できるようになったし、ネット検索でもそれなりにまとまった情報は入手できるようになりましたが。それでも、「テレビの取材力と編集力はすげーなー」と思わされる番組がいくつかあり。最近、個人的に面白かったものがあったので、共有。BS系がレベル高い印象です。どの番組も、文系、理系を問わず楽しめるもので、娯楽として楽しめることに加え、サイエンス投資に関わる人は、どれも仕事にも役立つと思います。僕自身、Eテレ(バリバラ、ETV特集、ねほりんぱほりん、心の時代)、カンブリア宮殿などなど、多く見てきておりますが。さらに深堀りしたい方にお薦めのものを。

1.6月5日(日)午後0時放送:「正義の行方~飯塚事件30年後の迷宮~」BS1

約3時間の長丁場ドキュメンタリーですが、弁護士、検察官(警察)、裁判官がどのような行動原則を持っているかが良く分かるので、法曹に興味がある人にはとてもお薦めです。

結構重たい内容ですが、良くできているなーと思ったし、「それでも僕はやっていない」という映画よりも、こっちの方が問題の本質に切り込めているかなと。すでに法曹になられている人にとっては、全部当然の内容でしょうが、こういうものが普通に放送されるようになったことに時代の変化を感じました。

最近、弁護士バックグラウンドのVCが増えていると感じますが、こういう世界に親和性を持っていることが強みの1つだと思います。視点を即座にスイッチすることだとか、ストーリーを妄想することだとか、事実は小説より奇なることを骨身にしみて知っていることだとか。

このドキュメンタリーのテーマに、「科学への誤解、過度な適用」などがあり。僕が東大駒場のサイエンスインタープリター副専攻で取り上げたテーマが「法律と科学」だったので。ライフワークとして、最近の議論状況を調べてみようかしらと思ったり。藤垣先生や廣野先生はお元気にされているかしら。

2.ダークサイドミステリー:BSとEテレ(BSの方がお薦め)

こちらは、知る人はすでに知っているはずで。実は、10年くらい前から放送され続けている長寿番組です。最近は、有名事件などを取り上げて、その背景を説明することが多いのですが、一昔前は、「オカルトや心霊やUFOの嘘を暴く」という、人々の夢をあっさりぶち壊すという痛快なことを放送しており笑

人は、どうして心霊写真に騙されるか、催眠術にかかるか、透視なんていうばかげた発想にたどり着くか、ナチスの洗脳方法、魔女裁判の歴史、アメリカでは何故陰謀論が流行するのか

などなど、各種、未知とされていたものを科学的に明らかにしていくという極めて真っ当な番組です。これを見続けると、本当に嘘や欺瞞や欲望に対する耐性が身につくこと間違いなしで、すげー番組だなと思います。

3.フランケンシュタインの誘惑:Eテレ、BS

これもすさまじく良い番組だなと。特に科学者の功罪のうちの、罪の部分についてスポットを当てている番組です。科学がどうやって嘘をつくか、間違った使われ方をした時に人々に打つ手はあるのか、科学は同じことをどうして繰り返すのか。核融合、動物実験、心理実験、電気など。科学者の欲望についても触れており、サイエンスに関わる人は絶対に楽しめると思います。

最近だと、日本では、努力の代名詞と知られている野口英世が、(努力はすごいものの)いかに卑屈で嫌な人間で、科学的に間違っている人間で自業自得で死んでいったかが放送されており。知らなかった人には衝撃的な内容だったかと(おそらく、医学関係者では知られているとは思いますが)。

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