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なによりも嬉しい出来事

22年目にしてはじめてリリースされたevylockのフルアルバム。

個人的に感慨深く、コロナ禍で在宅の時間も増えたため、久しぶりに昔のライブ映像を見直してみることにした。

8mmのビデオテープに残された当時の記録。

一番古い映像は1998年。

私は、ある時を境に昔のライブ映像を一切見なくなった。

それは、過去の自分に自信がなく、振り返ることが恥ずかしくなったから。

前にも書いたが、正直、自分たちの音はダサいと感じていた。

だから、記録には残していたが見るのが嫌だった。


でも、こうして一周まわって観てみると、あの頃の自分たちも粗削りで良いんじゃないと実感できた。

あの頃は、何が正解か考えずにひたすら突っ走っていた。

音楽のジャンルのクロスオーバーも今ほど細分化されておらず。

チャレンジすること自体が無謀だったけど、良いと思える音楽はガンガン混ぜた。

トライアル&エラーの連続だった。

でも、結果論から言えば、やはり正解なんて考えず、突っ走って良かった。

ざらついた映像とともに、躍動する自分たちの姿を見て、新たな感動を得ることができた。


昔のアーカイブを引っ張っていたら、無性に初期のevylockメンバーに会いたくなった。

Gu.のオノミチ、Ba.のヲさんとは定期的に連絡を取っていたけれど、他のメンバーは、正直なしのつぶて。

案の定、電話をしてみると「おかけになった番号は現在・・・」

それでも、知り合いを頼りに、当時のメンバー全員となんとか連絡を取ることができた。

15年以上も連絡を取っていないメンバーもいた。

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みんな全く連絡を取っていなかったし、いまさらだし、もうすっかり過去の話として忘れているかなぁ、と思いながら、電話口でevylockの新しいアルバムをリリースしたことを伝える。

すると、予想外の反応。


「知ってるよ」

「おめでとう、続けてくれて嬉しい」

「サブスクでチェックしてたよ」

「MV見たよ、春と修羅いいね。オレ、あの曲すごく好き」


電話口で、年甲斐もなく泣きそうな自分がいた。


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