見出し画像

星野道夫さん愛用の知られざる名機

Nikon FEで撮影をしていくうちに、他のカメラも気になってきました。

友人の写真家、アキタヒデキくんが「フィルムカメラは沼だよ」と言っていた通り、早くも沼にハマってしまいました。


FEは文句のつけどころのない素晴らしいカメラなのですが、他のカメラも使ってみたくなり・・・。

本当は、Nikon F3が欲しいのですが、ぼくのお小遣いではちょっと届かず。

後継機のNikon F4がネット上で安価で出回っているので、F4ってどうなのだろう?と気になっていました。

そこで、アドバイスをもらうべく、今度は写真家の小寺卓矢さんに聞いてみることに。

小寺さんは、星野道夫さんから、オオカミがくわえていったNikon F3を譲り受けた(ミチオファンの中では伝説のエピソードです)道内在住の写真家です。

画像1
小寺さんの最新作、写真絵本「さくららら」


小寺さんの写真展(すでに終了)、素晴らしかったです・・・


小寺さんなら、F4を実際にたくさん使っていたのでは??と思い、連絡してみました。


小寺さんは、すぐに返事を返してくれました。

小寺さんもデジタル一眼を使う前は、ずっとF3を使っていた(やっぱり!)。

一方、F4は深く愛でるボディーではなかったとのこと。

理由は色々あったみたいですが、小寺さんにとってF4は「中途半端」だったようです。


そんな小寺さんから、とても興味深いエピソードを伺いました。

1995年に、小寺さんがアラスカの星野道夫さんの自宅で見た機材。

おそらく、道夫さんが当時メインで使っていたボディーが、フラッグシップ機のNikon F4ではなく、その一つ下に位置するNikon F90Xで、そのことが大変印象的だったと教えてくれました。


F90X!!??

全く初耳です。

どんなカメラか、早速調べてみました。

1988年、世界初の1/8000秒シャッターを搭載したオートフォーカス一眼レフ機「F801」がNikonから発売。

「F801S」を経て、「F90」に進化。

そののち、1994年10月に発売されたのがF90X。

F90Xには裏蓋の違いで、D、S、ノーマルの3種があるようです。

Dはデータパック(日付写しこみ機能)MD-25付き、SはマルチファンクションバックMF-25付き。

小寺さんの言うように、F4のワンランク下のモデルでありながら、操作性や機能はF4を凌駕していたようで、発売当初は非常に評価が高かったようです。

当時の小売価格は13.8万円~16.5万円、販売価格も10万円以上したとネットに書き込みがありました。


でも、今は・・・。


フリマサイトでは、叩き売りされている様子。

道夫さんが最期に愛用していたであろう名機自体が、ジャンク品のように扱われている・・・。


当初、F4も含めすぐの購入予定はなかったのですが、F90Xは何せ安い。

買ってみることにしました。

某フリマサイトで比較的状態の良さそうなボディーとレンズを購入。

レンズはAF Nikkor 24-120mm F3.5-5.6

合計5,000円とちょっと(レンズの方が高かった・・・)。


購入したのは、MF-25付きのF90XSです。


FEとは違う用途で使いたいと思い、レンズは24-120mmをチョイスしました


MF-25の裏蓋、特有のベタつきもありますがぼくは気にしません(笑)。


届いてびっくり。

ボディーも、レンズも、ほとんど傷がなく、コンディションはとても良い状態でした。

手に取ると、FEよりもずっしりとした重みを感じました。

道夫さんが選んだF90X、どんなカメラなのでしょうか。


ワクワクします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?